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再会/華麗なる千拍子 2002

雪組・全国ツアー公演・・10/26~11/17

雪組全国ツアー「再会/華麗なる千拍子 2002」高松公演を観てきました!

朝海ひかる舞風りらのダンサーコンビのトップお披露目とあって、「ショーが良いだろうな~」と楽しみにしていたのですが、意外と良かったのは「再会」
もともと轟悠&月影瞳コンビの時から、一番好きと個人的には言っている位、好きな作品なのですが(^_^;)、時間が伸びた分、偉人ダンスやラブシーンでのデュエットなど、見せ場がちゃんと長くなっていたのが良かったと思います。

ただ、「保険金の受取人になってくれ」って台詞には、心の中だけでなく、本当にアクションで客席でひっくり返ってしまいましたが・・。「ちょちょくり合う」も、お願いだからタカラジェンヌには言わさないでくれ・・と思いましたが・・。どうしてそんな所だけ変えるんでしょう? 私につっこんで欲しいんでしょうか・・石田先生(^_^;)。

「華麗なる~」はプロローグの皆がつながって踊る名ナンバーと、パイナップルの女王以外、忘れてしまっていたのですが、改めて観て、「こんなにつまらないショーだったっけ?」と思いました。
一言で言うと、歌の得意な轟の役をそのままダンサーの朝海に振っているようで、出演者の良さを生かしているとは言い難い構成。
もう少し朝海ならではの見せ場を作って欲しかったです。ツアー限定とは言え、中村先生にはそれ位期待できる信頼感があったので、ちょっとがっかり。これは来年の正月公演のショーを楽しみにしたいと思いました。

トップ披露の朝海可愛くて、キレイで、とても良かったです。
「再会」は前半、バッティングセンターでの丁丁発止のやりとりなどのテンポが良くなくて、「轟は上手いんだな~」と改めて思いました。
これは、相手の貴城けいや未来優希も同じ事で、「香寿たつきや汐風幸は上手いんだな~」と(^_^;)。
ただ、3人+ポーレット役の愛耀子とも、すごく仲が良さそうで、微笑ましかったです。

上記の通り長くなった偉人ダンスや、公園の幻想シーンでのデュエットダンスが確実に見せ場になっていたのは流石。
ショーの方に、この2場面を越えるダンスシーンがなかったのが、作品評の明暗を分けた一番の理由です。
役柄的にも、プレーボーイが柄に合っていて、誘惑しろと言われて「簡単すぎるな」と言う件など、びっくりする位キマっていましたね。これは硬派な轟より自然(^_^;)。
もともと轟&月影の時でも、ダンスホールからのラブシーンが好きだったのですが、今回も良かったです。色気ありましたね~(*^。^*)。

声量はないですが、低くて甘い声が良かったです。これはショーの歌でも同じ事。
張りや迫力がないのが物足りないですが、もともと歌には期待していないので(^_^;)、声が悪くないだけでもありがたいです。

全体にトップの重荷を肩に背負って、悲壮感を漂わせながら必死に演っているというよりは、自然体で、気負わずに演っていました。やつれたりせず、お顔も綺麗でしたし、声も疲れてかすれたりしていませんでしたし、元気そうで何より(って私は親か?)。そして、ピカピカに可愛かったです。

ダルマ姿のスタイルの良さも流石。分かっちゃいるけれど、頭が小さい~!(^_^;)
でも、意外と逞しかったですね。本人も男役を意識して演っていると思うのですが、ちゃんと男役ならではの迫力があって、嬉しかったです。後で男役姿で出てきた時に、「こちらの方が良い」と思ったのは初めてかも(^_^;)。

ラストのデュエットダンス。スモークの中、水色の衣装で登場した朝海は妖精のよう。これまた線の細い舞風と踊るデュエットは軽やかで、うっとりできました。

舞風はダンスはもちろん、歌も芝居も実力派のイメージがあり、サンドリーヌもきっと演ってくれるだろうと思っていましたが、その期待通りでした。難役だと思いますが、特に申し分はないですね。
ただ、体の大きさは月影とそれほど変わらないと思うのですが、パワーが段違い(^_^;)。とにかく線が細く、その点、朝海にはピッタリだと思いました。

