炎にくちづけを/ネオ・ヴォヤージュ
宙組/宝塚大劇場2005年8/5~9/19・東京宝塚劇場10/7~11/13
■ 眞知 |
Date: 2005-10-20 (Thu) |
長ったらしい文になりましたが、上から新公、ショー、本公演となってます。
「炎にくちづけを(新人公演)」
宝塚と東京両方見てきました。ほとんど宝塚版の感想ですけど、時々東京のも混ざってます。
マンリーコ:初主演にしては上々?歌う時は大抵声が震えてましたけど、それでも声の伸びとか十分な気もしましたし。
ただ最初の「レオノーラ」と歌う時ははっきりと歌って欲しかった。結構好きな部分だったので。
登場シーンのマントは和央さんですら踏んづけていたので結構不安でしたけど、まあそんなに(目立つ程に)踏んでませんでしたし。ただ剣が引っかかったのか、手をごそごそしてたのが…。
実は捕まった時は和央さんより好き。「ジプシーになって逃げた」と歌うシーンや、皆が痛めつけられて「やめろ!」と言うシーンは力強くて良かったです。和央さんはこの時、吟遊詩人正しく“世捨て人感”が出てる気がしますので。(っていうか元気だから気に入っただけ?後々母に「髪が白くなる程痛めつけられたならそんな元気ないだろ」と言われましたがまぁそれは置いといて)「何故殺した!?」って歌う所も、もう何て言ったら良いか……。キャリエールの「下がれ!」もお気に入りだったんですけど、和さんの絶叫はなーんか私のツボにくるんですよね。悲壮感漂うというか。本公演でも泣いた事は無かったのに、思わずホロリときてしまいました。
そして森。本公演よりこっちの方が赤面。JIMMYさんの書いたとおり、確かに“愛し合ってる感”は余り見えなかったんですが、お互いに命を捧げられる恋をし、その思いを何とかして伝えようとしている感じが出ていましたし、新人公演ならではの必死さが逆に初々しい感じを与えて良かったです。(逆に思いっきり盛り上がる女)
ただ、このシーンは結構美羽さんにリードされている感じがしていて。声も美羽さんに圧されていた感じがしましたし。それが残念。
東京版→二ヶ月も経っていないのに成長したなぁとまず第一声がこちら。最初の歌のシーンがすごく安定していましたし、声の震えも大体消えていて、安心して観れました。顔つきとか、宝塚では女っぽく見えたのが、しっかり男の人に見えましたし。
牢獄のシーンでレオノーラが毒を飲んだと知った瞬間の顔、そのまま呆然と立ち尽くし、倒れるレオノーラに駆け寄るときに一気に崩れる様がすごく良かったです。ここは泣きました。
でも怒っているシーンはやっぱり和央さんの方が確実に良いです。女役相手に感情をぶつけるっていうのは、難しいのだろうか…?
レオノーラ:マンリーコより年下に見えた(第一声がコレか)。それが不安でして。なんかこう、本公演見ていたときから「姉さん女房になったりしないのだろうか」と思ってました。こっちは結構ピッタリでしたね。
歌も良く、最初の登場シーンも本当に「私は恋に生きる!」ときゃっきゃとはしゃぐ様が可愛くて素敵。花総さんのレオノーラが完璧大人の女性なら、美羽さんはまだ愛らしさが残る少女。そしてマンリーコへの思いを深めていくうちに悟り(?)を開いていく。やっぱりレオノーラも年頃の娘なんだろうし、最中に成長していく、というのは良かったです。
マンリーコの所に書いた、新人公演ならではの必死さがまた逆に良くて。処刑場に飛び込んでくるシーンは、本当にマンリーコに会いたかったんだと思えましたし。トンチンカン振りが余り見えなかった。
宝塚は「貴方に従う!」と歌っていたように本当にマンリーコについていってる感じでしたけど、東京では、マンリーコを包み込む様がよく見えてました。感情を乗せて歌うところも凄く上手でしたし、死んでいく時は「貴方が生きている、それだけがわが支え」という歌詞のとおり、『自分は死ぬけれどもマンリーコは生きている。だから私は幸せだ』という気持ちが伝わってきて、ここも思いっきり泣かせていただきました。
ルーナ:悪役良いなあ……!!ランブルーズといい冷酷な男がよく似合います……!もう、七帆さんは何より悪役が合う!
演技は上々でしたし、三ヶ月の歌も「盛り上がりに欠けるわ、長いわ、単純かと思えば結構ややこしい曲調だわ、大丈夫なのかな?」と考えていたのですが大した問題もなく。
ちゃんと歌いきってくれましたし。ただやっぱり存在感が微妙。
今回、まだ配役が決まっていなかった時に散々キャストはどうなるか考え、「一度和さんの悪役を見てみたい」とまたもや七帆さんの主役を想像していたのですが、もうルーナで良かった。ウィリアムという爽やか好青年も実によく似合うんですが、エリックやランブルーズのような“何処か孤独を携え、心が欠けている人”というのが本当に合う。これからは本公演でも良い位置に立ってくれる事希望。(特に悪役方面で)
アズチューナ:主人公健在。やはり一樹さんと比べると若い感じはしますけど、三十代後半と考えたら母親としても全くおかしくはないですし、そう違和感もなかった気がします。高い声のイメージがまだまだ強かったし、本公演を観た時「あの愛らしさでコレできるの?」とも思ったんですが、全く問題は無し。むしろ一番上手だったのこの人じゃぁ……?
ややこしい歌もきちんとこなしてくれましたし、迫力もばっちりでした。ただ、台詞回しが微妙……。
パリア:悪くは無かったんですけど、取り立て良い所もそんなに無かった。ただ、こっちは少しおとなしかった為、逆にルーナの存在感が本公演よりあった(気がする)。歌も音を思いっきり外すとか、そんな事も無かったし良かったといえば良かったんですが、迫力が今イチ。でももう少ししたらどうなるかが、楽しみな方です。
フェルランド:一番最初の歌と言う事で、ちょっとドキドキしたのですが、特に問題もなく。
ファントムの時を思うと本当に上手になったな~と思いました。
ただ、なんかこう服装が……、妙な違和感を覚えてしまいました。
しかし髭がよく似合う。
ジプシー:お遊び集団も健在。鳳翔さんと凪七さんが花影さんをからかったりなど、兄妹らしい事をしたりと面白かったです。修道院のシーンでは七海さんが女の子をじーっと見たり、天玲さんがぴょんぴょん飛び跳ねてたりと。死ぬシーンは意外にあっさりしていたかもしれないとか思ったんですけど。とりあえず、凪七さんの叫ぶタイミングが微妙にずれていた。ただ、鳳樹さんや天玲さんは本役さん達と同じ年の子供に見えたんですが、どうしても七海さんのチェが二回見ても和さんのチェより年上に見える。
全体的な面で見れば、新人公演の方が好きです。役の心情とか、必死さ(別の意味で必死だったんだろうけど)が伝わってきましたし。ただ、人使いが凄く荒いなーと思いました。最初の兵士集団の中に色黒な人達を見つけた時には本当に……(笑)。後女官。たった二人だけでしかもその後出てこない。修道院のシーンではせめて後二人くらいは欲しかった。最後も、確かにその後別に女官が何かするわけではないけど、やっぱり出てきて欲しかった。見事にシスターに変身してしまいましたね。
東京は中々成長っぷりが良かったです。同じ作品を宝塚と東京と観て比較するのも中々面白いですね。
「ネオ・ボヤージュ」
最初の衣装が悪い……。和央さんは良いんですけど、花総さんのセイレーンはちょっと酷い。お衣装部さんには悪いんですが、この衣装は本当に花総さんの適性というものを無視している気がします。形はともかくとして、色が地味すぎて老けた感じを出してたし、この色自体似合っていない。花さんは原色そのままとか、濃い色がやはり似合いますし。せめてベージュを黄色くらいにして欲しかった…。その後は良いんですけど。
