王家に捧ぐ歌
星組/宝塚大劇場7/11~8/18・東京宝塚劇場9/19~11/3
■ ゆーみ |
Date: 2005-02-26 (Sat) |
中日劇場の「王家に捧ぐ歌」千秋楽を日帰りで見てきました。本当ならば2,3回は見たい公演なのですが、仕事が非常に忙しい時期で、いつ行くか迷いに迷いました。通常の日も見たい気持ちはやまやまでしたが、心残りのないようにラク日帰りと決めました。初日が開いて3週間、聞こえてくる評判を聞きたい、聞きたくない、の葛藤の末迎えたラク日でしたが・・・(ま、この情報化時代、白紙で観るなんてことは不可能です)
その感想をひと言で述べるならば、「充実の極みの舞台」というものはこんなにもシンプルで、なおかつ深いものなのだ、と目からウロコでした。熱い感情のうねりが逆巻く舞台でありながら、観終わった帰途の胸中は「爽やか」そのものでした。こんな気持ちは長年宝塚を見てきても多分初めてのことで、最初は、私は感動しなかったのかとさえ思ったくらいです。でもそんなことはない、既に数十回も観た作品なのに、舞台の展開に新鮮に心躍り(特に三度目の銅鑼は名場面です!)終幕は溢れる涙に舞台が霞むほどだったのですもの。
初演の時から、水準は遥かにクリアした作品でしたが、1年半の熟成期間を経て名古屋の舞台に蘇えった「王家」は、その劇場・舞台サイズにしっくり納まりながら、決して小さくまとまることなく、アフリカの風さえ感じさせてくれました。かなり前方の席で見たにもかかわらず、登場人物全てがアフリカの人でした。そこには「無理」というものが皆無でした。初見の時に私は「主演クラス以外が"その他大勢"なのは、宝塚の舞台として如何なものか」といった趣旨の、木村作品への批判めいたことをここに書きました。それが、そんなことは全く感じなかった。全員が生きていました。非常に心地よい舞台。だからあんなにも爽快感を味わったのでしょう。
初演時には、部分的に少々単調に思えた音楽も歌い手の成長により、メロディーと歌い手の感情・感性が一体となって完成するものだということを実感させてくれました。ましてや初演から脱帽の二人のパパ、一樹・箙の専科お二人と、神官の英真組長の歌唱は、歌声に身を委ね、身を震わせる歓びを今回も味合わせてくれました。それにしても演奏が録音で、絶え間なくBGが流れているのに皆さんお見事でした。
主役3人。湖月さん。温かくて大らかな初演時の好演に雄々しさ、貫禄がより強くなって、二人の女性にそして市民達に慕われる男性を納得させてくれました。檀さん。ますます美しく華やかに、そこに清らかさが加えられて、ラストシーンの蓮の花にも似た存在感で心を打たれました。そして安蘭さん。序盤からすでに指先が恋する乙女でした。歌声以上に難しかったと思われる娘役の所作がすっかり身に付いて、恋する声は甘やかで切なく、悲劇の要としての王女をこれまた深く納得させてくれました。この3人の組み合わせの絶妙さは、この先、例えこの作品が再演されることがあったとしても、これを越えることは容易ではないと思えるほどでした。
そして退団した汐美さんの後に入った真飛さん。結果は元の役と近いだけに一番難しかったとは思うものの、汐美さんの異常なほど鬼気迫る存在ではなく、上品な王子の雰囲気が強く、テロリストというのとは少し違いました。フィナーレの男では一人で歌い、ご本人が言っていた"チョコボール”はどこへやら、スター性満点で、こればかりは教えられて出来るものではないなぁと思いました。また麻園さんの伝令の後に入った紫蘭さん。非常に演技巧者だと思っていたのに、あまりにもすんなり演じてしまって残念でした。麻園さんの「そののち、あなたさまに」という台詞の呼吸は、何も知らない伝令ながら、次に来る嵐を予感させて秀逸でしたから。それと嶺ケペルはアムネリスと結ばれるかも?という想像はできませんでした。容姿は申し分ないのですが立樹ケペルの熱さには及びませんでした。
とはいうものの、素晴らしいアンサンブルで、全員に惜しみない賞賛を贈るものです。中では陽月さんの動きと表情、大真さんの新しくなった凱旋の場面でのダンス、麻尋さんの朗々たる歌声が印象的です。
フィナーレも階段の段数と人数こそ少ないものの、前回通り白と黒の変り燕尾の群舞の前奏に胸がきゅーっとなり、念願の湖月×安蘭のダンスも入り、大満足でした。
こうして見ると去年1年、大劇場(東宝劇場)の芝居作品に見るべきものが無かったことが改めて思い起こされました。今年は良い作品にめぐりあえますように!
■ JIMMY |
Date: 2004-12-22 (Wed) |
再テスト。
■ JIMMY |
Date: 2004-12-22 (Wed) |
掲示板復活させました。
■ ベール |
Date: 2003-11-09 (Sun) |
「王家に捧ぐ歌」東京公演のラスト4公演を見てきました。
2日で4公演。この作品をこれだけ見るのはかなり大変・・・結構寝てしまいました(^^;。(大体どんな作品でも、回数見ると寝てしまう癖があるのです・・・すいませんm(__)m。)
宝塚公演でも↓で何度か感想を書かせて頂きましたが、改めてこの作品について色々語らせて頂きたいと思います。思ってることをかなり書きまくったので、かなり長文です(^^;。さらっと読み流して頂ければ幸いですm(__)m。
1回目の観劇を終えた後、まず何より客席のパワーに圧倒されてしまいました。舞台のパワーがすごいのは勿論ですが、さすが楽前。客席の熱さ・拍手の大きさについていけず、ちょっと取り残されてしまったような気もしました。回数を重ねていくうちにその波には乗れたものの、気付けば千秋楽という感じで、ちょっと勿体なかったです。しかし、大阪での公演の後半の自分も、きっとそんな感じだったんだろうなと思います。熱に浮かされたような(^^;、ちょっとヤバイくらいの入れ込みようだったような記憶があります。
作品については、実はやっぱり好きになれずじましでした(^^;。それでもこうしてバカみたいに通ってしまったのは(結局大阪・東京併せて13公演^^)、ひとえに瞳子ちゃんの歌が聞きたい、ラブシーンが見たい、この2つ故だったと思います。この先、真ん中に立つ機会(次回のバウは決まってますが)があったとしても、ここまで歌が聞ける公演というのはそうないでしょう。ましてや、このような高いキーでの歌は、在団中はもう2度と聞くことができません。女役としてのラブシーンも然り。そういった思いが、私をここまで引き込ませたのだと思います。
それでも、それだけで通える訳はありません。わたるくんと檀ちゃん、そして裏の主役と言ってもいい専科のヒロさん・チャルさん、この主要メンバーの力は非常に大きいです。
作品話に戻ります。
まずオープニングを見て違和感。ウバルドは「愚かなのは俺だった」と言いますが、本当にそうなんでしょうか?確かに、テロという行為に走った彼らが愚かなのは自明ですが、国を裏切ったラダメスと国を捨てたアイーダたちが、そこまで正しかったのかどうか・・・ラストシーンでの「私は私の真実のためだけに生きるわ」と言いながら、「アイーダの信念」を歌うアイーダには、最後の最後までどうしても共感できませんでした。
残された民(きっと殆どが女性・子供ですよね)・荒廃した土地を目にしながら、愛する人のもとへ走るのは正しいことだとは思えません。父は狂い、兄は死んでしまい、王族はきっと彼女1人でしょう。王女という地位も国も捨てると宣言はしましたが、国がこんな風になってしまったのなら、やはり最後の王族であるアイーダが国を立て直すべきなんではないでしょうか?あの状態の国や民を見捨てるのは、やはり納得がいかないです。
ただ、この作品に流れる平和へのメッセージ自体は、私は大好きなんです。絵空事のようでもありますが、それでも素直に心にしみ込んできます。だから、特に好きなのは、1幕最初のラダメスとアイーダとエチオピアの民たちの「終わる終わらない」、1幕ラストのラダメス「世界に求む」です。アイーダとラダメスに一番共感できるのは、多分この辺りのシーンなんです。お互い恋愛感情が入ってくると、どうにも国や平和がないがしろになってきて、この作品のテーマから段々と遠ざかっていくような・・・。
ただ2人の平和への願いというのは、本当に強く心に響いてきます。父親にファラオの身辺が手薄になる時を探れと言われた時、必死に父親の手を握りしめながら「戦いは戦いを生むだけ」と訴えるアイーダには、本当に胸を打たれます。ただこの後、父親に国を見殺しにするのかと問われた後、どうして座り込んでまで怯える必要があるのか。その他のシーンもですが、座り込んで後ずさりするアイーダというのは、彼女の性格からすると、どうしても違和感を覚えてしまうシーンです。
そして、一幕ラストの「世界に求む」は本当に大好きなシーンです。初めて見たときは、ここでラダメスの訴えを受け入れるファラオに本当にびっくりしたものです。しかし、1人1人の顔を見ながら、必死に、時には縋るように平和を訴えるラダメスの姿、それを受ける人々の困惑した表情、ここは本当に目が幾つ合っても足りません。ここだけは、瞳子ちゃんだけを見ないように頑張ったものです(^^;。ここの歌詞がまた、すっごくベタで恥ずかしいくらいストレートなんですが、何故かわたるくんが歌うと本当に素直に心に染みて、結構毎回のように泣いてしまってました。
泣いてしまうポイントと言えば、ラストシーンの檀ちゃん。ラダメスが裏切り者と分かった時、ラダメスに剣を突きつける時の怒りの表情、この怒りが激しければ激しいほど、その裏にある悲しみが深く感じられます。そして、ラダメスが地下牢に沈んでいくときの絶叫。楽近くで感情がすごく入っていたのかもしれませんが、この叫び方が大阪とは比べものにならないくらい悲痛で、それを止めるケペルの表情もまた何とも言えない表情で、多分このお芝居の中で、一番毎回泣いてしまったのはここでした。
大好きなシーンと言えば、ラダメスとアイーダの地下牢でのラブシーンです。しかし、冷静に考えれば、ここに至るまでの2人のとった行動にはやはり納得しがたいものがあり、なかなか素直に感情移入できなかったり・・・と私にとっては結構複雑なシーンでもあります。
ただ、ここでのラダメスの独白シーンも大好きです。こんなことになってしまったのはアイーアのせいだとは微塵も思わないラダメス、例え自分が死のうとアイーダが生き続けることが希望だと言い切れるラダメス、そんなラダメスを見てると、時々アイーダがそこまで価値のある女性なの?と言いたくなったり、そんな人に巡り会えたラダメスは幸せだなと思ったり、結構色々考えてしまうシーンです。
そんなラダメスのもとへやってくるアイーダ。特に東京で見たここでのアイーダは本当に激しい女性で、明かり1つない暗闇の中で、ラダメスを待ち続ける強さをすごく感じました。生半可な思いではこんなことはできないだろうし、国を捨ててまでして彼女が取った行動がこれなんだと思うと、納得できないなと思いながらも、まあいっか本当に幸せそうだよな・・・と最後の最後には、ただただ2人の愛に圧倒されて終わってしまうような気がします。
そうして歌う「世界に求む-リプライズ」は、1幕ラストと同じ歌でありながら、訴えるテーマも同じでありながら、状況が違うだけで何とも優しく穏やかな曲に聞こえます。わたるくんの歌い出しから2人のデュエットに入るという曲の流れが、何とも言えず心に染み、耳に心地よく、本当に幸せな気分になれます。
結局のところ、納得できないできないと言いながらラストでは幸せな気分になり、でもまた最初から観劇すると、端々で納得できなくて・・・の繰り返しなんだと思います。それでも、ラストで幸せな気分になれるのは良いことです。だからこれだけ通えたんだろうなと、書きながら自分の気持ちを整理していて、今更ながら気付いたような気がします。
しかし、不満のもう1つの原因は、下級生の使い方です。コーラスは確かに素晴らしかったですが、キャラクターとして全然生きてこない。それでも、今回エチオピアの民(特に娘役)は、個人を出すことが比較的できており、これは今までの木村作品の群舞にしては良い方だなと思うものの、舞台にいながら「お芝居」ができないというのは、どうにも納得ができません。
前作と比べるのは間違ってると思うものの、ガラスの風景では、出演している1人1人が自分でお芝居を作れました。舞台に存在してるだけで(コロスは別ですが)、端々まで細かくお芝居しているのが伝わってきたし、1人1人にドラマが存在してました。そこまでは言いませんが、例え名前はなくても、個人が自由に作れる余地のあるお芝居を望みます。
作品について色々語ってしまいましたが、個人についても少し。
わたるくんは、こちらに比べて歌が良くなったな~と感心。声量があるし、声が前に出る人なので、その点では聞き心地は良いですね。特に↑でも書いたラストの「世界に求む」の歌い出しは、この人の歌を未だこんなに心地よく聞いたことはありませんでした。また、「エジプトは領地を~」の銀橋歌の勢いは、聞いていて気持ちよかったです。
