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エリザベート 宙組大劇場公演・10/30~12/20 この公演に対する様々な評価がHPを賑わせていますが、意見が別れて当然だと思います。見る人が、過去に「エリザベート」を観ているか、その「エリザベート」に対して、どんな思いを持っているかによって、この作品の評価は全く違ってくると思うのです。 私は一路真輝のサヨナラ公演であった初演「エリザベート」の印象が強烈で、この公演にとても思い入れがあります。そして現在の男役の中では、姿月あさとが一番素晴らしいと思っています。だからこそ、宙組で「エリザベート」は上演して欲しくなかった。自分の中で、イチロ(一路)さんのトートが素晴らしい思い出として残っているだけに、大好きなずんちゃん(姿月)にトートを演じて欲しくなかったんです。そんな重い気分でのぞんだ観劇でした。 これからの公演評が、以上のような思い入れにより、片寄ることは百も承知ですが(^_^;)、こんな私が感じた今回の「エリザベート」、思いのままに書きますので、宜しければおつき合いくださいませ(^_^;)。 まず結論から言うと、今は重かった気分がすっきりとしています(^_^;)。 ずんちゃんのトートは、前の二人のトートとは全然違うものでした!! 「あ~、ずんちゃんがトートをすると、こうなるのか・・。」という、はっきりした答えを、見る事ができた気分です。 それにより、作品全体の印象も、随分違ったものになりました。 イチロさんのトートは、まさしく「死の化身」そのもの。繊細で、全く無表情ですが、エリザベートを愛してしまった苦しみが、痛い程伝わってくるトートでした。 ずんちゃんのトートは、とても悪役的要素が強く「黄泉の帝王」の雰囲気を強く感じさせたトートでした。まりこさん(麻路さき)の男役らしい色気を生かした、「死」へと誘惑するトートとも全く違います。 エリザベートを愛してしまった苦しみを強調するよりも、「エリザベートの愛を手に入れよう」とする、とても男性的な攻めるトート。自らの大きさを生かし、エリザベートを追い詰める様が、とても恐かったんです。でも、それがとってもかっこ良かった(^_^;)!! あぁ、本当にこんなに違うなんて!! おかげで、自分でも不思議な程、イチロさんの影がチラつくことなく、見る事ができたんです。こんなに素直に喜べるなら、もっとチケット買っておけば良かったと、後悔しました(^_^;)。 ずんちゃんトートの個性が強く感じられた、特に印象に残る場面を・・。 まず、1幕15場シシィの居室。ここで机に軽く腰掛け「死」へと誘惑するトートの表情が、一瞬「本当は、私のことが好きなんだろう?」とでも言いたげな、憎らしい笑みだったのにびっくり(^_^;)。エリザベートに拒絶された後も、彼女の前では動揺は見せません。そして、部屋を出る際、ドアを荒々しく閉め、一瞬悔しそうに天を煽ぐ、という表現です。 2幕11場鏡の場。トートはルドルフに死のくちづけを与え、すぐに離し、腕に抱えた状態でのセリ下がりになります。トートにルドルフへの思いは、全く感じられません。 そして一番驚いたのが、物語の最後、エリザベートがトートの胸に飛び込んだのを受けても、感激や喜びを表さなかった事です。包み込むようにエリザベートをしっかり抱き締めたトートから感じられたのは、あくまでも「エリザベートを手に入れた」男らしい達成感や満足感であったような気がしました。 ・・私が「悪役的要素が強い」と評した理由がお分かり頂けたでしょうか? とてもハードで、甘さのないトートでした。だからトートの思いに共感してしまう、というような要素は少なかったと思います。それよりも、女性から見て、恐ろしいけれど、引き込まれずにはいられない魅力的な存在、というニュアンスが強いと思いました。 これが、ずんちゃんのトートなんですね。 ずんちゃんは、このようなトートを、持ち前の大きさを存分に生かし、押し通しました。久しぶりに本気になったずんちゃんを見た気分で、その迫力に圧倒。やっぱりすごい人です!! こんなトートでしたから、エリザベートも強い意志を持ち、最後には自ら「死」を選んだ、というよりは、「黄泉の帝王」に愛されてしまった為に、どんどん追い詰められていく、という悲劇性が強まったように思います。花ちゃん(花總まり)自身が大人になったという事もあると思いますが、二幕での芝居の情緒が高まった分、一幕最後の登場での、強い意志と気迫が薄まったように思うのは、トートが変わって、エリザベートのキャラクターも変わったからだと思うのです。 他のメンバーも、それぞれ良く健闘していたと思います。 