ネオ・ボヤージュというノリの良い曲も、笑顔で踊り盛り上がる所も宙組らしくて良いです。ショーでは和央さんがきちんと真ん中に立って盛り上げて下さいますし。ただ、ここの歌は花総さんが微妙。前にも書いた事あるんですが、花総さんってこういうポップな感じの歌はあまり得意じゃなさそうなんで。私が行った時は結構とちってました。セイレーンの歌は良かったんですけど。
嬉しかったのは、ショーの方は遼河さんが目立ってたという事。いつもは悠未さんと二人で行動する事が多かったのが、銀橋も歌も遼河さんだけにあった部分が多くて、ようやく目立ってきたなーと!芝居の悲しみが吹っ飛びました。
そして思ったのは、「これで本当に初風さん辞めるの!?」と。あまりにも、目立つ部分が少ない。ピアノマンは確かにずっと歌を歌い続けたりと良いんですが、やはり端から端へ踊っている大和さんに目が行ってしまいますし。もうちょっとなんか、目立つ所を創れなかったんだろうか?最後の燕尾も、歌って出てきたのは嬉しかったけれども、やっぱり踊りながら出てきてほしかった。
でも何だかんだ言ってピアノマンはお気に入りだったりします。音楽とか、ダンスとかが結構好みで。あと、時々変わる初風さんの鬘が。一番好きだったのは千秋楽のときの、黒髪に少し宝石がついた帽子無しのでした。東京でも色々変わってて面白かったです。
あとハロウィン。キャンディー持ってきゃっきゃはしゃぐ和さんや早霧さんがまじ可愛かったです。あの二人、これから子役で活躍してくんないかしら…。
所でロケットの凪七さんの衣装が、宝塚と東京で変わってましたが、あれはやっぱり周りと区別がつきにくかったからでしょうか?それとも細さをカバーするため?でも似合ってたから良かったです。
「炎にくちづけを」(追記)
東京版で更に話がこんがらがってしまった気がします。しつこいようですがアズチューナについて。
原作を読み、私の中で描かれたアズチューナは、やはり最終的には母の敵を取る事を思っていた人。だからマンリーコにルーナを殺せと言い、ルーナにマンリーコの事を言わず、マンリーコが死んでから事実を話したのだと。
宝塚では「お前だけは守ってみせる」と言い、更に火あぶりにされたと聞いて「マンリーコ!」と泣き叫び(東京版)、そのせいでアズチューナの本心が見えなくなってしまったんですよね。別にはっきりとは分からなくてもいいんですけど、終演後に「何がしたかったねん?」と思わせるのはどーも……。マンリーコを愛していて、復讐を遂げてしまったのは不本意だったというのでも良いんです。納得しようと思えばそれでもできます。だけど、それならそれで「ルーナに真実を話せ」という事になりますし…。なんかこう、もうちょっとスッキリする様にはできなかったんでしょうか?それともスッキリしてないのは私だけですか!?
■ YUKIMARU |
Date: 2005-09-20 (Tue) |
こんばんは。YUKIMARUです。
ベールさん、さっそく、宙楽の書き込み、ありがとうございます。
サヨナラショーの、大階段のシャレードのオープニング、
素敵でしたね。
あれは、多分、リカさんのお披露目の「ジャズマニア」の時に、ガイチさんが歌われていたと思います。地方公演の時は、きりやんだっと…。
大劇場の舞台で、ほとんど一人舞台のがいちさんを見ながら、
こんな大きな舞台で、みんなに見守ってもらえるという贅沢を感じました。
花組・月組時代のがいちさんの舞台を髣髴とさせるような選曲はなかっとので、DSで、たっぷりと聞かせてくださるのかもしれませんね。
演出は、ショーつながりだから、三木さんですね。
三木さんの演出といえばヤンさんのサヨナラショーの時に、
色んな組子と絡んだストーリ仕立てになっていて、
新鮮な印象を受けたので、
今日は、少し昔のサヨナラショーに戻ったみたいでしたね。
「炎に口付けを」
新公でも思いましたが、本当に、コーラスが、よく聞こえて、
舞台を、もりあげていますね。
たかこさんも、はなちゃんも、
ずいぶん、声が出てきて、
音域に広がりが出てきたように、思いました。
それなのに、
なんだか、マンリーコの気持ちが、
途切れ途切れで、
恋人への思いも、
仲間とのつながりも、
全体像が見えてこなくて、
平面的印象を受けるんですね。
叫ぶせりふが多いですね。
せっかくのコーラスが台無し。
キムシンは苦手だけど、
甲斐さんは好きなので、
複雑な気持ちです。
こういうスタイルで、
舞台を作っていかれるなら、
書き込みの少ない部分を、
生徒それぞれの力量で埋めていかなければならない、
色んな人間がいて、
色んな生き方があるのだから、
一方的にメッセージを発しつづけるようなせりふを、
何度も聞かせないで欲しいなあと。
ショーは、楽しかったです。
たかこさんばかりの場面でなくて、
たにちゃんが、さわやかさと、ユーモラスな部分を受けてくれているのと、
宙組の下級生の男役さんが個性的に育ってきている感じがします。
娘役さんも、色んな人に新公の主役が回ってくるし、
舞台でも、受けてなだけじゃなくて、しっかりして見えます。
歌だけではなくて、
群舞もなかなか。
よくまとまっていて、
それぞれに、個性があって。
やんちゃなひとたちが、これから、どうなっていくのか、
楽しみですね。
■ ベール |
Date: 2005-09-19 (Mon) |
昨日の宣言どおり、宙組千秋楽を見てきました。初見以来何も書いてないので、少し感想も…。
記憶を頼りに書いてるので、間違いがあったらごめんなさいm(__)m。
ほぼ1月ぶりの宙組公演。でも、やっぱり基本的にこのお芝居好きじゃない…そりゃJIMMYさん言われるように、曲はいいしジプシーたちは格好良いけど、それだけじゃぁね…。何がイヤって、登場人物の誰にも感情移入できないのがツライ。「王家~」の時は、瞳子ちゃんが出てるから、無理にでも理解しようと努めた記憶もありますが、基本的にキムシン作品でそれはかなり難しい。そういやスサノオの時も、かなり理解不可能だったな~と思い出したり…。
でも、改めて宙のコーラスは素晴らしいな~というのは今日実感しました。ハモりがキレイというのは当然ながら、コーラスでこれだけ歌詞が聞き取りやすいのは、聞いていて気持ちが良いです。
ジプシーたちのキャラは、最初の方に見たときよりもより個性的になっていて、これもまた面白い。特にしみこちゃん(和)。すっげー情けなくて可愛い…(^^;。処刑前の彼の怖がりぶりを見てると、本当に可哀想で、それだけで泣けてきます。一番年齢的に末っ子なのは、カチャ(凪七)なのかな~と思うのですが、精神的には彼が一番子供っぽい。あとは、ちぎちゃん(早霧)も下なんだろうけど、プチジャルダンのパトリックと被るような、妙に尊大というか大人ぶってるのがまた、彼らしくて…それはそれで好き。ともちん(悠未)は、兄さん兄さんと、結構ブラコンキャラ(笑)?でっかい図体で、あひちゃん(遼河)に懐いてるのが、面白いな~。
そして、まりえった(美郷)のラストが好きだな~。「まるで、私が悪いみたいな言い方だね…」のセリフが、すっごく胸にきます。感情をばーと表現するようなセリフではなく、静かで穏やかながら、見る者の心に響くような表現はやはりスゴイ。改めてまりえったのお芝居大好きだ~と実感します。それに続くジプシー女たちの歌も、やはり泣かされました。あゆみさん(鈴奈)もいいな~
ショーは、ここでの報告で、公演の最初の方のエトワールでガイチさん泣いてしまったとも聞いていたので、正直大丈夫かな~と心配していたんですが、ちょっと泣き声になってる気がしないでもなかったですが、きちんと歌えていて一安心。更に、あのエトワールの歌大好き。メロディーがガイチさんの声質に合ってるというか、こういうガイチさんの歌声が聞きたいと思ってる私のツボに見事にマッチしてるんですよね~。