檀ちゃんは、歌にあまり進歩が見られなかったのは残念。特に怒鳴る歌は、やはり少し聞き苦しい。しかし、お芝居の感情の出し方は良くなっていて、穏やかさ・激しさ・気高さなどの各々の場面での表現の仕方がより明確になってるように思いました。とりあえず、やはり美しかったです。
瞳子ちゃんは、何よりセリフの声が女らしくなってました。大劇場では、歌は女らしくなっていたもののセリフは結構男役っぽく聞こえた部分が、結構変わっていて嬉しかったです。また、大劇場で女らしいというよりは、少しブリッコっぽく聞こえてしまっていた部分が、押さえ気味になっていたりと良い変化がたくさんありました。歌は、高音が非常に綺麗に出るようになっていた反面、感情が入りすぎて、所々音程が不安定になってる部分あり、男役の時には考えられないことだなとも思いました。
ファンバカを承知で言わせてもらうなら、音程が多少狂おうが、この4ヶ月の間に、歌い慣れない高音をここまでキレイに歌えるようになった瞳子ちゃんはやっぱり素晴らしいと言いたい。地声は魅力的な声ですが、それが裏声でも魅力的に聞こえるかどうかは、幕が開くまで正直不安でした。特に男役の声というのは独特で、裏声になった途端その魅力が失われる人もいます。
でも、今回の歌唱指導のせいなのか、瞳子ちゃんの声質のせいなのかは分かりませんが、初日を見た瞬間、そんな心配は杞憂であったと嬉しく思いました。でも、まだまだ時間を重ねれば、もっともっと素敵な声を歌を聞けるだろうと期待していましたし、そう思っていたからこそ、東京公演の最後を見たいと願いました。そして、その願いは嬉しいくらい叶えられました。
私のファン歴は15年目に突入しましたが、最初のご贔屓退団して以来、特定のご贔屓を作らず、広く宝塚を楽しみたいと思いながら観劇してきました。今もその気持ちに変わりはないし、基本的に下級生好きだし、全組楽しく観劇してます。特定の1人を応援してしまうと、辛いことがあった時の衝撃が激しいから、嫌だと思ってきました。だけど、今年1年瞳子ちゃんを見てきて(巌流は残ってますが)、そんな思いもそろそろ限界かな~というくらい夢中になってる自分がいます。ヤバイなと思いながらも、そういう人にまた巡り会えた幸せを今は大切にしたいなと思います。
長くなってしまいましたが、最後に、この作品は、個人的には良い作品・好きな作品とは言えないながらも、すごい作品だとは思いました。大劇場公演で、オリジナルでここまで客席の入りが良かった公演というのは本当に久しぶりですし、それだけリピーターを出した作品だというのは喜ぶべきことだと思います。何がそこまで皆を惹きつけたのか、これだけ通った私にも理解できるような理解できないような・・・という感じなのですが、素直に満員の客席を見れて幸せな公演でした。
■ みみママ |
Date: 2003-11-03 (Mon) |
こんばんわ!JIMMYさま 皆様 千秋楽(後樂)観て来ました。正にファイナル?
今まで2階席だったのですが、今回は頑張って1階11列目(ただし64番。しかも左斜め前に背の高い人が座ってしまって首を曲げながらの観劇でした ^^; )
やっぱり舞台が近いと、臨場感は違いますね。2階では聞こえなかった小さな科白が聞こえたり、役者さんたちの表情が良く見えたり。
舞台は、皆さん、本当に千秋楽って感じでした。
もともとのオペラ アイーダは内容が希薄な感じであまり面白いと思わなかったのですが、「王家」はその希薄な内容に裏づけをして、人物達の背景や感情をより明確にしているように思えます。
今回、近くで観た為なのかどうか、ウバルドが今までよりクールな感じでした。
役者さんとして、以前「プラハの春」のビデオを観てからちょっと注目していた すずみん は今回も細やかな演技を見せてくれて、みみママ的には、かなり期待度高し!です。初めて観た時から、「サウウェはアイーダに焦がれているのかな?」って思ったのですが、科白が少ない中、アイーダへの想い、エチオピアへの想いを演技で表現していたと思います。
若手だけど頑張っているなぁ、って思ったのが、新人公演で主演した柚希さん。立樹さんには及ばないものの、ダンスシーンなどは、指先まできちんと形を作っていて、背も高いし、やはり、今後に期待してしまいます。
この立樹さんと柚希さんのラダメスを地下に閉じ込めてからのやるせない表情も良かったです。
でも、瞳子ちゃんは、上手なんですが、良く観てみると、このお芝居、難しい役どころはアムネリスだな~って感じました。雀さまも書かれていますが、美しさ、高貴さばかりでなく強さも求められる役だし、その上、女としての恋慕も表さなければならない・・・・。
アイーダは戦争は良くない、って言うだけで、ひたすらラダメスを愛していればいいのですから、ある意味、解りやすい役かな?とも思えました。
ラダメスですが、これは今回、脇!中心はアムネリスとアイーダ!だと言うのが千秋楽を含め4回観ての感想です。大体 オペラのラダメスも「何にもしていない」感が強いのですが、「戦争さえしなければいい」っていう短絡的な発想も納得がいかないし、どんな大義名分を振りかざそうと、愛している人の国を攻めることが出来るでしょうか?
まぁ、もう終わった事ですが・・・・。鳳凰伝もそうですが、オペラなどの下敷きがあるものって知っていると先入観みたいなものが知らないうちに出来ていて、どうしても、オペラと比べたり・・・となってしまうと思うんです。
(四季の「アイーダ」も東京に来たら是非観たい所ですが)
フィナーレのデュエット、楽しそうでしたよ。パンフの解説だと「生きているときは結ばれなかったラダメスとアムネリスが死後結ばれる」という「?」なストーリーだそうですが、壇ちゃんもひたすら、華麗に優雅で・・・・。
カーテン・コール4回でした。
ワタルクン、最初の挨拶ではちょっと涙声でしたが、やっぱり、全公演を終えた安心感からでしょうか?2回目、3回目のカーテンコールでは、幕が下りる中投げキッスを振りまいたりしていました。
■ Coo&Bee |
Date: 2003-11-03 (Mon) |
毎週通ったとはいえ、席は専ら後や端。それでも妙に嵌ってしまいました。ラダメスとアイーダの言い分だけ聞いていたら支離滅裂な話です。この上アムネリスまでが我儘で傲慢な王女だったらお悔やみ物でした。ところが檀ちゃんが作り上げたアムネリス像は一本芯の通った人物で、見ていて気持ちよかったです。この公演をざっと振り返ってみたいと思います。
甦るウバルド。過去を悔やみながら目に涙をためられるともう目が離せません。時が戻るなりエジプト兵に猛反発。こんなに態度の悪い囚人は常識的には即刻その場で処分されるはずですが、エジプト側は誰も意に介さないところが謎です。
せり上がったラダメスが「私だ!」と絶唱した後、上がりきった息を整えつつ言う「アイーダ」、けっこうツボです。ここで両国互いの立場での戦争論になり、エチオピアの女囚達の嘆きから、アイーダがなぜ反戦主義者になったのか覗わせてくれます。
そして登場したアムネリスの神々しいこと。ラダメスに「あなたはエジプト王ファラオの娘」と言われて、最初の頃はきりっと正面を向いていたのが、いつの間にかそれが柔らかくなりました。心境の変化があったのでしょうね。
父とラダメスが戦うという現実に動揺しているアイーダを責めるウバルド達。アイーダが「兄さん」と言ってウバルドに大接近する日は、ウバルドの迫り方も激しいような気がしました。それにしても剣を取り返させてくれるなんて、エジプトは寛大なのか、はなからエチオピアの囚人を相手にしていないのか、悩んでしまいます。
造りし神も微笑むアムネリスの表情が歌詞に合わせて変わるのも見所。自らアイーダに手を上げはしますが、凱旋に備えてお召し替えをしているうちに反省したのか、凶暴化した女官たちを叱責して歌う姿はありがちな王女像をいい意味で裏切ってくれます。
ラダメスのお陰でエチオピア親子は再会できたわけですが、ここからのラダメスの“アイーダの父の仇にはなりたくない”という必死さがちょっと滑稽です。ラダメスとは対照的に、娘とラダメスの様子から状況を把握し、一計を案じて堪らずに笑い出すアモナスロ。こんなにワイルドなひろさんは初めて見るので、つられて笑ってしまいます。
平和に託けるラダメスに、あろうことかアムネリスはキスをせがむように身体を寄せます。この時のラダメスの拒み方が週を追うごとに優しくなっていきました。最初の頃は全然その気はありません、という感じでしたが、だんだん申し訳なさそうな表情をするようになり、そのうちキスしかけて思い止まるようになりました。やっと罪悪感が芽生えたのでしょうか。ただ、慎みを守ると宣言したアムネリスが迫ったからといって、アイーダは汚れを知らない王女だと言うのは癇に障ります。
そこへアモナスロが二人を偵察に来て、作戦が成功しそうな手応えを得て去っていきますが、そういえば鳩同伴で戦争に行くのってどうなんでしょう。だいたい布で巻いたままだと翼は萎えます。
アイーダに作戦を話し、協力を強いるアモナスロの迫り方を見ていると、やっぱり親子だわ、と思いました。国による親子の対比も面白いです。
銀橋でのラダメスとアイーダ。「月の満ちる頃」でラダメスが繋いできた手を見つめるアイーダもポイント。私にはラダメスの愛にアイーダが押されている感じがしました。
愛する歓びは全てを変えるといわんばかりに、ラダメスの愛を得て人格を変えるアイーダ。ウバルド達はファラオ暗殺と言う使命を得て意欲満々。人は自分に都合のいい神を祀ると始末が悪いものです。
そして銅鑼が響きます。音楽に興奮を煽られます。エジプトのコーラス、エチオピア親娘の高揚と焦燥、ラダメスの逡巡、と流れに引き込まれます。ファラオを暗殺して台詞を言うウバルドは毎回のように調子を変えていました。ところで、「なぜ成功したか教えてやる」は恩返しのつもりでしょうか。皮肉ついでに云うと、ファラオの守りが手薄になってから乱入する段取りじゃなかったの?と訊きたくもなります。ラダメスがあの場を混乱させていなかったら、きっと失敗していたでしょう。それともアイーダがきちんと伝えなかったのでしょうか。誰にも告げてはならない秘密、ですから。だとするとアイーダは本当に裏切り者になってしまいます。いくらなんでもまさか、とは思いますが、いえ、まさかと思いたいです。
アムネリスが持ち前の責任感からファラオを継ぎ、出撃命令を出す姿はラダメスよりも立派です。自分の都合のためではなく、純粋にエジプトのためにそうすべきという姿勢が見事です。
発狂した父も滅ぼされた祖国も見捨てるアイーダ。ここで歌う信念は虚しく聴こえます。あまりにも無自覚で無責任です。拍手もつい鈍ります。
とはいえ、ラダメスの処刑が火炙りでなくてよかった、と地下牢で遭えた二人を見て思いました。人が愛し合うには平和であるにこしたことありません。
アムネリスの不戦の誓い。それまでの常識を捨て、全く違う立場で物事を判断することができた彼女に賞賛を贈りたいです。ラダメスの愛を得ていたら、こうはならなかったでしょう。
アムネリスがラダメスとフィナーレで再会。悪びれた様子を微塵も見せないラダメスの満面の笑みに、アムネリスの心の叫びが聞こえてきそうでした。「今までさんざん拒んできたくせに!」と。そして始まったデュエットダンスはフィギュアスケートを見ているようでした。
話のボロが多いわりには観劇後腹が立たない公演でした。観る度に何かしら発見があり、毎回胸に迫るものがありました。なりふり構わず通った甲斐があったと心から思っています。そろそろ千秋楽の舞台挨拶が始まる頃でしょうか。星組の皆さん、本当にお疲れ様でした。次の公演も期待しています。
ざっとのつもりが...長々と大変失礼しました。
■ 雀 |
Date: 2003-11-02 (Sun) |
JIMMYさん&皆さん、こんにちは。
私にとって最初で最後の「王家に捧ぐ歌」、1日の3:30の回を観てきました。
阪急交通社の貸切で、司会は前の星組公演で退団したばかりの鳴海じゅんさんでした。
皆さんの書き込みにざっと目を通して予習して行ったのですが、実際自分の目で観て、違和感を覚える公演でした。
というのは、普通、男一人女二人の主要登場人物を、トップコンビに加えて2番手の男役を女役で演らせるとしたら、トップコンビを相思相愛のカップルにし、2番手男役が片思いの女の役(今回はアムネリス)に当てるのではないだろうか?という、私が持っていた今までの常識を覆されたからです。
アイーダは女官にいじめられる場面、兄から「お前は(心も)奴隷になってしまった」と責められる場面、父から「ラダメスを利用して、ファラオ暗殺の機会を聞き出せ」と強要される場面と、ひたすら耐えて嘆くモードの芝居が続きます。
私は、現時点で宝塚の現役の男役の中では瞳子ちゃん<安蘭けい>が一番好きです。
でも、幕が開いて芝居の進行が始まってすぐに、瞳子ちゃんのアイーダにハマれない自分に気づきました。歌唱力は抜群で、高音部もきれいに伸びて耳に心地よいのですが・・・。耳をふさいで「やめて!」「違うわ!」と叫び続けるキャラクターは、瞳子ちゃんに合っているのか?