相手役をひたすら見つめている様子は、いかにも宝塚の娘役らしい。芝居のラスト、ウエディングのベールをかぶせてもらって、嬉しそうな満面の笑顔に、今までの道のりを思って「良かったね~」と泣きそうになりました(^_^;)。
ショーはジャズの場面のダンスが、特にかっこ良かったです。

貴城は、芝居の方は、本公演の時から良い役とは思えなかったけれど、「香寿は上手いんだな~」と。
ただ、キレイで、ポーレットとのラブラブっぷりも、いやらしくないのが(^_^;)良いかも。
改めて、現代物の芝居はあまり似合わない人なんだな~、と思いました。和洋問わず、多少時代がかっている方が良いみたいですね。
どちらかと言うと、ショーに弱い人なんだな~、とも再認識(^_^;)。
スーツ物、ラテン物共、あまり似合わない場面担当だったのも辛いかも。やっぱり貴城にはコスチュームでしょう。

それにしても、朝海が登場してホッとしたのは、どちらかというと貴城贔屓の私としては意外で、これでは困ります。正月公演に期待しています。

朝海、舞風、貴城・・のメンバーでのラテンが・・盛り上がらなかったですね~。あんなに温度が低くて、優雅なラテンシーンは観た事がないです(^_^;)。
そう思うと、やはりこのメンバーに「華麗なる~」良くなかったと思います。

未来も貴城同様、芝居では「汐風は上手いんだな~」と思ってしまったのが意外。特に「寝たらなおる」はことごとくハズしてしまっていた気がします・・(^_^;)。
ただ、これも既に書きましたが、共演者と仲が良さそうで好感は持てました。
ショーは実力発揮。特にプロローグ、パレードでの主題歌が良く、一番歌い方が「千拍子」っぽかったです。昔のスターっぽいと言うか・・。明るく、熱く、楽しい雰囲気が。
ダンスもキビキビした動きが、上の二人の男役と違ったムードで、目立ちました。

以下のメンバーは、正直、いつも大劇場で楽しみに見ているメンバーはほとんどバウメンバーだったので、あまり期待していなかったのですが、思った以上に見どころが多く、楽しめました。

美郷真也はそのメンバーの中では流石に上手いです。ただ、本公演の未沙のえるを観てしまっているので、改めて「未沙は上手いな~」と思いました。そればかりですみません(^_^;)。
飛鳥裕は一場面だけでしたが、ロマンスグレーの銀行頭取役が上品でした。
天希かおりは妊婦さん役が意外でおかしい(^_^;)。ショーは抜擢の黒い影Sが、ダンスといい、見た目といい、文句なくかっこ良かった!
五峰亜季も相変わらず健在。雪組でなくなってしまうのは寂しいなぁ・・。
のポーレットも既に書きましたが、上手くて頼もしい。風美佳希は、関係ないけれど貴城に似ていますね~(^_^;)。

天勢いづるは芝居のピエール、ショーのラテンとも、センターでのソロがあり、嬉しそうに客席を見回しながら余裕たっぷりに歌う様子に色気がありました(^_^;)。張り切りっぷりが可愛いです。
歌も良いですし、小さいですし、鳴海じゅんをちょっと線を細く、ダークな持ち味にした感じ(?)だな、と思いました(^_^;)。
神月茜は代役でアンドレ。落ち着いた雰囲気で大人っぽく、ちゃんと女房持ちに見えましたし、台詞の声も安定していて、頼もしかったです。スタイルも随分スッキリして、キレイになりましたね。
その代役ミッシェルが柊巴。もともとキレイな人ですが、予想以上に酔っぱらい役も上手に演じていました。ただ、貴城のこの役が、上手くて大好きだったので(^_^;)、それには及びませんが。
沙央くらまのジャンはまずまず。見た目は可愛いです。

牧勢海の支配人。そのおかっぱ頭にふとっちょさんのキャラクターは一体・・。
いつもながら、その演り過ぎ一歩手前の意欲が好きです(^_^;)。
今回の個人的ヒットは安城志紀。エンカレッジ・コンサートで覚えて、「ON THE 5th」でもキレイな人だな、と注目していたのですが、風早優が演っていたカメラ小僧(?)の観光客の役を思い切り良く演っていて、ついつい観てしまいました(^_^;)。
ダンスホールの場面でも、ゆり香紫保とカップルでずっと芝居していたのが面白かったですね。
「ホップ スコッチ」共々、相変わらず雪組若手の小芝居からは、目が離せません(^_^;)。

(満足度 ★★★★★)

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