ピアノ魔の声も好きだけど、こっちはやはりちょっと歌いづらそうなので、聞いててあまり気持ちよくない。あと気持ちよいのは、タップのオープニングの「STEPPING OUT」。これもガイチさんの本領発揮!って感じの歌で好きだな~。でも、やっぱりもっともっと歌って欲しかったな~というのが本音です。
さて、サヨナラショー。
まず最初に、シャレード(ジャズマニア)を歌いながら、タニちゃん&るいちゃんが当時の衣装(一番薄い紫だったと思う)で踊ります。本公演で組んでいた2人ですよね?歌っていたのはタータン(香寿)でしたが。ガイチさんは全国で歌っていたんでしたっけ?(いまいち記憶がない~)あれから何年?という感じで、当時のメンバーが宙に存在してるのもまた、不思議な縁だな~と思います。更に、当時るいちゃんまだ男役だったし…(^^;。
順不同で、世界が終わる夜のように(ミス・サイゴン)と見果てぬ夢(ラ・マンチャの男)。この2曲って、どこかで歌っていたかな~?更に、TOO DOWN HOT(キス・ミーケイト)。これは初舞台の思い出の曲でしょうか?そして、飛翔のとき(タカラヅカ・グローリー!)。これは、当時ガイチさんすごく嬉しそうに歌ってましたもんね~。そして、飛翔のときで(多分)、同じく退団する綾花・聖野が、デュエットダンスを踊ります。2人すごく嬉しそう。こんな大きな空間で、2人っきりでデュエットするなんて有り得ないですもんね~良かったね~
で、間奏。遼河・悠未・美風・大海が、メドレーを歌います。この人選がちょっとびっくり。大海亜呼ちゃん入るんだ~良かったね~。新公ジプシー結構良かったですもんね。少しあったソロも結構歌えていました。
ラストが、「you’ve I tell you」と「I have always loved you」(これはペンライトに入っていたメモより)。宙組生全員をバックに銀橋を渡りながら歌います。「I have~」は、カーマインからですが、「you’ve~」は、愛・舞・魅とカーマインのプログラムどちらにも載ってないんですよね~でもプログラム外のアンコール曲か何かで歌った曲かな~と…何となく聞き覚えがあります。どちらもしっとりとした曲で、歌詞も何となくサヨナラ意識したような感じで、ここでちょっと泣いてしまいました。
アンコールは5回くらいあったし、ガイチさんの挨拶は静かで誠実な雰囲気で、良い挨拶だな~と思ったし、ガイチさん自身も、たかちゃんやまりえった同期と共演できたことをホント喜んでいたし、たかちゃん・まりえったも同様に思ってるのは伝わってきたし、良いサヨナラだったな~と思う反面、少し不満(?)もありか…。
つい先日の樹里サヨナラ、そして同じく宙組でラストだった伊織サヨナラ。どちらも、組子たちやトップさんとの共演があり、専科ながら、その組の組子たちと大いに絡んださよならショーが良いな~と思っていた私にとっては、今回のガイチさんサヨナラショーは、少し寂しくもありました。たかちゃんと共演全然ナシって何で?バックでたにちゃんたちや同時退団の綾花たちは踊っていたけど、「絡み」という点では全然ないのは何で?
ガイチさんの意志だったのか演出家の意図なのか、それは分かりませんが、やはりショーの扱い同様、少し寂しさの残るサヨナラでした。
■ JIMMY |
Date: 2005-08-28 (Sun) |
宙組新人公演「炎にくちづけを」、観てきました!
マンリーコの和涼華。まず直しようのない印象の話になってしまって申し訳ないのですが、本役の和央ようかより一回り小柄なせいか、コスチューム姿での登場に、「小さい!」と思ってしまい、3場のジプシー達との場面の辺りでは、ブーツの上にスボンが余っていたのも形が悪くて気の毒でした。あくまで宙組内だからこその話で、相手役の美羽あさひとの場面の時などは、十分大きく見えたのですが。
オペラグラスで良く見ると、顔も整っていてキレイ。でも、何となく控えめ~な印象が終始ありました。
歌は声が良く出る時と、出ない時の差がありますが、全体には良く訓練して、歌えていたと思います。もともとが、割と声が細いのではないでしょうか。「良い声だ」とは思えないのが、もう一つ私が「歌が良かった!」とは思えない理由なのだと思うのですが・・。
後半のアズチューナが捕まった時の銀橋での歌や、牢獄での大ナンバーには思い切りの良さが見えて良かったです。特に牢獄でのナンバーは、客席の後ろの方まで意識して、精一杯歌っています! という感じが見えて、ちょっと物語からは逸れた気もしますが、フレッシュでちょっぴり可愛くもあり(^_^;)新公らしくて良かったです。
レオノーラの美羽。花總ほどではないにしても、美羽も上品な姫系の役が似合う人だと思うので、役としては良く似合っていて、安心して見ていられました。歌はあまり得意なイメージはないのですが、今までの印象に比べると良く歌えていたと思います。
でも、本公演でも書きましたが、花總の役をすると、どうしても顔の大きさが違うのが気の毒になりますね(^_^;)。
一番気になったのは、和のせいなのか、美羽のせいなのか、二人の芸風が固いせいなのか、あまり愛し合っているとか、お似合いな感じに二人が見えなくて、ロマンスの点で、見ていてあまり気分が盛り上がらなかった事。
でも思い出して見ると、和央も割とラブシーンは無表情なんですよね・・。
あと、毒の飲む件で、花總は「私は恋人の為に毒を飲むの!」という悲劇のヒロインのキラッキラ感に溢れていたような気がするのですが(^_^;)、美羽は「ジプシーを可哀想だと思った私はどうなんだろう?」というレオノーラの人間性の方が、より見えたような気がしたのが印象的でした。
ルーナ伯爵の七帆ひかる。本役と違い、黒髪と黒っぽいメークにしたのがとても良く似合っていて、あのほにゃ~んとした素顔が(失礼な)、なぜこんなにキリリとかっこ良くなってしまうんだ~! と大感心。面白くてならなかったです。
歌は前半少し弱いな・・と思うところもあったのですが、全体に安定感があり、特に、三ヶ月の場面で台の上で歌う歌も、滑らかに歌いきったのには感心しました。七帆の方が、和より声は良いと思います。
豪華な衣装も良く似合っていて、存在感のある二枚目の敵役振りでしたね。
本公演のジプシーの時は、回りに埋もれている気がするのですが(^_^;)、七帆はやはり、歌ったり、しゃべらせたりしないとダメなんだ、というのが良く分かりました。
パリアの早霧せいな。ほわ~んとした、穏やか~な雰囲気が全体に漂っている宙組若手の中で、やんちゃな早霧の個性は良いスパイスになっている気がします(^_^;)。今回も、生き生きした感じがジプシー役には良く合っていると思いました。
しかし・・もう・・あの髪型・・頭のてっぺんの白いゴム? が・・おかしくないですか(笑)? 上に高く上げているのも、頭が大きく見えてもう一つ。歌ももう一つ。
見た目もさすがに大和悠河ほどのインパクトはない・・となると、そのやんちゃさは貴重ですが、もっと上を目指すなら、観客を納得させる実力を、もう少しつけて欲しいです。
フェルランドの十輝いりす。髭もコスチュームも良く似合い、本当に元は日本人女性なんですか? と思う位の、絵に描いたような異国のダンディな軍人さんに見えました。
歌はまあまあ、見た目はかっこ良い・・となると、これ、本役の寿つかさと同じような感想になってしまうんですよね~(^_^;)。後半は出ているだけの場面が多いですし、最後の新公だけに、もう少し二枚目で活躍して欲しかったなぁ~、という物足りなさがありました。
あぁ・・でも・・好きな男役さんだけに良く見ていたので、一つだけつっこんで良いですか? ズボン・・多分短いんですよね(笑)。マチの部分が下がっているのが、気になって仕方なかったのですが・・あれ以上どうしようもなかったのでしょうか?