そして、皆さんも書いておられますが、キャラクターの矛盾。「戦いは戦いを生むだけ」という聡明な思考を持ち合わせていながら、「ラダメス<湖月わたる>と私が逃げ(て安全を確保す)るまで、ファラオを襲撃しないで」と父に頼むのは、急に利己的になってしまって興ざめ。 「ファラオ襲撃のタイミングを教える代わりに、私と親子の縁を切って」という要求まではわからなくもないですが。
かえって、発狂したふりをしてエチオピア復興の機会を狙うアイーダの父・アモナスロ<一樹千尋>の心理の方が私には理解できました。そのために娘の恋を利用し、息子をファラオ暗殺の下手人として失うことの倫理的な是非はともかく。
そして決定的なのは、なぜラダメスがアイーダに惹かれたのかが、よくわかりませんでした。
消化不良でストレスがたまったまま終わったアイーダと対照的に、私から観て“おいしい役”と思えたのは、本来の宝塚なら娘役に当てられないだろうと思われたアムネリスでした。
演じた檀ちゃん<檀れい>への批評は、ひたすら「美しい」に集中していますが、私は「力強い」という形容詞も付け加えたいです。父であるファラオ<箙かおる>が殺されて混乱する周囲を一喝し、「私がファラオになります!」と宣言した時、私の心の中には雷鳴が轟きました(←ちょっと大げさ(^_^;)。檀ちゃんがこんな強い役を演じるとは。
そして新しいファラオとして、愛するラダメスに父王暗殺のきっかけを作った裏切り者としての処刑を宣告しながらも、彼が地下牢に生き埋めにされていく瞬間に「ラダメス!」と走り寄ろうとする悲痛な叫び。宝石も衣装も食べ物も、何もかも欲しいものは手に入れられても、愛する人の心だけは手に入らなかった。しかもよりによって、その人を自分の命令で処刑しなければならなかった。
そして、最後の場面の非戦宣言。自分を愛することのなかったラダメスの遺志を受け継いだアムネリス。彼女の成長というだけでなく、もともと彼女には父王から受け継いだ度量の大きさが備わっていたのではないだろうか。ラダメスの人物を見込んで、「エチオピアの開放」という希望を受け入れた父王にして、この娘あり!と思いました。
アイーダとアムネリスの比較ばかりになっていまいましたが、一番印象に残ったことを最後に挙げてみます。既にJIMMYさんが8月15日に指摘しておられますが、ウバルド<汐美真帆>たちがエジプト国内で自由にウロウロしてるのは、確かに変ですよね? 父アモナスロは狂ったふりをして厳しい監視を免れていると解釈できますが。ウバルドは捕虜ではなくて、テロリストとして潜入してるのだろうか? それにしてはエチオピア人とエジプト人の肌の色の違いだけでも目立つだろうに・・・。
以上、長くなってゴメンナサイ。
■ Coo&Bee |
Date: 2003-11-02 (Sun) |
私も10月31日に見納めの形で観劇してきたので、みかげさんにレスです。と、いうか弁解かな? あくまで私個人の印象とお思いくださいね。
あの日は指揮者の先生のペースが速くて速くて、皆さん調子が合わない感じでした。わたるくんはいきなり台詞噛むは、伴奏が早く始まりすぎるは、歌によっては伴奏が先走るはで、何だか落ち着かない公演だったんです。舞台とオケがかみ合っていなくて、ちぐはぐしていたような...。そのうち修正するかな、と期待しながら観ていたのですが、とうとう最後までそんな調子でした。フィナーレでこけちゃったのはサウフェ役の涼さんだったのですが(友人談)、彼女のハプニングもそのせいでは、と思っています。私が言い訳してどうするんだって感じですが、でしゃばってみました。
毎週1分ぐらいずつ終演時間が遅くなっていたのに、この日は逆に2分も早く終わりました。でもその分(?)出待ちは楽しかったです。ハロウィーンスペシャルでほとんどのジェンヌさんはお手紙とお菓子を交換なさっていたのですが、檀ちゃんは違っていました。しいちゃんと手を繋いで出てきた彼女は魔女の帽子を被り、先にお菓子を配ってかぼちゃ型のバッグ(しいちゃんとおそろいでした)を空にしてから「お手紙ちょうだぁい」と自分から手を出していました。間近で見ても、やっぱりきれいで可愛かったです。魔女の帽子で出てきたときは歓声が上がりました。
そして今、「王家~」が終わってしまった、と溜息ばかりついています。ちなみに、この日劇場に入ったときは「巌流」のチラシは2列並べてあったのですが、帰るときには全部なくなっていました。とっても嫌な予感がします。
■ みかげ |
Date: 2003-11-02 (Sun) |
10月31日、始めて星組を観にいきました。湖月さんも、安蘭さんを観るのも始めてでした。
出演者を観に行くというよりも、音楽と振り付けを確かめたかったというのが本音の観劇で、出演者も、湖月さん、安蘭さん、壇さんは分かった、という程度でした。
そんな薄いファンが観た、感想と思ってください。
半分ぐらい観たところで、音楽はがっかりでした。
結構いい感じと思っていた方のオリジナルの作曲で、どんな音楽だろうかと思い、かなり期待していたのですが、曲に歌詞が乗っていないなあと感じました。
日本語の抑揚を、もっと大事に曲を書いて欲しかったです。
うるさいだけに終わりそうな音楽。。。本当に残念でした。
歌詞の意味をもっとくみ取って欲しかったです。
歌詞が後付けだったとしたなら、もっと音楽にあった歌詞を付けて欲しかったです。
音楽で展開する歌劇なのだから。
オケも特に管楽器は音がわれていて、もっとしっかりしてください。
と思いました。
お話は、音楽がとにかく気になってしまい、どなたがどうだったのかあまりよく覚えていないのですが、
王様役の方、たしかエチオピアの王様だったと思いますが、なかなか良かったと思いました。
人の心は、浅ましいものだわ。とそう感じさせられました。
湖月さん、始めて拝見致しました。
なぜか、主演男役(というのでしょうか?)のイメージがわきませんでした。一緒に行った友人も言いましたが、脇の人の様でした。
安蘭さんが、目立って見えたからでしょうか。
安蘭さんも、あの中では浮いているように私には見えました。
一人、違っているような気がしてなりませんでした。
始めての☆組。
ちょっと不完全燃焼気味でした。
最後の、黄色のお衣装で男役の方が踊られました、向かって一番右の方、どなたでしょうか、階段から下りるとき、ころんでしまわれました。
それでも何事も無かったように、踊っていらっしゃいました。
さすが、舞台人だわね、と友人と話しました。
■ ひよ☆ |
Date: 2003-11-02 (Sun) |
はじめまして。新米のひよです。
JIMMYさん登録の手続きありがとございました。
もうすぐ千秋楽という今ごろになって、2回しか観てない私が申し訳無いなぁと思いつつも、折角の機会なので、感じたことを簡単に書いてみますね。
私、ご贔屓が数年前の星組に居たので、その頃山ほど観た『黄金のファラオ』という同じエジプトの作品とつい比較してしまうのですが、左右の山台やオープニングの階段と違う高さについているドア、そういう高さを使った演出がこの舞台は効果的だなと思って観ていました。もちろん、描かれている人物像の深さも違いますが、『王家・・・』の方がエジプトっぽくてゴージャス。エチオピア人の囚人たちの歌もアフリカチックで特に好きです。
確かに、歌で綴るこの舞台に、わたるくん、檀ちゃんの歌はシンドイ部分もありますが、それを上回る演技&心意気というか、わたるくんの場合はまっすぐな力強さと優しい包容力、檀ちゃんの場合は観音様の様な品のある美しさと最後の台詞の弱さを振り切った強さが、ぴったりはまっていて素敵でした。
そしてアイーダのとうこちゃん(安蘭)、素晴らしい!誇り高く、恋する女の色気もあって、歌もきれい。あの誇り高く孤独な魂には、私がラダメスでも惹かれるだろう・・・なあんて思っちゃいました。
それにラブシーン♪私は10月の中盤と終盤の週に観たのですが、みみママさんの言う通りラダメスはアイーダを優し~く抱いていて、しかも二人色っぽい。(オペラ・・・離せませんデシタ)
オープニングから雰囲気をまとっているケロちゃん(汐美)のウバルドも良かったし(濃いですよね~)、わたるくん、しいちゃん(立樹)、ちえちゃん(柚希)の星組チックなゴージャスな並びも魅力的でした。
あと、チャルさん(箙)、ひろさん(一樹)のお父様コンビにもすっかりはまってしまいました。
特に、チャルさんの黄金のあごひげと黄金の下シャドウ!&二人の歌に!
楽しかったです~!!