和央ようかは、結婚式までの若々しい姿が、殊の外可愛らしくて(^_^;)新鮮。あまり黒っぽい役より、このような役の方が似合うのではないでしょうか。 湖月わたるは、あご髭まで付けていてびっくりしましたが(^_^;)、良くムードを出していたと思います。最後にひざまずいて畏敬の念を出しての「グランド・アモーレ!」が気に入りました(^_^;)。 朝海ひかるは、そこそこしっかり歌えた事にまず感心(^_^;)。儚い感じが、ルドルフにピッタリでした。初嶺まよも可愛らしくて、子ルドルフにピッタリ(^_^;)。二人とも予想以上の出来で、抜擢に良く答えていたと思います。 しかしあくまでも、全体的な出来は、初演雪組よりかなり見劣りがしました。サヨナラ公演という事で、組自体最も円熟した状態であった上、何が何でも成功させなければならないという気迫が違ったので当然です。いかに雪組初演が、あらゆる条件の揃った、奇跡の公演であったか。あのような公演はそうそう簡単にできるものではない、との思いは、全く揺るぐことはありませんでした。 あと、話題の衣装ですが、私もトートに関しては一部派手すぎて、トートの美しさを損ねていると思いました。「最後のダンス」での軍服、シシィの居室でのボルドーの衣装、医者の衣装、葬儀の場での衣装など、中でも気にいったのは、シックな衣装でした。第16場Eフィナーレのデュエットは、前二公演との違いを出す為の苦肉の策でしょうが、なじめませんでした(^_^;)。パレードの衣装はとてもキレイで、ずんちゃんスマイルもようやくお目見えし、とても華やかでした(^_^;)。 始めに上手からルキーニが出てきただけで、「あぁ、エリザベートだ!!」と、涙が出る程感激。私は本当にこの作品が好きなんだな~、と改めて感じました。前述のように本編では、イチロさんとずんちゃんの影が重なることはなかったんですが、第16場Cフィナーレ、大階段で後ろ向きにスタンバイしているずんちゃんを見た時には、カツラをかぶっているし、衣装も全然違うのに、一番イチロさんと重なって、ぐっと来ました(T_T)。初演時、一番サヨナラを実感させられた場面だったからかもしれません。時を越え、大好きな二人が、同じ振りを踊っている事を、何ともいえない感慨で見つめていました。 やはり、特別な思い抜きには見られない作品です。 (満足度 ★★★★★)
12/12「エリザ」見納めてきました。JIMMYに、一人インタビュー(暗い?)してみましょう(^_^;)。 Q 「エリザ」終わりましたね~。改めて、どうでした? 今回の公演。 A ずんちゃん(姿月あさと)トートが面白かった、これに尽きます(^_^;)。観る前までのJIMMYをご存じの方には、ホント申し訳ない(^_^;)。この公演は「捨て」のつもりだったんですよ~。観るまでは。 公演評にも書いた通り、いくら大好きなずんちゃん主演でも、私にとって「雪エリザ」以上のエリザはありえないんです。観てみても「やっぱ雪エリザは良かったよな~」って感想しか出てこないだろうし、中途半端なエリザは観たくないし・・。どうしてずんちゃんがトートを演るの?! 私はどうすれば良いの~? って気分でした(^_^;)。 結果的にも公演全体の完成度とか、感動とか、やっぱり雪組初演にはかないませんでした、私にとって。 それなのにどうして2回の観劇予定だった所を5回も観てしまったか(^_^;)、っていうと、ずんちゃんトートが良かったから。ファンとしては、私情でこの役をちゃんと見ておかなかったら後悔するぞ、と思ったからです。 Q どう良かったんですか? A 公演評に書いた通り、イチロトートとキャラクターが全く違っていた所が面白かった。もし、良く考えたらあり得ないんだけど(^_^;)全く同じキャラだったとしたら、歌唱力でイチロさんが上、これで悲しくなって、終わってしまっていたと思うんです(^_^;)。 迫力とか、包容力とか、良く言われているずんちゃんの長所に加えて、今回は役の作り方が男性的だな、っていうか、「かっこ良い男性なら、こう動く」っていう作り方をしているような・・(^_^;)。もともとファンだったずんちゃんですから、きっと「かっこ良い男役像」みたいなものが、頭の中にあるんだと思うんですね。 自然に感じたまま演って、こうなっているのだとしたら(^_^;)、ちょっと感覚的に怖いものがある(^_^;)。それがないとも言い切れない気がしてしまう所が、ずんちゃんの恐ろしい所ですね(^_^;)。 「明るく、さわやか、ニコニコ」ばかりがずんちゃんじゃないぞ、って、ずんちゃんをナメている全ての人々に言いたい!! ずんちゃんトートは、とっても男らしくてかっこ良いぞ~!! ずんちゃんは実力と華を兼ね備えた、ちょっとやそっとじゃお目にかかれない大スターだぞ、と言いたいですね(^_^;)。 