ジプシーでは、ドーの鳳翔大を楽しみにしていたのですが、確かにキレイなのはキレイで良かったと思うのですが、黒塗りが黒過ぎるのが、もう一つだったかな・・。でも、多分初めての黒塗りですよね。台詞や歌は割と男役らしい声が出ていたと思います。
他では、ティーンの凪七瑠海が、本公演では可愛らしいイメージしかなかったので、意外とかっこ良く男らしく見えてびっくりしました。やればできるんですね・・可愛い役ばかり回ってくるだけで。
他も期待の男役ばかりでしたが、全体には、いかに本公演のジプシー達が、粒揃いであるかを再認識しました(^_^;)。
アズチューナの和音美桜。見た目は特に小細工せず、母には到底見えませんでしたが、低い良い声で、役の存在感を出していました。
歌は流石に聞き応えがあり、これだけでも観に来て良かったと思います。
残念だったのは、ラスト「母さん復讐を遂げました!」がそのまま流れちゃった所でしょうか。演技力はまだまだ若いと思います(^_^;)。でも、私としては、あまり渋い方へ流れず、歌えるヒロインを目指して欲しいと思う人なので、これで十分な気もします。
他ではエークが上手いし、割とキレイな人だな、と思ったら、前の全国ツアーでダニエルを演っていた八雲美佳で、なるほど・・と。
歌い出した修道院長が、うわっ、上手いな~、と思って見たら、音乃いづみでした。流石です。
ニーラーの大海亜呼も、初めて歌を聴いた気がしますが、良く歌えていました。
イネスの咲花杏は相変わらず愛らしい。歌は序盤の方は低い声が出にくそうでしたが、修道院の方はキレイな声が出ていました。
ジプシー女では、花影アリスがやはりキレイ。彼女は肩や腕が見える衣装の時は、華奢すぎてもう一つなのですが、こういう衣装なら気になりません。
若い家臣は暁郷と紫咲大佳。紫咲は今年の初舞台生のお気に入りさんなので、早速役がついて嬉しかったのですが、文化祭のソロのイメージからすると50点・・いや40点くらいだったかな(^_^;)。あの一発ソロをキメるのは難しいだろうとは思っていましたが・・東京ではがんばって下さい~。
暁はさすがにエンカレッジ・コンサートにも出ていただけあって、まずまず。そろそろ見た目通りの存在感のある役も、観てみたいですね。
■ りっちゃん |
Date: 2005-08-25 (Thu) |
皆さん、こんにちは。
宙組新人公演を見てきました。
開演前、久々に緊張しました。フェルゼン@さららん、ファン@よーくん以来です。
開演のアナウンス
「宙組の和涼華です。只今より・・・」
劇場内の拍手にこれから始まる舞台への期待と不安、そしてなにより初主演の和さんへのエールを
感じました。このアナウンス、本当に感動します。しっかりとした声でした。
マンリーコ@和涼華
恐れず先ず挑戦という意気込みという言葉のままに、初主演に対する恐れや不安を払拭して
堂々と舞台中央へ立っていました。歌や芝居は本役であるタカコさんをお手本に丁寧にこなして
いたと思います。歌は全力で取り組んだんだろうな・・・。ただ、がんばりすぎて声が割れた
ところが何箇所か残念ながらあった。感情のままに歌うことが全てではないことを改めて
感じました。和さん、高音域は得意だと思うけど、低音域はもっとできるようになると思われます。
ビジュアルは申し分ないです。若く美しい青年でした。
レオノーラがルーナ伯爵など眼中にないほどマンリーコへ恋焦がれるもの納得できるものが
ありました。なかったらどうしようと思ってたし。
あんな吟遊詩人なら宮殿の女達の心を歌とミュートの音色でわしづかみでしょう。
美しかったのは、結ばれた喜びを歌うレオノーラを後ろから抱きしめる場面。満たされた愛を
全身で表現する2人。本当に美しい。あんなに愛おしそうな表情を見せてくれるなんて。
あとは、タカコさんも非常に美しかった・・・捕らえられ白髪になり・・・牢獄での母親アズチューナ
への子守唄とレオノーラへの恋歌を歌うその姿。再会しレオノーラをかき抱く姿。嫉妬で狂うその
姿。全ての許しを請う処刑場での姿。どれもこれも・・・ため息ものでした。
レオノーラ@美羽あさひ
あのアントワネットを一杯一杯でやっていた人と同一人物には思えません。ビジュアル、なによりも
歌の上達には驚かされました。歌いだしでちょっと不安定な部分も感じましたが、後半になるにした
がって高音域が綺麗に伸びて聞きやすく立派に最後のヒロインをつとめあげたという印象です。
ルーナ伯爵@七帆ひかる
完璧ではないでしょか?予想どおりです。歌、芝居、ダンス、ビジュアル揃いまくってます。
とくに「3ヶ月」をどうこなすかと思いましたが、すばらしかったです。
このルーナ伯爵を七帆にあてた理由がこの舞台を見てわかりました。
今のメンバーでルーナ伯爵が嵌るのは彼女しかいません。
マンリーコよりもルーナ伯爵を。
ガイチさんから学んだものはたくさんあったのではないでしょうか。
パリア@早霧せいな
タニちゃん2世です。相変わらずの押し出しの強さ健在です。本当にこの人は華やかです。
かならず目を引くので、あとは「歌」声量もあるし、声の質良い人なだけに今後に期待しました。
本公演よりも新人公演では
マンリーコとルーナ伯爵は兄弟に見え、マンリーコとパリアは幼馴染みにちゃんと見えました。
フェルナンド@十輝いりす
幕開きにこれから起こることの予感を感じさせてる、昔話を歌う役です。もっと年を取っていても
よかったのではないかと思いました。出番は少なかったですが重要な役割を担い、その責任を
果たしていました。
アズチューナー@和音美桜
別格でした。これほどまでに上手とは思いませんでした。一番出来上がっていたのではないでしょうか。
上記の役以外は・・・ほんとうにないです。ただ本公演にも遜色のないコーラス、群集芝居。
宙組下級生の底力を見せていただきました。
終演後の挨拶
新公長の学年は85期、長は美羽あさひ。
舞台の緞帳が下りたまま、マイクがあがり・・・。0番のマイクですね。
舞台袖と花道から出演者が出てきました。
えぇ?という雰囲気の中、挨拶が始まりました。
「本来ならば舞台中央に出演者一同が集まり、ご挨拶を申し上げるべきではございますが
ご覧いただきましたように・・・」
そうです。舞台ラスト・・・主演者和涼華は高い高ーーーーい磔台の上です。
「和涼華が舞台装置から降り、皆様へご挨拶の準備ができるまでの間、挨拶を進めさせて
いただきます。ご了承ください。」
待ちますとも!!!そして美羽あさひさんのご挨拶は非常にしっかりしていました。
「準備ができたようです。本日主人公マンリーコを演じました和涼華が皆様へご挨拶いたします」
えっ、緞帳が下がったままなんですけど?!という空気の中、オーケストラがマンリーコの恋歌を
演奏しだしました。びっくりです。劇場内もどよめきました。
和さんのためだけに緞帳が上がったのです。こんなご挨拶は初めてではないでしょうか?