■ JIMMY |
Date: 2003-10-25 (Sat) |
はじめまして! みみママさん、書き込みありがとうございますm(__)m。
解説を読んで下さって嬉しいです~。でも・・解釈は人それぞれだと思うので・・あまり気にしないで下さいね(嬉しいけど)。
こめっこさんが書かれていますが、私も一幕ラストでアモナスロはアイーダの気持ちに気づいているように見えますね。めっちゃ嬉しそうなアイーダと、それを見ているアモナスロの様子から。「やけに気持ちが通じているじゃないか、この二人。」みたいな(^_^;)。
Coo&Beeさん、おぉぅ、ケロちゃん(汐美真帆)、メモリアルなお誕生日おめでとう~!!(おいおいおい・・)
いや、大して情報はつかんでいません(^_^;)。最近、あまりケロちゃんファンの方とお話する機会がなくて・・。東京も行っていないですし。だから情報はありがたいです。
でも、関西でもあった演出もありますよ。私が書いていなかっただけなんですけれどm(__)m。
「神に許されている」の場面で、ヨダレを拭くような振りは、私も最後に観劇した日に見ました。色々やるんですよね(^_^;)。
フィナーレでとうこちゃん(安蘭けい)と手を合わせていたのも、やっていました。
良いんでしょうか? 振り変えて・・とも思いますが・・まぁ、二人なら良いんでしょうか(^_^;)。
テロリスト振りが増したらしいケロちゃん・・かっこ良いだろうなぁ・・。
東京公演千秋楽、放映されると良いですね~。期待していましょう。
■ みみママ |
Date: 2003-10-22 (Wed) |
はじめまして!みみママです。
9月30日、10月17日、18日と3回、東京の「王家」を観てきました。全部B席でしたが、このチケット発売時に「友の会」に入っていなかった私が、3回もチケットを取れた事の方が奇蹟かも・・・・。
こちらでのJIMMYさんの、解説を読んでから行ったので、とても解りやすかったです。
席は、面白い事に、1回目が思いっきり上手(銀橋のシーンではワタルクンの背中しか見えない・・・)2回目は、センター寄りの上手(瞳子ちゃんの表情、ばっちり)、3回目はセンターのすぐ脇の下手(ワタルクンの表情、ばっちり)でした。
1回目の印象は「ワタルクン、衣装に着られている」と「瞳子ちゃん、声が少し不安定」なのと、席が席なだけに、見づらいなぁ、でもいいか、でした。(ファラオの登場シーンは、結構、引きましたけど・・・)
2回目は、壇さんが少し、声がかすれていたんです。歌劇を読むと「地声で歌う歌が多く大変だった」とか。
3日目は、もう、良かったです♪2日目からですが、ワタルクンも衣装を着こなしていたし、瞳子ちゃんの声も安定していたし。
歌劇を買ったのは2回目観劇の帰りなのですが、瞳子ちゃんが、「大階段をハイヒールで下りるのは怖い」とワタルクンとの対談で話していて、3回目の観劇が殆どセンターだったこともあり、瞳子ちゃんが、恐々、下りてくる様子が、よく解って、可愛かったです。
壇さんも、とても綺麗。高貴で知的な女王アムネリスだわ~♪と、思って観ていました。
ファン暦が浅いので、詳しいことは書けませんが、9月に観た時は、フィナーレの群舞も揃っていないなぁ、とか、思ったのですが、2、3回目は綺麗でした。
ワタルクンの変化も良かったです。最初は、なんか、力任せににアイーダを愛している、って感じだったのが、後の方は、優しく、包み込むように、いとおしそうに瞳子ちゃんを抱きしめる・・・・。
フィナーレのデュエット・ダンスも同じ。跪いて、壇ちゃんに手を差し伸べる所、9月に観た時は、バッと腕を広げていたのが、10月は、もう少し、情感がこもっていて・・・。リフトも見事ですよね。(ご本人もリフトは好きって、おっしゃっていますが・・・・)
千秋楽、立ち見だろうとなんだろうとなんとか、観に行きたいと思っています。
■ こめっこ |
Date: 2003-10-22 (Wed) |
週1回ペースで3回ほど観劇しましたが、毎回2時間半があっという間です。
久しぶりに、書き込みたくなりましたので、出てきました。
思う事は山とあるのですが、ほとんど皆様書いてくださってるので私的ポイントを書きたいと思います。
第二場 ファラオのチャルさん、本当に歌が上手ですね。エジプトという偉大な国を治める立場が良く分かります。チャルさんといえば平成ベルばら雪組の・・・役名忘れましたが
沙羅けいさんと掛け合う「押し寄せる急流は~・・・いま、いま、やらなければ歴史が終わるのだ~」という印象が強いのですが、あの頃から堂々としてて、なんか好きなんです。
(古くてすみません)
第三場 ラダメスの登場シーン、セリ上がりして、斜め上からのライトで陰になる感じがいい!
第二幕の地下牢の場面で、同じセリから同じように登場するんですよね。未来への希望と絶望の対比が、哀れです。
今回どの曲も名曲だと思うのですが、「エジプトは領地を広げている」も、なんかノリが良くて好きです。ワタルさんに合ってると思います。
第四場 ちょっと気になる事が・・・最初の伝令、階段を下りてくる時、足が遅いのが気になって仕方ないんです(ごめんなさい)。次の場面で息途絶えるので、もしかしたら傷つきながら走っているという設定なのかもしれないですが、そうは見えないんです。次の伝令2人は傷を負っているのが分かるのですが。あとここには出ませんが、朝園みきの伝令、台詞がとても上手だと思いました。
将軍の名を告げる神官の組長さんの歌も、神聖な感じがしてうまい。先輩方は雰囲気を出すのが上手ですよね。
エチオピアの女性達のなかで目を引くのは仙堂花歩。オーバーアクションで熱演でしたが、一人くらいこれくらい熱い人がいてもいいと思います。というか、他の人が、エチオピアにしては品が良すぎたのかな?でも王女に仕えるのだから、上品でいいのかな??
第六場 戦場。今回、振りも演技もとてもリアルですね。なかでも、エチオピアの兵士達の殺され方が残酷で怖い。みんな、すごい形相で、客席に顔を向けたまま、眼を開けたまま死んでるその死体がこーわーいー。一人の人をずっと見ているわけではないから分からないですが、皆まばたきしないのでしょうか?(私だったら絶対無理です)
第八場 檀ちゃんのナンバーでは「ファラオの娘だから」が一番好きです。それにしても美しい・・・はまり過ぎ!
このあとアムネリスがアイーダを試す時の後ろの女官が面白いです。特に金さん・・・
第九場 凱旋の最後の方のコーラスで、歌詞はないけど(「アー♪」しかない)誰がソロなのかと思っていたら、美稀さんでした。雰囲気出てて好きです。
ラダメスがエチオピアの解放を願い出ると、エジプト、エチオピア双方の混乱のエネルギーがすごいです。上手くいえないのが歯がゆいのですが、それぞれの立場で皆が皆いろんな感情を持っていて、表現しているから、なんか特別なエネルギーが噴出している感じ。割ってはいるアムネリスの「ラダメス 貴方の心が分からない!」というのもいい。
「王家に捧げる歌」のラダメスとアイーダの掛け合い(たとえ今は~♪)の時、アイーダはラダメスに熱い視線を向けていますが、アモナスロはそれに気付きます。・・・気付いてるように見えます・・・。アモナスロはあとでアイーダに「(アイーダがラダメスを想っていると)ウバルドから聞いた」と言いますが、いやー私は、この時すでにアモナスロは娘の気持ちに気付いて、恐らくエチオピアが解放された理由も何となく気付いたんじゃないかと思うんですよね。娘はラダメスにたぶらかされていると思い、そのラダメスの気持ちの隙を利用しようと既に企んでいるのでは?とさえ思えてしまいます。
ウバルドはここでは困惑の表情から「エチオピアは滅亡ではなかった」という少しの安堵感を見せますが、すぐアモナスロに「騙されるんじゃない、こんな都合のいい話はある訳ない!」というように眼で諭されているように見えます。
この場面、私はどうしてもエチオピア側に気持ちが入っちゃうので、エチオピアの人ばっかり見ちゃうんですけど、エジプト人も色々やっていますよね。もっと見たいなあ。
・・・結構長くなってしまいましたので、第二幕は次回にさせていただきます。
■ Coo&Bee |
Date: 2003-10-20 (Mon) |
皆様、お久しぶりです。まだ観劇するチャンスが残っているから、と書き込みを先延ばしにしておりましたが、JIMMYさんのお声にのこのこ出て参りました。今日はたしかケロちゃんの誕生日ですし...。(意味意図ともに不明です。)
感想は当分まとまりそうもないので、私個人の見所を少しだけ。JIMMYさんが場面ごとに詳しく目線を教えて下さっていたので、ひたすら忠実に倣ったつもりで観ていたところ、東京での変更点かな?と思えるところが2幕で何ヶ所かありました。もう、JIMMYさんは情報掴んでるとは思いますが。
「俺たちは神に許されている」と歌って笑い声を上げて引っ込む時、ウバルドは左手の甲で顎から頬をなぞります。ヨダレでも拭くように。
ファラオ暗殺の時には「見ろ!」と言う前に、駆け寄るアムネリスを横目で見ながら、さも得意そうにニヤリと笑います。アムネリスがひるむほどの目付きです。
テロリストぶりが一層増して、いかにもアビシニアン(猫)の原産国の人、という感じ。CSでの東京公演千秋楽版が楽しみです。(果たして映ってるのでしょうか?)