Q 歌でイチロさん、男らしさでずんちゃん、って事ですか? A とんでもない!! 良く他の人に書かれているけど、イチロさんのトートが良かったのは歌だけではないです!! あの繊細さ、透明感、それでいてハプスブルクの運命を感じさせる冷ややなか恐さ・・、ずんちゃんとは別意味の迫力がありました~。今回、ずんちゃんトートを見た事によって、又、イチロさんの持ち味、魅力も再発見できた気分です。 そして、ずっと書かなかったずんちゃんの歌(^_^;)。これも素晴らしかったです!! これは公演の合間にも書きましたが、日々、上手くなっていきましたね。初見の時は、かっこ良さに気をとられるばかりで、歌はそれほど感心しなかったのですが、後になるにつれ、歌で、ナンバーでシビレましたもの!! 雪エリザファンとしては、快挙だと思って欲しいですね(^_^;)。 イチロさんはずーっと歌の人として、ウィーンのレコーディング等もして、ボイストレーニングを積んでいらっしゃったし、それでも、この「エリザ」の公演に際しては、サヨナラだし、最後の公演まで声が続くように、と万全の注意を払っていたはずなんです。歌えなくなったら、おしまいですからね・・。 ずんちゃんは今までの実績を考えても、長年特別な訓練を積んでいるとは思えませんし、結構荒々しく声を振り絞って歌う所も多かったじゃないですか。正直、公演期間も長かったし、最後まで声が続くのか心配していたんです。それが続くどころか、日々迫力を増していったのですから、大感心です。すごく強い喉の持ち主なんですね~(前に何かで書いてあったけど、公演中どんどん首が太くなる、っていう話、本当ですね~。立派な首です(^_^;)。それを見せる衣装が多かったのは作戦ですよね~(^_^;)。ホント男らしいもの(^_^;)!!)。歌に関しても、かなりすごい力の持ち主なんだ、という認識を新たにしました。上手いのはわかってましたよ、ただ、ここまで歌ってくれるとは・・、すごい人です、やっぱり。 Q これがずんちゃんの代表作になるでしょうか? A 私にとって、やっぱり「エリザ」はイチロさんのものだし、ずんちゃんには絶対トート以上の代表作をつくって欲しい。 でも、今ではトート以上に、ずんちゃんがかっこ良く見える役が、果たしてこの先廻ってくるだろうか・・、とまで心配してます(^_^;)。2、3年後に演ったら、さらに完成度が高まるだろうと思うと、その頃に、もう一度ずんちゃんトートを見てみたい気もします。でも、トートが代表作、っていうのは、寂しすぎるのよ~。やっぱりずんちゃんならではの大役が見たい!! とにかく今は、どんどん感情表現も豊かになって、歌唱力もアップしていくずんちゃんを目のあたりにしましたから、次の公演でのずんちゃんの成長振りが、とっても楽しみですね。頼もしさ倍増していると思うのよ~(^_^;)。次はもっと気楽に見られる筈だから(^_^;)、思う存分ミーハーに楽しみたいですね(^_^;)。 Q また再演がありそうですが。 A もう理事長が断言してるものね・・(^_^;)。あるんでしょうね~。今回の「エリザ」で、初演の良さも、作品の良さも再認識したし、かなりふっきれた気はするのですが・・、やはり再演はイヤですね。こうして作品がメジャーになっていって、バトラーみたいに(^_^;)、トートが誰が演っても良い役、となっていってしまうのは寂しいです。再演の度に、初演のキャストが引き合いに出されるのもイヤですね(私も引き合いに出した一人ですが)。伝説の作品のまま、そーっとしておいて欲しいというのが、無理でしょうが、ファンの気持ちです。 Q 他の出演者の話が全然ありませんが(^_^;)。 A 見てるんですよ(^_^;)。カフェの場面で歌うTAPまで(^_^;)。でも、こと「エリザ」に関しては、他の公演のようなレベルで誉める気にはなれないんですよ(^_^;)。公平ではないので、控えています。でも、皆、良くやっていると思いますよ。 敢えて挙げるなら、コムちゃん(朝海ひかる)。当たり役だけに、コムちゃんとしては、東京に行けないのはつらいですね~。あと、黒天使の華宮あいりがとてもキレイ。月丘七央もキレイで、いろいろ表情を工夫しているのが、面白いですね~。それから久遠摩耶が、ジュラはイマイチですが(^_^;)、フィナーレのダンスでビビッと来ました(^_^;)。目とムードが私好みかも・・。今回、私の心の中でキープされました(^_^;)。 |
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