客席にいた宙組上級生も大喜びだったようです。
かなーり離れていましたが、タカコさんの笑い声w聞こえてきました。
背景の羽だけになった何もない舞台、その真ん中に和さんが多くの拍手を受け立っていました。
少しはにかんでいましたが、でも前を向いて前へ進みでました。
あれもこれも挨拶したかったんでしょうね・・・・。
いろんなことを話してたら、あれ~?って感じになっていましたが。ただ初めての主演を演じきり
感じたこと、学んだことがたくさんあったこと、またそれらを次の舞台へ生かして行きたいという
思いを素直に言葉にしていました。
まだまだ、たくさんの課題を感じ、これからその課題の山を切り崩していかなくては
いけないこと、そんな下級生達の唯一の希望は・・・・東京公演らしいです。
東京公演のあと小さく「?」がつくように発言したので、笑いがおきましたが。
まぁ、和さんらしくていいかなと思いました。
東京ではさらにすばらしい舞台を見せてくれると信じています。
■ カレン |
Date: 2005-08-22 (Mon) |
JIMMYさん 皆さんこんにちは。
8月19日(金) 宙組公演 「炎にくちずけを」とショー「ネオ・ヴォヤージュ」を観劇してきました。
芝居の演出は 「王家に捧ぐ歌」「スサノオ」の木村 信司です。
「王家~ 」では、 *暴力では何事も解決しない*
「スサノオ」では *戦いは戦いをうむだけ*
等とメッセージがきつくついて行けない所がありましたが、
今回は *宗教は時として間違いを犯し人を幸にしない*というところでしょうか。 そういう面ではわかるのですが、
宝塚歌劇はたわいないけど楽しいという所も捨てがたい魅力だと思うのです。今回それがないのが、つらいです。
又 前回の バウホール公演で良い舞台を見せてくれた若手男役達が皆ジプシー役で悲しい最後を終えるのを見なければならないのも気が重いです。
ヴェルディのオペラ「 イル・トロヴァトーレ」を原作としているらしく、全体の歌のレベルは高かったです。
主演の 和央 ようか は「フアントム」で自信がついたのか、今回少し高めの声で少しのどに力が入っている所もありましたが、なめらかに声がのびていました。
花總 まりもオペラ らしい歌い方でよかったです。
今回2番手の 大和 悠河は少し浅黒い作りでジプシーらしく 見た目は大変きれいでした。歌は 掛け合いの歌の時は変な時もありましたが、「僕たちはジーザスが嫌いじゃない」の歌はよく似合ってよかったです。 大和 が重いセリフをいってもあまり雰囲気が暗くならないのは持ち味でしょうが、メッセージはよくつたわってきます。
ショーは明るてタップがかっこよくて、芝居との取り合わせ上よかったとおもいます。
和央 と花總のデュエットダンスは息があってやはりきれいでしたが、今回 紫城 るい と 遼河 はるひ の銀橋のダンスもよかったです。 遼河もかなり上級生になり実力も付いてきたようですから、どんどん一人立ちの役を見たいですね。
タップの場面は和央 を中心に宙組がよくまとまり、特に背の高い男役がかっこよく揃い とってもきれいで、楽しかったです。
ただ一つ フイナレー1 で、日頃、このようなスタイルをあまりされない男役などが、羽根にダルマの姿ででてこられましたが、「ダルマ姿はよほど身体を作って出てこないとしんどいのだなぁ」と思いました。がんばってください。
■ 眞知 |
Date: 2005-08-19 (Fri) |
『炎に口づけを』
突っ込み所がありすぎて何処から突っ込めばいいものかと思うような作品でした、ハイ。とりあえず一番の感想は「もし私に4歳の娘がいたらこれを見せたいとは思わない」です。一応原作を読んだ事があったので、追加された話にひいてしまいました。
とにかく処刑のシーンは、何というかえぐい。『王家に捧ぐ歌』でも、エチオピアの兵士が殺されるシーンとかありましたけど、これはちょっと……。何だかなぁ、と思いました。でもその後のジプシー女達の歌には本気で泣かされました。
役柄については以下の通り。
色々辛口言いつつツッコミ入れてます。っていうかツッコミ入れてるの役者じゃないです。演出です。
マンリーコ:包容力が出てきたなぁと思いつつも、やっぱり女に振り回されてしまうんですね(涙)とも思いました。まぁ、もうそれがある意味和央さんらしさなのかもしれませんが…。
らしさ、と言えば和央さんって結構淡々としてるんですよね。と言うわけで、例の森のシーン、二回目からは普通に見ていました。傭兵ピエールもそうでしたからー……。確かにこれが紫吹さんならすみれコードぶっちぎり、むしろ真琴さんだったら直視できないような事になっていたかもしれませんが…。(うわぁエライこっちゃ…)
お気に入りは牢獄のシーン。歌も笑顔満点迫力満点の素晴らしさだったのですが、一番はやっぱりレオノーラとの掛け合い。私和央さんの怒っている演技って凄く好きなんです。ピエールといい、エリックといい、バトラーといい!それまで恋人に会えた喜びだけを胸に抱いていたのに、一瞬で変わってしまうその演技に脱帽!っていうか敬礼!和央さんの怒り演技は、その場の空気を変えてしまうんです!えぇ怒り演技だけで全てが満たされましたとも。
レオノーラ:……クリスティーヌといい、何で演出がこうトンチンカンになってしまうんだろう。みんなが処刑されている中に戻ってくるから「余計な事しちゃ駄目じゃん!?」というツッコミをせずにはいられない。せめて全員捕まったっていうならともかく。
ただ…うーん、何というか恋にきゃっきゃはしゃぐという前半部分はあまり…。森のシーンは逆に花総さんの方が「大人やわぁ…」と思えたのですが。でもやっぱり二人とも淡々としてる。
所で「こんなに早く薬の効果が現れるなんて…」と言うシーン。そりゃあ毒を飲んだ後に歌って猛ダッシュして更に興奮して声を延ばして歌えば倒れると思います(スミマセーン。
アズチューナ:影の主人公。いやもうこの人が主人公と言っても過言じゃない気がします。ただの地蔵でもインパクト大だと言うのに、マンリーコの母親だなんて強烈すぎます。事実一緒に行った友の第一声が「アズチューナ役の人凄い」でしたから。複雑な歌も、母の復讐に燃える女という役のこなしもバッチリでした。
ただ、演出に加えて欲しくなかったのが「お前だけは守ってみせる」という台詞。彼女は自分の子供を焼き殺してしまった時からマンリーコを復讐の道具に使う事を考えていたのだから、この台詞は言って欲しくなかった。でも宝塚なりにアレンジして、こっちは『本当はマンリーコの事を愛している母親』なのか、とも考えましたが、最後にあの台詞言ってましたし。いらない演出をつけて矛盾を大きくしてしまう辺り宝塚らしいんですけど。事実ファントムもそうでしたし。(未だにうるさく主張)
ルーナ:見せ場が無ーいー!!うー、確かに原作でも一人置いてきぼり状態ですから“ルーナ”という役としては良いんでしょうが、宝塚ですし。も、もうちょっと何か凄く強烈な印象を与えるシーンを付け加える事は出来なかったんでしょうか?存在感……薄い。
しかし、演技は素晴らしいです!!もう冷酷で誰が死んでも表情を変えず薄笑いを浮かべる!でもレオノーラが死んだ時はせめて何か反応をして欲しかった気も……。何だかんだでレオノーラを愛していたのだから、悲しい顔をするなりして欲しかったなーと思いました。まぁ、逆に無表情であるというのも、全てを失って絶望している感が出ていて良かったんです、けど…。因みに原作のルーナは裏切られる事など露一つ思ってもいない男でした。(色んな意味でめでたい男やなー)
パリア:何だろう……。大和さん、急に男前指数が上がった気がする。宝塚オリジナルの役なので、こんなにも目立つとは思ってもいなかったので。しかしこっちの印象が強すぎてやっぱりルーナの存在感が……。
何をするにも悪びれてなくて、憎めないキャラで。最後のシーンも、人間としてのあり方を説く所はグッと来ました。
ドー&ジプシー男&:遼河さん、まあまた素晴らしいくらいにその他大勢で(泣)。前回の『ホテルステラマリス』でようやくオープンに目立って来た、バウも良かったしと思いきや次がこれ。しかも最後まで残って死ぬまで騒いでくれるかと思っていたのにパリアの次だなんて…。色んな意味で涙が止まらない…!!私としては遼河さん辺りがフェルランドをやるべきだと思ったんですが。
そして「若い順だ」って言ってましたが本当にそうなんですかね?JIMMYさんと同じ意見なんですが、遼河さんから始まって七帆さんで終わってる辺り確実に違うと思うんですけど。年齢順ですらないような。
しかし皆さん演技としては上々。面白いなーと思ったのは修道院での悠未さんと和さんの駆け引き。剣を回収した後に和さんが「あの子可愛いな」といった感じに女官を指さし「アホかー!」と頭をはたく悠未さんに爆笑。こういう端っこの方の演技大好きです。そして本当にスミマセンという深刻な表情で謝る七帆さん、可愛いです。
死ぬシーンで特に印象深かったのは悠未さん、和さん、早霧さん、凪七さんの3人。「兄さん!」と叫ぶ悠未さん(でも、だからあっさりしすぎな様な)、泣きそうな顔の凪七さんと叫ぶ和さんが本当にもう……!!