そして、フィナーレでは赤と金の衣装の場面、ウバルドとアイーダが斜めに並んでターンする際、2人で手を合わせてタッチしてます。2人ともすっごく楽しそうなんです。
ドトールではエチオピアコーヒーのキャンペーン中、横浜のズーラシアではアフリカフェア実施中、BS1ではシバの女王を放映、民放では考古学者の吉村教授があちこちに出演、と方々で星組公演を盛り上げてくれてるような錯覚に陥っています。公演が終わって我に返ったときの反動が...恐いです。
■ マーガレット |
Date: 2003-10-02 (Thu) |
星組公演「王家に捧ぐ歌」本公演を3回そして9/30に新公見ました。
初見の時、特に1部の終了時には、わたる君(湖月)は超カッコよく、檀ちゃんはこの上なく美しく、瞳子ちゃん(安蘭)の娘役は思った以上の出来だが、正直今の星組にミュージカルはきついかも・・と感じたのですが、2部を見た後は良い作品だな~との感想に変わりました。
そして、2回3回と見るうちにはまってしまいました(^^;。仕事中にも♪一番目のドラは~などのナンバーが頭の中を駆け巡ってます(笑)。
私は樹里さんがごひいきなので、木村先生には「ミスター・カルメン」の恨みがあるのですが(笑)、この作品と「不滅の棘」で少しは許してやろうかな~という気になってます(^^;。
新公感想を簡単に書かせていただきます。
本公演に比べ、エジプト兵の数などが極端に少なかったハンデがあった割には、なかなか良い出来だったと思います。
初主役のレオン君(柚木)、コスチュームが似合って、歌もそこそこ歌えて、かといって小さくまとまってなくて、見てて気持ちが良かったです。最後の地下牢のシーンなどなかなか丁寧でぐっと来ました。あと学ぶべきは色気ですね~。
アイーダともプラトニックラブだったもんな~(笑)。本役二人がいかに色気があるのかがよ~くわかりました。
また大柄な体をよりかっこよく見せる技をわたる君から盗んで欲しいと思います。例えば戦場で槍を持つ姿。わたる君、ポーズ決まってる!槍もたせたら宝塚一ですよね(^^;。レオンちゃんはまだまだでした。でも男役10年、これからが楽しみです。
新公配役を見たとき、え~なんで研2の男役にわざわざアイーダをやらせるんだろう、無理に本役にあわせなくても娘役でよいじゃないのと思ったのですが、その理由がわかりました。歌が上手い!良く伸びる綺麗な声です。セリフもしっかりしていました。研2でこんなにできてよいのだろうか。歌劇団もプッシュしているようですので、小さくまとまらず大成してもらいたいと思います。男役の歌も聞いてみたいものです。
ファラオの娘のうめちゃん(陽月華)、衣装も着こなして、とても綺麗でしたが、う・歌が~・・・(笑)、手に汗握りました(^^;。芝居心はある人だと思いますが、持ち味がとても現代的なんですね~。本役の檀ちゃんは大芝居が似合うんだな~と実感。
真汐薪はとてもハンサムなアモナスロ(本役:一樹)で大熱演、歌さえ歌わなきゃ合格点でしたが(笑)、相変わらずこの人の欠点は声ですね~(^^;。
大真みらん率いるエチオピア班(彩海、鶴美)は本公よりさらに小汚く、柄ワル~(笑)。カマンテ役(本役:真飛)の彩海早矢、相変わらず濃い~です(笑)。王子みらんちゃんはエチオピア解放のシーンでは、たくらみ顔の真汐薪アモナスロより、さらにたくらみ顔で、本役のケロちゃん(汐美)が品良く思えました(笑)。でもみらんちゃんの黒い役は、私的には大拍手です。
女官役南海まりのアイーダへのいじめっぷりお見事!この人芝居心あります。歌が一番上手かったのはファラオ役(本役:箙)の裕穂さとる。でもあの化粧は、出来そこないの福笑いみたいで、思わず吹き出しました(笑)。神官ネセル役(本役:英真)の美城れん、星組新公ではいつも注目している人です。ダンサー(だと私は思っています)ですが、歌もなかなか歌えてました。地味うまな人ですが、こうゆう人を大切にしてほしいです。
地味うまといえば女官(本役:陽月)役の陽色萌、歌える・踊れる・芝居ができる人でしたが今回で退団ですね~、これから良い女役さんとして活躍すると思っていたのに残念。
最後のレオン君のご挨拶、かわいらしく、可笑しかったです。どう可笑しいのかは説明しにくいので(^^;、CSかスターの小部屋で確認してください。
■ JIMMY |
Date: 2003-08-31 (Sun) |
いよいよファイナルか?!(笑) 続きいきま~す。
第5場 エチオピア
エチオピアに帰ってきた囚人たち・・・。
・・だと思いませんでした? 違うんですよね。
本当は、前場から、随分時間がたって、アムネリス(檀)が戦いを宣言、エジプト軍がエチオピアを滅ぼした後・・なんですね。
死体の山の中、「私の国が滅んでしまった」と嘆き、ついには本当に狂ってしまうアモナスロ(一樹)。
そんなアモナスロをすでに「父」とは呼ばずに、「あなた」と呼ぶアイーダ(安蘭)。
「人は自分の為になる事しか、決して行わない」は、かつて「ラダメスはアイーダの為にエチオピアを解放したのだ」と言ったアモナスロの言葉ですが、その言葉を再び用いて、アイーダは、「ならば、私は自分の為に生きる」といい、エチオピアを出ます。
正直、この場面、不要なんじゃないかと思います。
エチオピアが滅ぶのは当然として、アモナスロと、アイーダがそのままエチオピアで生き残れるのは変だと思うし、アイーダが、ラダメスのもとへ行くのに、理由なんていらないのでは? 「ならば、私は自分の為に生きる」なんて理屈は不要だと思います。
第6場 処刑場
ついに処刑されるラダメス。
ラダメスは最後に「エジプトは世界が果てる日まで、戦い続けるのでしょうか?」と問います。そして、二度と出ることはない地下牢へ・・。
ここのアムネリスの「ラダメス!」の絶叫は悲痛。
そして、ラダメスを地下牢へと押し込めるケペル(立樹)の、迷い、そして、嘆くファラオ(檀)への「ファラオ!」の目。
動揺するアムネリスを押しとどめ、気遣うケペルの優しさが、良い。
ラダメスに残され、ファラオとして生きる道に進んだアムネリスですが、きっとケペルが支え、守ってくれるだろうと思います(^_^;)。
次に将軍に選ばれるのは、きっとケペルです。
そして、きっと静かに、平和に、アムネリスと共に、エジプトを守ってくれるんでしょう。
なーんて思える、ケペル君が好きです(^_^;)。しいちゃん(立樹)も、観れば観る程、演技が深くなってきて、良かったですよ。
第7場 地下牢
地下牢へ閉じ込められたラダメス。そして、地下牢へ忍び込んでいたアイーダとの再会。
二人が半狂乱で求め合う姿、「もう出られない」の声、そして、「愛し合うものが死ななくてもすむように・・!」の祈りには、素直に感動して、泣けました。
第8場 地下牢
アムネリスが「二度と戦いには挑まない」と宣言します。
ラダメスを処刑し、エチオピアを滅ぼしたアムネリスがなぜ、そう言うのか? と思うのですが、きっとアムネリスは、ラダメス処刑の際に、ラダメスが「エジプトは世界が果てる日まで、戦い続けるのでしょうか?」と問うていた姿が、目に焼き付いていたと思うんですね。
そして、エチオピアを滅ぼしたのに・・。「戦いは新たな戦いを生むだけ」のメッセージが、今になってやっと理解できたのではないでしょうか。
そして、宣言。その声と、剣を置くエジプト戦士たちの姿には、これまた素直に感動しました。
フィナーレ
感想は、公演評に書いた通りなんですが・・。
何度も観ると、特に、5人の男役スターのナンバーの歌詞には、作品のメッセージが強く込められているのが分かりますね。
終わりました・・。
では、後は、東京組の方、頑張ってください~。
では!
■ JIMMY |
Date: 2003-08-24 (Sun) |
こんばんは~。JIMMYです。
公演は終わってしまいましたが(^_^;)、もう少しおつき合い下さいね。
もう一つネタを思い出しました。
「凱旋」の場面で、一番最初に出てくる兵士のグループの、センターにいる人がキレイだ!(←美女コンテストのエジプト人のようだ^_^;) と思って調べた所、覚えました。美弥るりかちゃん!
(多分間違っていないと思うけれど、違ってたら教えて下さい^_^;)
調べてびっくり、組配属されたばかりの研一さんです。それで、あれだけ目立つ位置にいて、なかなか成績も良いようですから、そのうち、何か役がつくでしょうね。
少し小柄なのが惜しいですが、とても華やかで目立っていました。
今回、役が少なくて、若手が目立ちにくいのですが、照明が明るく、段差のある所に立っているので、兵士は大勢でいても、意外と隅々まで顔が良く見えるんですよ。
じゃ、続きです。
第3場 石壁
アイーダ(安蘭)とラダメス(湖月)の様子を見張っていたアモナスロ(一樹)。
ファラオ(箙)暗殺の好機を聞き出したか? と問います。
なぜここでアイーダはその好機となる時間を教えたのか?
アモナスロにそれを教える事を条件に、親子の縁を切って、逃げるのを黙認してもらうため、と、台詞で説明されていますが、そうしなければ、約束の時間にアモナスロらの目を盗んで逃げ出す事ができなかったのでしょうか?
返って教えない方が、そっと、逃げやすかったのではないでしょうか?
本来は囚われ人のアモナスロやウバルド(汐美)が、ずっとアイーダを見張っていられるとは思えないですし。
ただ、自分とはつながりの深かった父や兄、そしてエチオピアと、はっきり決別するとのけじめをつけたかったのかな。自分はエチオピアを捨てると、宣言したかった・・。
しかし、父に散々脅された直後だけに、愛国心も出たのかもしれない、と思います。
アイーダにその時「エチオピアを救いたい」という気持ちが、全くなかったのかどうか?
その気持ちを肯定すると、「ラダメスはエジプトを完全に捨てようとしたのに(←後の場面ですが)、アイーダはエチオピアに好機を与えたばかりに・・。」という事になります。
実際、観ながら、そういう考えにたどり着いた時もありました。(今は断言するには迷いがありますが)
でも、そうするアイーダを責められないし、返って共感できる気がしますね。私は。
エチオピアを捨てられない気持ちも、ラダメスを思う気持ちも、アイーダには真実だと思うから。
そして問題の「虫けらだわ!」(笑)。
具体的に言うと、「親子の縁を切って」というアイーダに、「裏切り者の王女よ」と歌うウバルド。
ウバルド達に、まず「あら、いたの」って・・つ、冷たい(^_^;)。
そして「愚かで、自分勝手で、裏切り者の私を頼りにするなんて」「許して。でも、こんな言い方しかできない。」「虫けらだわ!」と言うんですね。
家族思いのアイーダが、なぜ突然そこまで言うのかが、良く分からなかったのですが、今考えると、
あくまでも戦いを起こそうとする父や兄。その為にアイーダの様子を盗み見までした・・その盲目さに、アイーダはいよいよ愛想がつきたのかも。
一幕最後で、「いっそ殺せ!」と叫んだアモナスロ。そして、その父を必死でかばおうとしたアイーダとは、もう、すっかり変わってしまっているんですね。
まだ戦おうとしている人は「虫けら」だと。
そう言われて激するウバルド。ちょっと傷つきすぎじゃない~?(^_^;) と思うけれど、
「虫けら」の言葉よりも、一緒に育ってきた自分を「虫けら」呼ばわりするアイーダが分からなくて、「どうして?」という感じ。
「どうして分かってくれないんだ? そして、同じ理想を持ってくれないんだ?」というウバルドのジレンマが聞こえるよう。
去るアイーダに対し、ウバルドが「あいつを信用して良いのですか?」という言葉も、今や、すっかりウバルドが、アイーダの心を理解できていない証拠。
一幕冒頭の場面の通り、「あいつ(アイーダ)は自分勝手で、裏切り者だと思っていた・・。」んですね。
「ファラオ暗殺の時まで静かに待て」のアモナスロの言葉にハッとするウバルド。
ファラオ暗殺の実行犯として、もう戻れない所まで来てしまった。アイーダとは一緒にやれない。自分の力を期待している家臣たちもいる・・。
どうしてカマンテ(真飛)たちが、「私がファラオを暗殺しますから、あなたはエチオピアを再興して下さい。」と言わないのか? と思うのですが(^_^;)、きっと前述のように、腕がたち、家臣たちの先頭に立って今まで戦ってきたウバルドは、この難しい暗殺を、他の家臣に任せる事はできなかったのでしょう。
自分が殺らなくては・・!
家臣を奮い立たせるように「俺の行いは、神に許されている!」と歌います。
ナンバーの後、暗転の直前に狂信的な笑みを浮かべるのですが、それが心に痛いです。
第4場 石室
いよいよ約束の期日。
三度の銅鑼が鳴ると、ファラオは兵士を遠ざけ、石室にこもると告げます。
ラダメスは、三度の銅鑼が鳴ると国を捨てて逃げるつもりです。
アイーダは、三度の銅鑼が鳴ると愛しい人が自分のもとへ来ると歌います。
アモナスロは、三度の銅鑼が鳴ると息子たちがファラオを殺すと歌います・・。
この「三度の銅鑼」も盛り上がって、すごく良い曲ですね。
しかし二度目の銅鑼が鳴った所で、ファラオが「お前は王族として、ここに残れ。」と言います。
「私はあなたに嫁ぐ為には、どんな手段にも訴えるつもりです。」と言ったアムネリス(檀)の、父ファラオへの進言が、ここで成されるのです。
エジプトがいよいよラダメスの手に! ラダメスはどうしたら良いのか・・?
しかし、自分の真実の心を打ち明けようとしたラダメス。その告白の前に、ウバルドが飛び出し、ファラオを暗殺します。
この斬りつけっぷりが、荒々しくて痛々しい。
その直後、エジプト人に捕らえられる前に、ウバルドたちは自決します。
そして、死の間際「お前達の中に、裏切り者がいる。」と言い残します。
「裏切り者は誰だ?」大混乱するエジプト兵たち。
このウバルドの「裏切り者がいる」の言い方が、公演序盤の頃の方が、あざけるような感じで、ホントに怖くて・・ゾッとしました。
でも、後半は、その言葉よりも、言い終わった後、倒れる前にラダメスの方を指し示そうとする方に力が入っていたみたい。
前半の方がゾッとして印象的。後半の方が悪者っぽさは薄まって、ウバルドの狙いは分かりやすい。個人的には、前半の方が好きでした。
何にしても、その後、エジプトを混乱させるのが、ウバルドの狙いでしょう。
後半はラダメスを捕らえさせて、動きを封じようという所まで、少しは考えていたのかも。
混乱の声をききつけ、アモナスロはエチオピアへそれを知らせる鳩を飛び立たせ、「やったぞ!」と高笑いしながらアイーダを無理矢理引きずって、エジプトを脱出します。
今まで沢山の物語の隙間を、想像で埋めていきましたが(^_^;)、最大の納得いかない所がここ!
