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久遠 麻耶

99/05/05 up

ちょっと今、気になる存在です。ご存じの方もいらっしゃるかもしれませんが、初舞台の時は妙に足が細くて(^_^;)、目につきました(^_^;)。今はそんな事もなさそうですが。

そんな奇異なイメージから始まったのですが(^_^;)、次に印象に残っているのが「ドリアン・グレイの肖像」のサロメ。ちゃんとスタイルも若手らしくとり戻していて(^_^;)、キレイで、これがあの子かとびっくりしました。

その後宙組へ組替えが決まり、「エクスカリバー」の新公で初めて男役らしい活躍を見た気がするのですが、キザが結構サマになっていて、でもまだまだ可愛らしい感じが好印象。続く「エリザベート」フィナーレのダンサーでも、ムードがあってついつい彼女の方を見てしまいました(^_^;)。これがちょっとツボに来ましたね(^_^;)。まだまだ良く分かりませんが、宙組観劇の際の、楽しみの一人になりそうです。

 

 

2002/08/24 up

今更訴えた所で、退められちゃぁ、どうにもならないよなぁ・・(脱力)。
という感じで、筆が重いです(^_^;)。しかし、最後に、記念に、私がまやちゃん(久遠麻耶)をどう思っていたか、やはりしっかり書き留めておきましょう。

続く「激情」でハマりました。きっかけは、芝居の冒頭、上手花道に登場した兵隊役のまやちゃん。青い制服姿で花道に座り込み、キッと見上げる視線が良かった!

その後、ずんちゃん(姿月あさと)の側で伸び伸びと踊っていたまやちゃんの姿に、「これは新人公演を観に行かなければ!」と思い立ち、無理矢理前日に会社休む! と都合をつけ、かけつけた新人公演

最近はビデオも出ていますし、観て頂ければ分かるかと思いますが、実際の所、絶賛される程上手かったか、というと、そんな事もないんですよね(^_^;)。当時、公式HPの「お便りコーナー」に公演評を投稿し、「そんなに良かったか?」とつっこまれたりしたのですが(^_^;)、つっこまれるのも分からないではなかったんです。
ただ、色気ある目と甘~い雰囲気。そして何よりも、後半、ジェラシーの場面辺りからの体当たりの熱演からくる輝きは、今でも目に浮かびます。歌は苦手だと思っていたのですが、まずまず歌えていて、根底の実力の確かさにも満足。
この素材の良さが分からないのか? と、私は思っていました。

以後の新公、「砂漠の黒薔薇」「望郷は海を越えて」と、後になればなる程、出来は良くなっていったと思います。ただ、作品も作品なので(笑)、今でも一番好きなのは、「激情」かなぁ、と思いますね。

最後まで「ぽっぺ」は落ちなかったし(^_^;)、クリクリと可愛かったまやちゃん。おそらく、ほとんどのファンの方は、可愛いまやちゃんしか印象にないんだろうなぁ。
「望郷」伊三や、「ベルばら」小公子。こんな役が、確かに似合っていました。本公演では一番の大役、そして出来が良かったと思われる「フィガロ!」エンリーコも、やはり可愛い、本来のまやちゃん、そのままの役には違いないんですよね。
その品の良さ、立ち姿の良さ、実力の確かさが、分かる人には分かっただろうと思うのですが。

ファンになってみると、ニコニコの笑顔も「可愛い~」と思うようになってしまったのですが(^_^;)、私はたまーに見えるシリアス顔の方がずーっと好きでした。笑うと男役形なしになってしまうので(^_^;)、よく「笑うな~!」と心の中でつっこんでいたものです。

「フィガロ!」だとシスター二人とのダンスナンバー。「エンカレッジ・コンサート」の鈴奈沙也さんとのデュエット。今回の「ザ・ショー・ストッパー」でも、フィナーレのふづき美世ちゃんとのデュエットの時の顔が好き。
柄が大きく、娘役さんと組むのが絵になる事。その時に出る上品な色気と、目線が効く所も私好みです。

今回の「鳳凰伝」タンでも、盗賊の中では兄貴分の役とあって、意外とハードな良い表情を見せてくれていますし、「ザ・ショー・ストッパー」では断然、ジゴロの場面がお気に入りでした。

その「背伸びまやちゃん」で最高の傑作が全国ツアー「カステル・ミラージュ」テイラーだったと思います。実際、すごく背伸びをしてがんばったには違いないと思うのですが、育ちの良さ、品の良さが全面に出た、堂々とした青年として、納得できるテイラーを見せてもらえました。将来観たかったまやちゃんの男役姿の片鱗を、観られた気がしましたね。
育ちの良さ、品の良さが舞台に出ている所が最大の魅力だと思います。だからこそ、宝塚にピッタリの男役だったと思うんですよね。

あれだけ王子様大安売りだった「鳳凰伝」誰よりも皇族系のまやちゃんなのに、しかも最後なのに・・何でも良いから王子様が観たかったです~、本当は!!

まやちゃんに対して、誰が何と言おうと、私はその素質に絶対の自信がありました。今年のバウ主演がゆうかちゃん(椿火呂花)の単独であったのには驚きましたが、これはきっと、未だに幼さの抜けないまやちゃんに、歌劇団が試練を与えようとしているのだ、と思っていたんですよ(^_^;)。

実際の所、バウ主演の件が、今回の退団とどう関係があるのかは分かりません。ただ、その後も全国ツアーのテイラー役をしたし、TCAには出るし、サヨナラ公演でも場面を与えられているし、最後まで歌劇団に大切にされていた、非常に恵まれた人だったのは間違いないと思うんです。
歌劇団がそれだけの事をする価値がある、貴重な素質を持った人だったと私も思います。

確かに「遅咲きにも程がある」という位、学年の割に垢抜けきれていなかったまやちゃん(^_^;)。あまりにも敵なしの状態で、発奮する材料がなかったのも問題があったと思います。私も安心して観ていましたが、そんな風に、ファンも「がんばって応援しなければ!」という気分にならなかったんじゃないかな。

しかし、春の全国ツアーでの大役と責任には、さすがのまやちゃんも発奮せざるを得なかったでしょう。そう感じられる頼もしい舞台でした。「やっと火がついたか」と思いました。
まやちゃんより下級生なのに、既にすっきりと垢抜けて出来上がってきたゆうかちゃんの加入も、良い刺激になると思っていました。さぁ、これから! という時の退団発表でした。

どうしてそれだけ恵まれている自分に、自信が持てなかったのか?
「自分の容姿は男役には向いていない」「自分がスターになるのは許せない」、と、最近のインタビューで答えていたまやちゃん。
きっと、みずさん(水夏希)のような、シャープなお顔が良いんだと思っているんでしょうね。

自分の舞台がどうなのか、意外と本人には分からないものなのかもしれません。
まやちゃんがネットでの批評を気にしていたのなら、せめて一通でも、どんなに良いものを持っているか、私が手紙に書いて送ってみれば良かったと、後悔しています。
退団発表を聞いた時、真っ先にこの事を思いました。

宝塚が好きで、沢山レッスンを受けて、地道に実力をつけていたまやちゃん。本当はやりたくない訳がないと、私は思っています。
私の想像する将来のまやちゃんは、一路真輝と紫苑ゆうと紫吹淳を足して三で割ったような、それに、あのまやちゃん特有のニコニコの笑顔もポイントとして追加したような、本当に素敵な男役さんだったんですよ(^_^;)。
それが完成するのを観られませんでした。今まやちゃんに会ったら、あまりの勿体なさに、まわし蹴りしてやりたいです(できる訳ないけどね・・^_^;)。

(お気に入り度★★★★★)

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