ジプシー女:彼女たちの歌を聞いた瞬間もう「この歌を聞く為に来たんだ!」と感じました。実際素晴らしいです。男達が一人ずつ殺されていくシーンもホロホロ泣いてしまったのですが、このシーンは何度見ても号泣です。
歌が上手い人達ばかり、というのでも効果有りですが、この迫力は他では中々出せないと思います。それまで話の内容に頭がもやもやとしていたのが、一気に吹き飛んでしまった程です。
心、というか魂に響くような歌で。……表現するのは難しいですが。
とにかく他が全く目立たない。兵士に至っては「番号振ってる意味あるの!?」と突っ込みたくて仕方がない。全員同じ格好で髪型も同じになんてされたら見分けがつかない!!
でも端っこを見てツッコミ所を探して探してとしていれば結構面白いかなーとは思えます。飛んでくる薔薇とか。見た瞬間役者そっちのけで薔薇に魅入ってしまいました。あれどっから飛ばしたんだろう…。
後、和央さんの磔。ラストのストップモーションも多少文句はあれどやはり綺麗。壮絶なラストに思わず溜息、とくる所…なんでしょうが!スミマセン、私ずっと砲台が下がるまでの和央さんの格好想像して笑ってました。毎公演2分間逆さ吊りですか!?
とりあえず結論:夏休みにやる話じゃあない。
まだまだ消化不良な状態ですので、追加で書きにくるやもしれません。
■ JIMMY |
Date: 2005-08-15 (Mon) |
宙組大劇場公演「炎にくちづけを/ネオ・ヴォヤージュ」、8/14に観てきました!
りっちゃんさん、たぶん同じ公演です。組総見だったんですか。
歌えなくなったがいちさん(初風緑)、まだ公演序盤(私も初見)なのに・・と、ビックリしました。でも、観客の鳴りやまない拍手がとても温かくて、「がいちさーん!」と声もかかったりして、思わずもらい泣きしそうに(;_;)。
彼女の宝塚への愛と思いの強さが、伝わるようです。
お芝居は木村先生演出&甲斐先生作曲のオペラ宝塚化シリーズ、「炎にくちづけを」。
全体的な印象としては、「鳳凰伝」「王家に捧ぐ歌」「スサノオ」よりも群衆で歌い上げる場面が少なく、暗い場面が多く、迫力に欠けるな、と思いました。曲がまだ頭に入っていないせいもあると思いますが、各主要メンバーのナンバーも、圧倒されるものが少なかったですし、冒頭、寿つかさに延々歌わせるのも、申し訳ないけれど「他にいなかったのか?」と思います。寿はかっこ良くて、この役を演るにあたり、存在感としては申し分ないのですが。個人的にはこの役、ちゃんと歌える美郷真也でも良かったのではないかと・・。
中では、二幕10場牢獄の場面の、和央ようかのソロナンバーが抜群でした。トップとして、作品を盛り上げる力業を感じましたね。さすがです。
物語はものすごーく救いがないですが、キリスト教以外の人を差別するのはどうなのか? というメッセージはすごく分かりやすいですし、共感できます。人はどんどん死んでいきますが、物語上無駄な死だとも、お涙頂戴だとも思わないですし、感動する力のある作品だとは思います。
私がこの作品を好きか? 感動したのか? と言われると、微妙なのですが・・。やはりもうちょっと、ナンバーに、群衆の迫力を出す演出にして欲しかったですね。
和央は、正直、オペラグラスで観ると、最高潮の頃よりはちょっと見た目落ちているな・・と思うのですが(^_^;)。それでも、スタイルが、コスチュームの似合い振りが、文句なく宝塚の二枚目です。
歌は、前述の牢獄の場面を代表するように、完全に他メンバーを引っぱっていると思います。歌い上げの力強さは「ファントム」を思い出しました。
後は、何と言ってもラストシーンでしょう。あの絵のような美しい瞬間。照明の当たり具合。群衆の姿。
これを見せたいが為に、今まで物語が進行していたのではないかと思う瞬間で、あの姿は和央ならではでしょう。
花總まりも、今更ながら大変美しい、申し分ないお姫様振りでした。やはり花總にはドレスです!!
冒頭の恋っ振りが迫力あって、この辺りがやはり上手いなぁ、と思います。
初風緑。ひたすら冷たく、美しい貴族。なり切っていてさすがでした。
大和悠河。一回り顔がシャープになって、ますます美しさが冴え渡っています。黒光りする程の黒塗り、ドレッドヘアーさえも、良く似合っていました。従えるジプシー連も、さすがに下級生ばかりになってきただけあって、ちゃんと中でもお兄さん格に見えましたね。
アズチューナの一樹千尋。もともと男役とは思えない、どこから見ても、母な感じ(?)の見た目でしたし、それでも男役ならではの迫力もあり・・。
こういう狂信的な役所は、「王家」のアモナスロと通じる所もあるかな、という気もして、この役で再び木村オペラに登場するのは良く分かります。迫力ある歌声は彼女ならでは。
遼河はるひ、悠未ひろ、十輝いりす、七帆ひかる、和涼華、早霧せいな、凪七瑠海のジプシー連は、本当に皆かっこ良くて、見ているだけで嬉しい(^_^;)。
役柄では、ちょっとメンバー中頼りない子供らしいポジションであるらしい、和涼華や凪七瑠海が可愛くて、死ぬ時はとても可哀想。見た目では、私も十輝いりすがかっこ良いと思います!
大和が「オレの次は、若い者順に行け。」と言って死ぬではないですか。それで、最後まで残るのが、ひそかに七帆なのが私の中で激しくツボでした(^_^;)。そういう設定なんですか?! 遼河や悠未は、割と率先して行っていますが・・そういう年齢設定なんですか?!