父よ! アイーダは無理矢理引きずっておいて、息子は死んだのに放ったらかしかい!!(;_;)
ちょっとは死ぬ息子への感慨が表情に表れないものかと、ウバルドの見せ場を捨ててまで、父の表情をチェックした日もあったのですが(^_^;)、全然なんですよ。「やったぞ!」という高笑いしかないんです。
きっと前の日に父子で酒を酌み交わし、「お前は王位継承者だから、生きなければならない。」「いいえ、私がやらなければなりません。父上はエチオピアを再興して下さい!」なんて、会話をしたのだ(^_^;)、と想像した事もあったのですが、前の場で父は「ファラオ暗殺の時まで静かに待て」とウバルドに命令しているんですね。
だから、この暗殺計画は父が考えたものでしょうし、実行犯をウバルドに決めたのも父なんでしょう。
初見の時は、これを見るまで、アモナスロが悪漢だという事が分かっていなくて、「えぇ~?!」と思いましたが、これで、要するに、アモナスロはすっかり、再びエチオピアの王座につく事しか考えない人になってしまっていたんだな・・と理解できました。
ホント、ウバルドって、可哀想。父にも、アイーダにも愛されてなくて。可哀想すぎて、泣けてきます(^_^;)。
だから、「ウバルドはアモナスロの本当の息子ではないんだ」とか、「アイーダとも本当の兄妹ではないんだ(だからウバルドがアイーダを愛していてもOKなのだ)」なんて、想像が生まれてしまうんだよ・・。
「アモナスロの本当の息子ではないんだ」は、「じゃ、何で王子なの?」という事になってしまうので却下としても、母は本当に違うかもしれない・・。前妻の息子がウバルドで、今の妻の娘がアイーダ。アモナスロは今の妻を本当に愛していて、前妻は形式だけのものだったとか・・・あぁ~、考えれば考えるほど、ウバルドが可哀想~(;_;)。
・・とそんな感じで、あまりウバルドモードで観ていると、自決したウバルドと共に「後はどうにでもなってくれ。」という心境になってしまうのですが(^_^;)、とにかく、まだ物語は続いているのでがんばってみましょう。
ウバルドにとっても、エチオピアにとっても、予想外だったのが、アムネリスの才。
「裏切ったのはおそらく私だ!」というラダメスと、いよいよ混乱するエジプト兵たちに一喝し、「私がファラオとなり、エジプトをおさめます!」と宣言。ラダメスを捕らえさせ、「今度という今度こそ、エチオピアを全滅させるのです!」と兵士を奮い立たせます。
この時、ラダメスの腰から剣(将軍の剣)を抜き取るのですが、その剣がアムネリスが持つには重すぎるのが良く分かるんですね。
細い腕に必死で持って、よろよろ・・としているのが、健気で良いです。
「ファラオもきっとそう望んでおられるでしょう・・」と涙をふりそぼって立ち上がるアムネリスと、その声に答えるエジプト兵たちの気概を見ると、こりゃ、エチオピアは勝てないな・・と。
ウバルドの死は何にもならないんだな・・と思うと、また可哀想になります(^_^;)。
■ JIMMY |
Date: 2003-08-18 (Mon) |
こんばんは~。JIMMYです。
昨日、観納めてきました。うっ・・うっ・・あと、2週間くらいあって欲しかったな・・(;_;)。
今日は千秋楽ですね。どんな感じだったのかなぁ。
初見の時以来の2階席だったのですが、ウバちゃん(汐美真帆)の顔、良く見えるようになっていました。
どーも、前髪がうっとうしいので、2階からは顔が良く見えないと思っていたのですが、改善されたようで、良かったです。
今日観ていて、第5場「お前は奴隷」の件、書いたような「アイーダに共に立ち上がって欲しい!」という願いの他にも、「奴隷」として虐げられている自分の鬱憤が爆発しているような感じも受けました。
何か、とにかく結論づけないと、曖昧な文章になってしまうのですが・・毎回追加で色々感じる事があって、困ってしまいます(^_^;)。
では、二幕いきます!
第二幕 第1場 石壁
始まったら、とにかく上手花道に注目しましょう。良い所を見逃してしまいますよ(^_^;)。
曲が始まると、そこにウバルドが登場。一幕ラストでラダメスから平和を訴えられ、エチオピア人は解放された。でも・・、
「戦いはまだ終わっていない。」
ここで昨日話題にしたように、鬱憤を爆発させるかのように、銀橋を猛ダッシュしてジャンプ!したり、指をナイフで切って舐めたり、壁を叩いたりするのですが・・暗~い色気があって、かなりポイント高い、かっこ良い場面です。しっかり観て下さいね(^_^;)。
「我々にはお金と力がある。」と言い放つ神官と、「そんな世界はひっくり返せ!」と歌うエチオピア人の対立が、後の事件を想像させます。
第2場 メンフィス
そんなウバルドの目にうつる、平和にうむエジプト。
それを表現するのに、なぜかエジプトは美人コンテスト(^_^;)。
しかも、選ばれた美人さんは、神官に召し上げられていきます・・これって、どうなのよ?
しかし、楽しそうなので深く考えるのはやめて、放っておきましょう。
私には、若手のアドリブ芝居が見られる、貴重な場面なのです。
ここも、もっと色々な人を観たい! と思うのですが、ついつい嬉しそ~うに鼻の下をのばしている岡っち(嶺恵斗)の方を観てしまいます(^_^;)。
あ、先に、かのちかちゃん(叶千佳)が選ばれて、俄然ファイトを燃やしているうめちゃん(陽月華)も面白かった~。
ちなみに、うめちゃんを肩に乗せている力持ちの、右側が岡っち、左側が真汐薪君なので、よろしくお願いします(^_^;)。
岡っちと、真汐薪君と、祐穂さとる君と、大真みらんちゃんが、円陣を組んで何やら相談しているのも、毎回気になります・・。(←メンバー合っていると思うんですけれど・・。)
ラダメス(湖月)が登場。「有名人だ!」ともみくちゃにされます。
浮かれて大混乱するエジプト人に、アムネリス(檀)が怒りの一喝! 「これがエジプトの姿だとは!」と嘆きます。
人払いをして、ラダメスに問うアムネリス。
一幕ラストで、アムネリスはエチオピア解放に「あなたの心が分からない!」と反対するんですよね。しかし、ファラオは希望を受け入れた。
幕が閉まる直前、ファラオがアムネリスの方に歩み寄り、「ラダメスに賭けようではないか。」と優しく諭しているのを、昨日初めて発見しました。ホント、皆、色々演技していて面白いですね。
それで、ラダメスの希望を受け入れたアムネリスでしたが、「これがあなたの望んだ『平和』なのですか?」と問います。
エジプトの現状を憂うアムネリスは、これでは戦っていた方がましだ、と。
ラダメスは、「ただ目の前の問題から逃れるため、意味もなく、戦えというのですか?」と。
しかしアムネリスは「あなたこそ問題をすり替えようとしている」「あなたが願っているのは、単なる平和だけではないでしょう。」と。
この「問題をすり替えようとしている」の意味が分かりにくかったのですが、
ラダメスが言う「問題」は、「平和に浮かれているエジプトの問題」であり、その「問題」の言葉を捉えて、アムネリスは「ラダメスの願うエジプトの平和問題」を、実は「それだけではない問題」にすり替えようとしているのではないか、もっと言えば、「アイーダ(安蘭)のため」ではないかと問うているんですね。
お嬢様育ちの割に、一幕ではアイーダに上手くカマかけたりしますし、頭の良い人です、アムネリス(^_^;)。
そして、「さあどうか、言って下さい。あなたは一体誰を、愛しているのです?」と、はっきりと問います。
この時の、ラダメスの前でのけぞるポーズは一体・・? 誘惑しているのでしょうか・・(^_^;)?
気づいてはいるけれど、「私はファラオの娘だから」を歌うアムネリスですから、まさか自分の前で、はっきりと「アイーダを愛している」と言うとは、思っていなかったんじゃないかな。
しかし、純粋で素直なラダメスは、その場しのぎの嘘はつきません。そんなラダメスがわたさん(湖月わたる)らしいし、ラダメスの大きな魅力だと思うんですよね。
「アイーダを愛している」と言い切るラダメス。
しかし、アムネリスはそれで身を引くことはできません。「私はあなたに嫁ぐ為には、どんな手段にも訴えるつもりです。」と言い放ちます。
これが、また後の事件に繋がるんですね。
ここで、アモナスロ(一樹)が、狂ったように鳩を持って登場。
「こ~んなにしても、こ~んなにしても飛び立たない。」の鳩を動かすルートが、日替わりで違う気がするのは私だけでしょうか(^_^;)?
「あれが負けたものの姿です。だから、エジプトは勝ち続けなければならないのです。」
アムネリスの信念は、良く分かりますね。
しかし意味のない戦いには価値がないとすっかり悟ったラダメス。
ここにくると、一幕最初の「将軍に選ばれるのは私に決まっている!」のラダメスとは、全く違ってきているのが分かります。
アイーダと待ち合わせをしているのですが、ケペル(立樹)とメレルカ(柚希)に見つかってしまいます。
「人々は戦いを忘れる。戦士は用なしだ。」と空しさを歌う二人。「待ち合わせなんかするな。」とラダメスを連れ出します。
待ち合わせにアイーダが登場。しかし、ラダメスはいません。
アモナスロが登場。私は一樹さんの歌が好きなので、ここの「おおエチオピア」が、歌を聞くという点では一番楽しみかも(^_^;)。
「ラダメスには会えたのか。ウバルドから聞いた、お前はあの将軍に惹かれていると。」
どうしてウバちゃんは、パパに言っちゃったんだろう・・。
「二人を利用しよう」とか、多分、そこまで考えてないと思うんですよね(^_^;)。
待ち合わせに抜け出ていくアイーダを見て、思わず「あいつはラダメスに会いに行くんだ・・!」とか、苦々しくつぶやいてそう(^_^;)。それをパパが聞いちゃった、って感じかな。
狂気は偽りであったとうち明けるアモナスロ。ラダメスから、ファラオの身辺が手薄になる時を探り出すように頼みます。
断るアイーダ。
「やがてお前は見るだろう。エチオピア人が生きたまま焼かれ、その手が救いを求めてお前に差し出されるのを。その手はお前の母の手だ。お前の母なるアフリカの手だ。」
一幕第5場で、アイーダが強い反戦の意志を持つようになったのは「母親が目の前で殺されたりしたのかな?」と書いたのですが、この「母の手」を想像すると、母はエチオピアで生きているのかな? という気もするんですよ。
でも、後のエチオピアの場面でも、アイーダの母親は出てこないですし、王一族に母親の影は全くないんですよね。
何となく分かりにくく、脅迫めいているのですが、「母」は素直に「アフリカ」を指しているのかな~? 純粋に愛国心に訴えている歌なんでしょうか?
