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麻路 さき

98/06/19 up

何ともいえない包容力、すっきりとした立ち姿、どんな衣装も着こなしてしまうマリコさん(麻路さき)は、正に宝塚の男役をするために生まれてきたよう(^_^;)。

「歌」が致命的に弱かったから、万人に愛されるタイプには成り得ませんでしたが、私はマリコさんの男役、大好きでした。

結構下級生から活躍しているので、本当に沢山の舞台、役柄を見てきた気がします。

印象に残る役は、「戦争と平和」のアナトリー、「恋人達の肖像」のヴィクトール、バウ「ハロー・ジョージ」・・太田作品が多いなぁ(^_^;)。

あの存在感で、大芝居的な舞台に迫力が出るから、向いているのでしょうね。

そして、何と言ってもベストは「ダルレークの恋」のラッチマン!! もうマリコさんにピッタリの、立ち役的カッコ良さに満ちあふれていましたよね(^_^;)。

長い手足を生かした、ダンスシーンもとってもステキ(^_^;)。

そんなに難しいステップとかなくても、ぱっと決めたポーズが誰よりも美しく決まるのが、良いですよねー。

特に、腰の位置がびっくりする程高い、ブラウス姿が最高ですね(^_^;)。「ナルシス・ノアール」のナルシス・ダンサーとか「うたかたの恋」の自殺シーンとか「パッション・ブルー」の夢魔とか・・(^_^;)。

 

マリコさんの退団は、私にとって、完全に一時代の終わりです。

マリコさんまでは、宝塚を見始めた頃からスターだった、いわばイチロさんたちと同じ時代の人。

愛華みれ、真琴つばさ、轟悠、稔幸以降は、もう初舞台から見ているし、そういう個人的理由を除いても、これからの5組時代の中心人物のような気がしますよね。

何か、そういう歴史的流れをも、マリコさんの退団からは感じさせられるんです。

JIMMYは歌える人、声の通る人が好きなので、ここまで歌えないスターは、正直これっきりにして欲しいのですが(^_^;)、マリコさんだけは、その減点を補って余りある魅力がありました。

新時代の男役の皆様も、マリコさん位に「男役」になりきって、バシッとカッコ良く見せる良さを、忘れないで欲しいなぁ。

と、そんな事を思わせる「カッコ良い男役像」を極めた人でしたね。

(お気に入り度★★★★★)

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