そんな激しいつっこみの後の、ジプシー長老の美郷の演技には泣かされました(;_;)。
また、ジプシーの女たち(鈴奈沙也・彩苑ゆき・美風舞良・美羽あさひ・音乃いづみ・和音美桜)の嘆く歌もパワーがあって素晴らしい! 本当に、良いメンバーが揃っていますよね。
イネスの紫城るいは、美しい人ですが、何かもう、花總の近くに寄ると、顔の大きさが違いすぎて気の毒(^_^;)。
修道院長を見て、鈴奈でないのはなぜだろう? と思ったのですが、ジプシー女を見て納得。
毬穂えりなの歌は・・ひょっとして初めて聞いたのかもしれないですが、割と上手でした。本当に、いつも全身でなり切っている感が見える人で、面白いです。
ショーは三木先生の新作。特に驚くような事もなく・・無難な線。
並の下くらいかな・・。ショーには衣装が重要だと思っている私としては、今回もう一つな所が多いのが、やはり辛いです。
ラヴァーマン(和央)とつかの間恋人(花總)が絡み、去っていった後で、世界がタップに飛んでいく辺りが、三木先生らしい所(^_^;)。
このタップが売りで、宙組らしくピッチリ揃った総踊りは迫力がありました。
しかし、全員がバシッと揃った所で、鳴りやまない拍手を期待して曲が止まるのがもう一つ・・。
ここの黄色の衣装ももう見飽きた感がありますし、その前の原色の衣装もバラバラでもう一つ・・。
好きだったのは、ハロウィン。大和悠河が可愛い。和涼華も可愛い。歌っている天羽珠紀や風莉じんも、皆可愛い。美郷真也も可愛い。かぼちゃも可愛い~(^_^;)。
その後の前述のブルースの場面も、大人っぽくて好きです。黒服の花總の雰囲気が良い。
あとは大和のピアノマン(・・とはあまり書きたくない感じの)場面。真っ白な衣装の大和がひたすら翻弄される場面。美しいです、好みです(^_^;)。衣装や装置や設定が、安易でセンス悪いのがやや残念ですが。
大和はこういう役が似合うし、おいしいと思うんですよ~。
色々な国の人たちが翻弄しに出てくるのも、若手好きとしては、見所があってとても楽しいです。
■ りっちゃん |
Date: 2005-08-15 (Mon) |
「炎にくちづけを」
個人としての憎しみが、この物語には二つあるんですね。アズチューナの狂気的な憎しみと
ルーナ伯爵の孤独な憎しみ。その憎しみの中にあって、愛し合うマンリーコとレオノーラ。
憎しみにとらわれる者と愛を信じる者、どちらが幸せかと繰り返し問いかけてくる。
わかりきった答えしかでないけど、繰り返し繰り返し問いかけてくる。
なぜ、繰り返すか。どんなにわかりきった答えであっても、現実には憎しみにとらわれる
者はいなくならないし、愛を信じる者が全て救われることもないから。
ジプシーの男達はすべて殺されます。ジプシーの男達はそれぞれに大切な家族、恋人、仲間がいます。
短い出番ですが、それがよくわかる芝居をしていました。
私の見ていたジプシーのチェは、まだ幼さが残る少年のようでした。周りの年上のジプシー達に
かわいがられ、やっと仕事を覚え、戦うことなどと無縁な生活を送っているようでした。戦いの
予感に不安の表情を見せ、母のスカートにすがりついてしまうぐらいの・・・。
武器を持つ表情にも戸惑いが見られます。ほかのジプシーたちにもそれぞれの人生が垣間見える芝居を
しています。処刑されていく姿・・・胸が張り裂けそうでした。
ジプシー達はアズチューナ以外、誰も憎しみには捕らわれていないはずです。ただ自由を愛して、
仲間を守ろうとしただけ。殺される直前のパリアとエークのナンバーが、ただそれだけなのに
なぜ殺されなくてはならないのかと問いかけます。多くの兵士の中にはその思いに心を動かされて
いる者もいます。ただ大勢の中にあっては個々の思いは意味を持たないことにある、その恐ろしさに
身を震わせてしまいました。そこにジプシーの女達が追い討ちをかけるように嘆き歌います。
20年、何十年、何千年たっても、世の中は変わらないのだと。戦いは続き、悲劇は繰り返される。
でも、あきらめない。今よりも幸せな未来を願うことをあきらめない。
人間の強さを歌いあげる、宙組の娘役さんたちの力強い歌が感動的でした。また、歌のうまい娘役を
選んでいるあたり・・・すばらしいです。
えぇ、ジプシーの男達も若手全部そこに詰め込みましたかと、見た瞬間はがっかりしましたが。
でも一人一人とっても魅力的でした。
最後は1枚の絵のようになります。この演出はどうなのかなと思いますが、意図するところは
十分わかります。後半、白髪になるマンリーコ・・・とっても美しいです。
「ネオ・ヴォヤージュ」
なんだかいろんなものが詰まっている面白いショーだったと思います。
タップは圧巻でした。ここまでそろえてきたのかという驚きがありました。
ラインダンスもタップでまとめてきましたし。
宙組の男役さんがそれぞれにキラキラしてて豪華な感じでした。
遼河はるひから早霧せいなまでどこをみてもキラキラしてて、これからがとても楽しみです。
たにちゃんは本当に二番手になってしまったんですね。たかこさんとはなちゃんとのキャリアの
差はどうしようもないけど、がんばってほしいです。
この作品で退団されるガイチさん。ショーの中での使われ方はやはり不満が残ります。
もっと同期であるたかこさんとの場面を作ってほしかった。
たかこさんとはなちゃんは何もいうことはありません。
組総見だった今日はたくさんのファンがつめかけ、客席からの拍手も大きく非常に楽しめました。
フィナーレでのことです。
トップコンビがはけたあと、ファイナルシンガーのガイチさんが階段を下りてきました。
驚きました。
ガイチさん、歌えなくなってしまったんです。
歌いだした途端、こらえきれなくなったのか笑顔が崩れ
声をつまらせてしまいました。
一瞬、客席がざわめきましたが、
すぐに客席から励ますように支えるように拍手が大きくなりました。
涙を流しながら歌うガイチさん。
その歌詞は旅立ちと別れと未来への夢を歌っていました。
いったん袖にはけてから、最後たかこさんを迎えるために舞台へ出てきた時
泣いてしまったことに照れたような表情をしていましたが、銀橋へ出てくる直前に
やはり涙を拭いていました。
■ すっぴん |
Date: 2005-08-13 (Sat) |
宙組大劇場公演『炎にくちづけを』『ネオボヤージュ』を観劇してきました。
このお芝居、出演者のパワーは迫ってくるのに、主題がストレートに伝わってこないのが難。
ジプシーの青年マンリーコとキリスト教徒の女官レオノーラとの悲劇なのか?
マンリーコの母(?)である、ジプシー女 アズチューナの復讐劇なのか?
あるいは、宗教の持つ残酷な一面なのか?
宗教的なメッセージを伝えるのが、大和悠河を中心とするジプシー達。
たにちゃんの持ち味のせいか、余り押し付けがましくはないです。
だから「木村先生、あなたの説教は聞きたくないよ」という気持ちにはなりませんでした。
ジプシーの男達は、捕らえられて、順番に処刑されていきますが
(この場面を見ると、これは谷作品じゃないの?と思います)
最後に、自分達の心情を語る、ジプシーの長老美郷真也の
押し付けがましくない説得力はさすが。
その後にジプシーの女達が、死んだ男達を思って歌う場面が
感動的です!
鈴奈沙也を中心に彩苑ゆき、美風舞良、美羽あさひ、音乃いづみ、和音美桜の6人に大拍手です。
(男達は死んでしまったのに、どうやって子供を生むのか?と突っ込みをいれつつ、感動)
マンリーコ(和央ようか)とレオノーラ(花總まり)は恋人同士。
最初から、最後までこの二人が愛し合っているという設定は
珍しい。
布一枚を身体に巻きつけたレオノーラとのラブシーンを見て
「お~っ!」と思いましたが、
これがりかちゃん(紫吹淳)なら確実にすみれコード
ぶっちぎりだな~とも思いました。
その二人に、恋敵として絡むのがルーナ伯爵(初風緑)。
この3人の関係が絡み合って、話は進んでいくのですが、
ラストシーンを見ると、実はアズチューナの復讐劇がテーマ。
最後のアズチューナの台詞は、今までの息子への愛をすべて否定しているように聞こえてしまうので、見終わった後、はぐらかされたような気持ちになりました。
7日と8日では演出が変わっていて、良くなっていましたが・・・
舞台は暗くて、華やかな衣装で見せる訳でもない。
話は宗教的で、残酷で、登場人物すべてが救われない。
これを宝塚で、しかも夏休みに公演するというのはどうなの?なんですが、 演じる側にとってはかなり面白い作品ではないかと思います。
マンリーコ役の和央ようか。
若さゆえに突っ走るとか、たにちゃん(大和悠河)と幼馴染という設定には無理がありますが、後半の白髪に粗末な囚人服を着ての熱演は、迫ってくるものがありました。
この人は宝塚的二枚目より、極端な役したときの方が、見ていて面白い。
ルーナ伯爵の初風緑。
愛するレオノーラには拒絶され、最後は自分の弟を火炙りにして殺してしまう美味しい敵役。
ガイチ君のなり切りぶりが、たまりません。
たかちゃんもそうですが、『白昼の稲妻』の劇中劇のような
テンションを感じます。
高い台の上で歌を歌う場面、演出で、下からライティングしているとは思いますが、顔が美しく見えないのが残念です。
レオノーラの花總まり。
歌のレベルが上がったような気がします。
ひたすらマンリーコを愛し、最後は彼のために毒を飲んで
死ぬ役。
凛とした人ではありますが、宝塚のヒロインの枠で収まっているので物足りないと言えば、物足りない。
パリアの大和悠河。
ジプシーの頭領で、仲間思いのいい奴で、柄に合ってます。
歌もまあ、良くなったかな?