良く分からないポイントです。気になる~。
何にしても、この場面のアイーダの怖がりようを見ても、余程過去に戦いによる悲惨な光景に出会ったのだろうというのは、間違いないと思うのですけれど。
ラダメスが登場。アイーダに「愛している~」と言う、銀橋でのとっても長いラブシーンです(^_^;)。
本当に、動きの少ない、二人っきりの場面なのですが、銀橋で演じているから迫力倍増で飽きさせない。上手い手だなぁ~、と思います。
「ひとときの感情に流されるような男だと思っているのか?」っていう、ラダメスの男らしいキメ台詞が好きです(^_^;)。それに、ぶんぶん首を振るアイーダも可愛い。
「月の満ちるころ~♪」で、すっぽりとわたさん(湖月)の腕の中に収まっちゃっているとうこちゃん(安蘭)の姿が、とても良い雰囲気ですよ~。わたさんって、本当に大きいんですね・・。
「二人で国を出よう」お互いの国を捨てる事を決心した二人。国を出る好機、護衛の戦士が解放される日をアイーダに告げます。
それは偶然知ってしまった、ファラオ暗殺の好機。
はっとするアイーダですが、必ず行くとうなずきます。
(「必ず行く!」という台詞はないのですが、この時のアイーダは、絶対そう思っていると思える、嬉しそうな表情です。)
は~、本当に長い場面でした・・(笑)。では、続きはまた~。
■ JIMMY |
Date: 2003-08-15 (Fri) |
こんばんは~。お盆休み中、快調にとばすJIMMYです。
昨日は、何と・・1列目で観ました! 下手超端だったんですけれど(^_^;)。
あ、ベールさんが書いて下さっていますね。色々とおいしかったですね~♪
私は何と言っても、二幕最初!
「ウバちゃん(汐美真帆)が、こっちに向かって走ってくる~!! (ジャ~ンプ!)」
・・勘違いですけれどね。
気持ちは、両手広げて、受け止めたい気分でした。
痛い・・今に始まった事じゃないけれど・・。
それにしても、あの銀橋のカーブって、かなり曲がっているんですね~。
あのコースを全速力で走って飛ぶのは難しいだろうな~、と思いました。
そして、↓のベールさん・・。
その直後の下手花道での、指切り→舐め→ズルズルペタン(座り) をご存じなかったとは・・!
信じられない~!! 私は今日、それを一番の楽しみにしていたのに(^_^;)。
もうね・・やりながらね・・チラッチラッと、三回は、客席に目が流れてましたね・・(沈)。
そして、↓の都さん。
ウバちゃんの愛については・・心の中で妄想するに止めておきましょう。
あんまり騒いで、演技を変えられちゃったら困る(?)ではないですか。
東京の方も楽しみにしているかもしれないですし~(?)。
・・っていうか、書き出したのは私ですね。はい、すみません(^_^;)。
全てはケロちゃん(汐美)天然のムードのせいです。・・そうなんですったら! 兄ちゃんの気持ちはピュアなんです(必死)!!
前回までに書いた分で、一つ訂正が・・。
伝令3人、重なっているのは、みきちぐ(美稀千種)と岡っち(嶺恵斗)だけで、紫蘭ますみさんはちょっと離れた奥で死んでいました。
3人も重なって死んだら・・そりゃ、重いですよね・・。
岡っちは、だんだん瀕死度が高くなり、口から流す血の量も増えているような気がします(^_^;)。
東京公演の千秋楽では、衣装を血でまっ赤にしてやって下さい。→衣装部さん。
そして、兵士役としては、悪人度が増しているような気がします。目つきが悪者っぽいというか・・公安さん(→プラハ)みたいになってきました(^_^;)。
でも、私は悪者の目つきの岡っちも好きなので、それもまたかっこ良いと思ってます♪
さて、避けようとしているのではないかと噂の最大の難関(^_^;)、一幕最後のJIMMY目線いきます!
第9場 凱旋 (続き)
勝利の褒美に、ラダメスに何でも願い事を叶えると言ったファラオ。
「我が願いを申し上げる前に・・」と囚われたエチオピア兵たちが連れてこられます。
このエチオピア兵のメインがみらんちゃん(大真)。ソロもしっかり歌っていますよ。周りも注目の若手揃い。
昨日気づいたのですが、その時下手花道に控えている囚人女性たちの演技がすごくて。
誰か、その中に知り合いがいる! みたいな演技をしているんですね。
この場面、多分星組全員出ていて、皆それぞれの役の立場で演技をしているので、皆見たい! もっと沢山目が欲しい! と思うんです。
そして、エチオピア王のアモナスロ(一樹)も連れ出されます。
「父上!」と駆け寄るアイーダ(安蘭)とウバルド(汐美)。これもかなり変。
囚われの身の筈なのに、なぜそんなに簡単に、エジプト兵が囲む中を突破することができるのか?
アイーダは女性ですし、武器を持っていないですし、アムネリスのお付きの立場だと思うと、分からなくもないのですが。
この場面だけでなく、ウバルドとカマンテ(真飛聖)、サウフェ(涼紫央)は、神殿内を自由に動けすぎですよね(^_^;)。王子であるのを、隠している訳でもなさそうですし。いかにも危険そうな人たちなのに。
アイーダが「私の命と引きかえに」父をお助け下さい! と歌い、「アイーダ!」とウバルドは驚き、そして、自分も父の前に「私の命も引きかえに」と決心したように、立ち上がります。
アイーダと全く同じ気持ちではないんですよね。後で父に「命乞いなど、奴隷のする事だ!」と怒られるのですが、ウバルドもそう思っていると思うんです。でも、「父の命を助けたい」って気持ちが、先なんでしょうね。
昨日初めて、この場面をオペラグラスなしで見たので、少しだけカマンテとサウフェの様子も見る事ができたのですが(^_^;)、すごくウバルドの方を見て、心配してくれたり、止めに入ってくれたり、しているんですね。もうちょっと、二人の表情もチェックしてみたいです。
「いっそ殺せ!」と言い放つアモナスロ。この時は、そういう気持ちだったと思うんです。
エチオピアも、自分も、まさか生き残れるとは思っていない。
しかしラダメスは「エチオピア人の解放を!」と歌います。
驚く群衆。ラダメスにはもちろん、「アイーダのため」というのもあるのだろうけれど、でもこの場面になると、もっと純粋に、平和への願いを訴えているような気がしますね。
アイーダは「それこそ私と同じ願い!」と、嬉しそう。
「なぜだ?」と歌う群衆。「あなたの心が分からない」と歌うアムネリス。
ウバルドも最初は「解放?」とつぶやき、「なぜだ?」と歌っています。しかし、ラダメスの願いを聞くうちに、「解放してくれるのか?」と希望が生まれたよう。「良かった! 父上!」とでもいうように、父の肩に手をかけます。
しかし、アモナスロは「騙されるな!」というように、息子を押しとどめます。
ファラオは「どのような願いもかなえると言った。お前の言うような平和が保てるかどうか、賭けてみよう。」と許します。
「これは賭だ」と言っている辺り、ファラオは、誰よりも世が分かっている大きな人物なんですね。そして、ラダメスの人物に好感を持ち、可愛がっているのが分かります。
「解放される!」「良かった!」とウバルドは、最初は心から思っているよう。
しかし父は賢いので(^_^;)、その瞬間「エチオピアは再興できる!」「ばかなエジプト人め!!」と思っているんですね。そして、肩に掛けられたウバルドの手を、「やったぞ!」とでもいうように、叩くんです。この「してやったり!」な表情が、すごく良いです。
しかし、ウバルドはこの時点では、そこまでは考えられていないみたいなんですね。
公演の最初の方は、あまりの展開に混乱している、といった感じだったのですが、最近はそれでも幕が閉まる直前には、決意を浮かべるような、混乱だけではない表情をするようになりました。
でも、そこ止まりなんですね。
決して父と同じ悪漢、とまではいかない所が、良いんじゃないかなぁ、と思うんですよ。
父も、ウバルドも。アイーダも、ラダメスも、アムネリスも、ファラオも、神官も、そして、エジプト人もエチオピア人も、それぞれ全く違う事を考えていて、それが重唱になっているから、すごく面白い。この場面大好きです。
■ ベール |
Date: 2003-08-14 (Thu) |
本日も行って参りました「王家に捧ぐ歌」。かなり雑談入ってますが、公演に関係することなので、こちらに投稿させて頂きます。
↓でJIMMYさんが名前を出して下さってますが(^^;、先日は一緒にキャン待ちに並び6列目をゲット!今日も雨の中、朝早くから並んでいました(^^;。でも、さすがに楽も近くなり、並んでる人数もなかなかスゴイ。ということで、キャン待ちは諦めて普通に当日券を買いました。
12列サブセンターというまあまあの席だったんですが、何と本日1列1ケタで観劇だったJIMMYさんご一家のJIMMYさんお母様が代わってあげようかなどと言って下さり、思いっきりお言葉に甘えさせて頂きました。本当に本当にありがとうございますm(__)m。幸せでした~♪
先日6列で本日1列で見て思ったことは、前に座ると物語なんて関係ない(^^;。正直感情移入できるできないなんて言ってる場合ではなく、ただただ圧倒されて終わってしまいます。後ろの席で全体を見るのと、前の席で見るのとは、私の場合全くの別物と考えた方がよいようです。もともと席に拘らないので、こんな前で見ることなんて殆どないんですよね。
今回見させて頂いた席は、瞳子ちゃん(アイーダ)ポイントですね(^^;。下手花道に立っていることが多いし、3度目の銅鑼なんて真ん前。マイクを通さない生の声が聞こえてくるのは、瞳子ちゃんの歌(声)のファンとしては何とも言えない感動。ラブシーンは殆ど見えないんですが(センターでしてますから^^)、わたるくんに抱きつく瞳子ちゃんの背伸びしてる足・宙に浮いてる足が見えるというのもかなりお得(^^;。更に、素足で床を走る音(最後の地下牢の場面)が聞こえるんですよ~これもかなりの感動。
表情も良く見えましたが、「瞳子」というだけあって、本当に目が大きい。見開いた目にうっすら涙が浮かんでるのも見えたし、花道に立ちながら、本舞台の芝居の1つ1つに細かく反応する様もよく見えました。なかなか遠くから双眼鏡で見ていてもわからないことも多いんですよね。とにかく、全体は全然見れませんでしたが、まあ回数見てるのでこんな日があってもいいよなとアイーダばっかり見てました(^^;。
その他近くで見て気付いたことは、今更だとJIMMYさんに怒られそうですが(^^;、2幕の幕開き、ケロちゃんナイフ舐めてあんな所に座り込んでいたんですね・・・全然知りませんでしたm(__)m。この時の拗ねたような・寂しそうな表情に、思わず目が釘付けになってしまいました。
そして、1幕ラスト、エチオピア兵が連れてこられる場面で、囚人たちがかなり激しくお芝居していたのを初めて知りました。悲痛な叫び声をあげ駆け寄ろうとする囚人、それを止めようとする囚人、あの中にきっと肉親や大切な人がいるんだろうなと思えるお芝居に、今回前の席で見て唯一の涙を流してしまいました。
あとは、純粋にフィナーレ&パレードがオイシかったです(^^;。特に汐美・立樹・真飛・涼・柚希の銀橋渡り。全員の視線が思いっきり落ちてきて(しかも一瞬のうちに)、かなりドギマギしてしまいました。パレードの真ん前はみきちぐ(美稀)。じっと見たらじっと見返してくれるし、銀橋を通る人の殆どの視線が振ってきて・・・私の顔はきっと満面の笑みだったでしょうね。本当に幸せでした。普段とは別の楽しみ方をできた貴重な公演でした。本当にありがとうございました>JIMMYさん‘sお母様。
そして、上記の1列目が15時公演。11時公演は、B席で全体を見ていました。↓の方で書いた勝手なアイーダ論。それを頭に置きながら、あれから3回観劇したのですが、「恋に狂った女」は、やっぱり違いますよね・・・で、今日見て思ったのは、「愛に生きる女」。それって、多分あらすじなどにも出てるすっごく基本的な解釈なんでしょうけど、今日見てやっと納得できたという感じです。
ここ最近、街には劇団四季の「アイーダ」のポスターが貼られ、そこに載ってるキャッチコピーは「すべては愛だ」。それを見て、ちょっと目から鱗でした。アイーダの物語をその一言で結論づけてしまうと、自分の中でかなり納得がいってしまったんです。宝塚版のアイーダは「戦いは戦いを生むだけ」という信念を持たせてしまっただけに、「愛に生きる」という基本姿勢と矛盾する部分が、どうしてもできてしまったような気がするんです。
祖国を思う気持ち・家族を思う気持ちと葛藤しながら、結局最後には愛を取った女。それがアイーダでいいんですよね。ラダメスに告白され、国を捨てて2人で生きていくと歌う場面、以前見たときは、↓での解釈で書いたように、ちょっと狂ったような目をしてるように思えたんですが、今日の表情は「歓喜」以外の何ものでもない。
その後の地下牢の場面では、これまでもこんな表情をしていたのか?それとも私が見なかった10日間に間に少し変わったのか?いまいち分からなくなってしまったんですが、本当に幸せそうな笑顔・満ち足りた笑顔で、愛を選んで死んでいくことに対してここまで純粋に幸せを表現されてしまうと、もう何も言えません。ラダメスの「もう出られない」というセリフに対して、ただただ「愛してる」と囁いてラダメスを包み込む様には本当に母性愛を感じ、これこそ男役である瞳子ちゃんがこの役を演じる意味があるように思えました。
アイーダ話ばかりでごめんなさいm(__)m。でも、今はこれ以上何も考えれません・・・
■ 都 |
Date: 2003-08-11 (Mon) |
JIMMYさん、皆様、こんばんは。都です。
今まで雑談に書いていたことも、公演に関することならこちらに書かせていただいた方がよいのかな?