ビジュアルは、OKですが、あのヘアースタイルを見ると、これからレゲエを歌うの?と聞きたくなります。
アズチューナの一樹千尋。
この人が影の主役。
蛇のような目をしていると言われるとおり、本当に怖い目をしています。
この作品に納得できるかどうかは、一樹さんの芝居にかかっているように思います。
幕開きの歌は寿つかさ。
迫力あるアンサンブルと、天羽珠紀、風莉じんの歌声の中で
聞くと、ハラハラ、ドキドキします。
宙組初登場の紫城るいは、スタイルがよく、違和感はありません。
歌声は美しいのですが、ちょっと地味に見えて損をしているかな。
ジプシー仲間では、十輝いりすがカッコ良くて目に付きました。
ショーの方は体力勝負。
宙組のメンバーは満遍なく使われていて、それなりに楽しめるのですが、退団するガイチ君に対する扱いには不満が残ります。
たかちゃんとガイチ君が組む印象的な場面がひとつでもあれば満足できるのですが・・・。
ロケットのセンターは凪七瑠海、こんなに細くて大丈夫なのか?
星組公演のナイスバディーなロケットとの印象の違いっぷりに、宙組らしさを感じました。
■ ふぁんふぁん |
Date: 2005-08-07 (Sun) |
こんばんわ!
初日観劇して、本日11時公演を友人が観劇ーそして合流したのだけど。
宙組で、何だかすっきりとしない部分が、友人とのおしゃべりで分かったような気がしました。
これまでの作品より木村先生色の濃いこの作品。
一番やりたかった演目なのでは?
役者がその役にのめり込んで芝居をすると、客は興ざめしてしまう~という話を聞いたことがあります。
木村先生この作品に酔いしれていますよねーきっと。
宝塚では、夢を見る世界でしてー生きるためのメッセージやヒントって色んなところに散りばめればよいけれど、哲学的な宗教より人間としてどうなんだ!のメッセージはこの宝塚では不要やと思いました。押し付けがましいというかー私の求める宝塚の舞台にそぐわない。(もうこれは個人の感情だから、嫌なら観劇しなければ良いのだから)
こんな作品を夏休みにしかもよくもって来るな~あんまり深く歌劇団は考えていないか?次々人が死んでゆくシーン、そして最後は、マンリーコのハリツケの処刑シーン。残酷ですよね~
サマーチケットなんて発売して、若い人たちにも宝塚を知って欲しいって作品じゃない。おばさんたちを団体にした客にも~
と言いつつー初日一杯だったたにちゃんも随分の落ち着きを見せていたそうな。たにちゃんーある日突然吹っ切れる時がやって来るそうで(友人談)そんな日も近いのでは?らしいです。
作品の中身は置いといて、ジェンヌさんの進化ぶりも宝塚での楽しみですね。
毛布をまとってのシーン。スミレコードぶっちぎり!
はなふささんがたかちゃんにむけてするから生々しいんだよね~でもたにちゃんもショーで喰っているじゃないか!?
たかちゃんだけではなく、たにちゃんまでも喰うのか?はなふささんは。
初日観劇でこんなにおしゃべりを楽しめる作品も久しぶりです。
新人公演を残して、初日観劇のイメージのまま、この作品には封印しそうです。
あっショーの投稿していない!ショーはまた芝居と違う。けど、印象に残るシーン少なくて、どのシーンって思い出せないのが現実です。
■ ふぁんふぁん |
Date: 2005-08-06 (Sat) |
このフォームの赤素敵ですね。
(公演感想に関係ないけどー)
初日観劇しました。
私も初日を観劇するのは凄く久しぶりでーどきどき緊張感漂いました。皆が初めて観るわけだから、拍手のタイミングや見所など。
2階席がお勧めです。全体が見れると面白いかも?
「炎にくちづけを」
原作は読んだことありませんがー木村先生がこのお芝居で伝えたかったのは、ジプシー演じるたにちゃん達が歌ったり台詞だったりするのだけど、まあ宗教の前に人間としてどうなんだ!って言う下りはなるほどなあ~と納得。
しかしーこれまでの木村先生の作品のように強烈なメッセージは感じられなかったです。段々トーンダウンしてるというか、きっと私が、木村先生の熱い思いに飽きているかも知れません。
「王家に捧ぐ歌」を見たときの衝撃ほどは無かったです。
殆ど全編に音楽が流れているほど、台詞も歌みたいな、しかも変調で始まり、とてもファンが帰り道にフンフンと鼻歌交じりに歌える親しみは全くありません。だからあかんーというわけではないけど、宝塚向きな作品に仕上がっていないと思います。
あらすじは、面白くて、ある意味宙組トップ2人にあんなシーンを作るの?と思ったりー楽しめる場面はありますが。
ブランケットだけに包まったはなふささん。
その下は、裸のはず(今まで抱き合っていたというシーンみたいだから)それをマンリーコ(たかこさん)にだけ開いてみせる(当然客席は背中に大きく開けられたブランケットを観ることになります)ワオッ~です。
それとハナフサさん演じるレオノーラがマンリーコの腕の中で死んでいくーこれって初めて観るような光景です。
毎度公演のラストの歌を歌って、タイトルロールであり続けた彼女がたかちゃんより先に死ぬねんや~このシーンでは、役ではなくて芸名に戻って見てしまいました。
ルーナ伯爵(ガイチさん)
こんな嫌味な役がぴったり!これが退団公演となると寂しいけど、ガイチさんで無いと出来ないルーナ伯爵でした。
ナルシストそして自分の声に酔っている~多分楽屋の鏡の前では、衣装も化粧もいけている~って思われているのでは?
レオノーラは嫌がっているのだから、諦めればよいものをーでも人間心理として、嫌がれば余計思いは募り、とことんまでみたいな処、ガイチさんならではの表現力でした。
アズチューナ(専科:一樹千尋)
もうアムナスロ以上の熱気とパワーです。この人が主人公?と思うほど。専科の方々ってほんまにどんな役でも作ってくるんやなあ~と感心してしまいました。どんどんヒートアップしていくこと間違いなし。マンリーコに込めたこれまでの愛情への台詞と表情、意味ありげ要チェックです。
パリア(たにちゃん)
見た目に無茶気合入っているコスチュームにヘア。宝塚らしくないスタイル。とってもシャープで綺麗です。ジプシーの汚れた感じが無いけどー許せてしまう。
先生宛書の台詞、重要な台詞を多く歌い話すけどイマイチインパクト強さが感じられないです。もっともっと~という感じ。これはこれから磨きがかかる?ハズ
もっと生徒いるのにーみな群集芝居の一員で、どこ行ったかな?と探すのに大変。
ジプシー軍団なかなかええのが(これから売り出しって感じ?)揃っていて、でも出番も台詞もちょこっとしかなくて残念。あひさん・七帆さん・和さん・悠未さん・早霧さんそして売り出し中の組長さん。(笑)
イネス(るいちゃん)
この公演で宙組お披露目~けどレオノーラの侍女。見た目はとっても綺麗で、エリザベートの時の女官と同じ。ちょっと勿体無い使われ方だな~と思いました。感情は少ない台詞と表情でー難しいね。
舞台背景のいばらの変化が綺麗です。
他にも~と思うけど、今日はここまで。プログラム無いとちゃんと投稿できませんね。すみません。物は増やさないと決めて、購入していないので。
ネオ・ボヤージュも近いうちに~
■ JIMMY |
Date: 2005-07-09 (Sat) |
掲示板を設置しました。
皆様の書き込み、お待ちしております!