私も「キムシンにはまるなんて悔しい!」と思いつつ、はまっております。
できることならもっともっと観たいのですが、諸事情あってあまり回数観れてません。ビデオかDVDは絶対買おうと思ってます。
先日も観て来たのですが、最初に観たときの印象から大分変わってきてますね。
一番思ったのがわたるくん(湖月わたる)。初日はいっぱいいっぱいだったのが、今ではすっかり余裕。身体のせいもあるでしょうが、大劇場の広い舞台、さらに今回は高さのあるセットの中にひとり立っていても、まったく見劣りしません。いかにも「男役トップ」という存在感が感じられます。
檀ちゃん(檀れい)は相変わらず美しい。歌も大分安定してきました。「最高の女性♪」と歌われて「うんうん」とうなずいてしまいます。
檀ちゃんをちゃんと見ないと、この公演、ホントもったいないと思います。
最後のフィナーレ、デュエットダンスのところ、わたるくんが差し出した手に自分の手を重ねるところの優雅さと、公演では結ばれなかったトップコンビがやっとここで成就するって感じであの手つきが大好きです。
んでもってケロちゃん(汐美真帆)は暴走中です^^;;。
誰が何と言おうと、ウバルドはアイーダを愛してるんですね。CSやお茶会でも本人もそう言ってたし。もう“はいはい、わかりました。好きにやってください”という感じです。
アイーダに「虫けら」と言われたあとのセリフなんて、最近じゃあ涙声。その前にあんなに「お前は奴隷」って責めてるのに~。
エチオピア再興よりも「アイーダをラダメスに渡さない!」ことの方が優先してみえるような^^;;
ま、それは冗談としても、暗殺のシーンも大分変わってきましたね。最初の頃は勢いで行っていたのが、最初刺して、次に喉をかき切るまでにニヤッと笑ってナイフ持ち替えてみたり、セリフに高低がついていたり。
私は最近のバージョンの方が好きです。
とうこちゃん(安蘭けい)もケロちゃんに影響受けたのか、「虫けら」のシーンの後、走り去るときのセリフ「親子でいましょう」、以前は冷たく言い放っていたのに、今は泣きながら走り去ってますね。こっちの方が、アイーダの辛い気持ちが出ていてよいと思います。
何にせよ、この作品、観終わったときの満足感が非常に高いです。劇場を去る時の高揚感がいいと思います。
また、なんか中途半端な書き込みですみません。私も前方の席で観たい~!!!
■ JIMMY |
Date: 2003-08-08 (Fri) |
こんばんは~。JIMMYです。
書き込みは久しぶりになってしまいましたが、実は前の日曜日も観てました。
ベールさんと二人で、とってもがんばったおかげで、かなり前方の席で観劇しました。
・・もぅ、もう・・前回書いた第5場、銀橋でアイーダ(安蘭けい)に迫る場面の、ウバちゃん(汐美真帆)の迫力といったら・・!
一生懸命論理づけた「・・気のせいです。」発言(分からない方は、もう一度読んで下さい^_^;)も吹っ飛ぶ熱い眼差しに、JIMMYの理性も吹っ飛び、「刺してくれ~、私を刺してくれ~。」と、心の中で叫んでいました(-_-)。
そんな感じなので、もう物語なんてどうでも良い状態になってきましたが、やっぱりがんばります。
ベールさんは大丈夫ですか?
(大丈夫だろう・・私じゃないんだから・・)
あ、例のわたさん(湖月わたる)の胸は、蓋されていませんでした。
マジで、ほっとしました・・(^_^;)。
しかし、27日のは、あんなもんじゃなかったですよ。
ハプニング値、-5cmはあったとみました。
では、続きいきます。(すごいマイペース・・)
第6場 戦場
ラダメス(湖月)の戦友、ケペル(立樹遥)とメレルカ(柚希礼音)登場。
さすがエジプトの戦士は体格が良くて強そうだ、って感じの三人の並びです(^_^;)。
ここで戦いながら歌う、三人の「友よ」っていう歌も、すごく好き!
そう言えば、甲斐先生って、すごい経歴の持ち主だったんですね(プログラム参照)。
公演評書いた時点では知りませんでした。通りで良い曲だわ。
兵士達の中に、なにげに娘役さんが交ざっているのも楽しいです。
特に琴まりえちゃんや、陽色萌ちゃんなどが、エチオピア陣に入っているのが目につきました。
楽しいだろうなぁ、男役で、しかも立ち回りまでできて。普通できないですもの(^_^;)。
ラダメスの立てた作戦が成功し、エジプト兵は沢山のエチオピア兵を殺戮します。
大勢で少数をメッタ刺しにしたりして、かなり残酷な振付なんですね。
その様子を背景にして、ラダメスが「戦場でなぜか孤独を感じる」と歌うのですが、この様子も冒頭の「将軍になりたい!」という意欲満々のラダメスと重ならなくて、最初人物が破綻しているんじゃないか? って思った所なんです。
要するに、アイーダと出会って、「戦いは新たな戦いを生むだけ」という思想が、ラダメスにも入ってきているという事なんでしょうけれど。
そして、勝って、エチオピアを解放し、それはアイーダを愛しているからだと告げたい、っていう考えもあるんでしょうけれど。
でも「孤独」っていう言葉は、ちょっと違うような気がするんですよね~。
「空しい(戦いに空しさを感じる)」とかの方が、分かりやすいような気がします。
でも、冒頭のラダメスは「アイーダのためにエジプトを解放する」という理由だけで、将軍になりたいと望んでいる人物には見えないんですね。
もっと単純に、出世したい! 活躍したい! みたいな、男らしい願望の方が、強く感じます。
大体、アイーダだけを思っているなら、エチオピアと戦ったりできないでしょうし、父親のアモナスロ(一樹千尋)を捉えたりもできないはずですよね。ラダメスの願いは聞き遂げられず、処刑される可能性も高い訳ですから。
だからこの辺りのラダメスの心境の変化は、徐々に・・そんな面も出てきた、って所なのではないかと思います。
アイーダと出会ったと同時に、ガラッと思想が変わった、というのではなくて。
エチオピアと真剣に戦うし、敵王を捉えるけれど、・・でもちょっとそれってどうかな? と思い始めている程度ではないかな?
この場面のラストには、戦士の誇りと哀愁を純粋に、格好良く歌っているケペルとメレルカの間に立って、ラダメスが「アイーダに告白するぞ~!!」モード全開で歌っている所が、ちょっぴり可愛かったりします(^_^;)。
多少強引だけれど、エチオピアを負かし、父王を捉えたりしているけれど、でも、ラダメス的には、アイーダの為に良かれと思って戦っているんでしょうね。
第7場 石壁前
アムネリス(檀)の女官たちが歌う「エジプトは強い」のナンバー。
ちかちゃん(叶千佳)も、うめちゃん(陽月華)も、かな~り歌はひどい・・(^_^;)。
でも、明るいナンバーだけれど、女官達はかなり勝利に思い上がった、思慮のない娘達という役所になっていて、ちょっと可哀想な気はしますね~。
今の所、その思い上がりっ振りが、「可愛さ」にはイマイチつながっていないのも辛い。
第8場 アムネリスの居室
沸き上がる「ラダメスはアイーダを愛しているのでは?」の疑問。しかしアムネリスは「私はファラオの娘だから」ラダメスが私よりもアイーダを選ぶ事はあり得ない! と歌います。
この「私はファラオの娘だから♪」のサビの部分が、良く頭の中を回るんですよね~檀ちゃんの振り付きで(^_^;)。
寝椅子でくつろいでいる姿は美しいし、女官達に爪を磨かせている姿もめっちゃ似合っているし、絵に描いたようなお姫様っぷりが、気持ち良くて、このナンバーもかなり好きです。
伝令(麻園みき)よりエジプトの勝利を聞いたアムネリス。笑顔の凱旋には笑顔で迎えましょう。その前に不吉な影は振り払いましょう、と、アイーダを呼び出し、「ラダメスは死んだのです」と偽りを告げます。
「同じ人を愛したもの同士、共に嘆きましょう。」とまで言われたら、確かにアイーダも相手が亡くなっている人の事なのですから、本心を隠す必要を感じなかったのでしょう。上手いね、アムネリス(^_^;)。
聞き出した所で、囚われの身で思い上がりも甚だしいと、きつく叱ります。
まぁ、立場を考えて、ラダメスが言い寄ってきても答えるなよ、と釘を刺しているんだろうなぁ(^_^;)。
アムネリスが去った後、女官達が「アムネリス様と張り合おうとするなんて!」とアイーダをいたぶります。
余程アムネリスにはかなわないと、皆思っているんだろうなぁ(^_^;)。
しかし、突き飛ばしたり、首まで絞める必要はないんじゃないかなぁ、と思います。
「ははは・・♪」と笑いものにするだけの方が、王女のアイーダには余程堪えるんじゃないかなぁ。
(・・って、女官に助言してどうする、私。)
その方が、集団女性の嫌らし~い感じが出て、面白いと思うのですが。
暴力でいじめる、っていうのは、女性の場合、あんまりあり得ないと思うんですよね。
男性のキムシン(木村先生)には、そういう発想は出ないのかなぁ。
しかも、一対大勢とは言え、そんな簡単な暴力なら、アイーダは立ち向かうか、振り払う力をもっていると思うんですけれど。
いくら戦わない主義と言え、あのやられっぱなしの様子は、納得できないですよね~。
せっかくお兄ちゃんが弓の引き方まで教えたのに。←それはもういい・・。
まぁ、アイーダもか弱い女性だった、という現実路線で納得するしかないですね。
アムネリスが戻って、女官達をたしなめます。
「この人を責めたりして、エジプトの誇りを傷つけてはならない。」は正論ですが、「さっき自分もはり倒したじゃないの?」とも思いますね(^_^;)。
ま、やりすぎは良くない、国の為にも。って事なんでしょう(^_^;)。
第9場 凱旋
場面が始まる前に、「凱旋だー!」と叫んでいる人、誰なんでしょうね?
あまり、上手くないんですよね・・気になります。
(な~んて書いてしまって、思わぬ人だったらどうしよう・・。)
凱旋のダンス場面については、公演評に書いたのでパスします。
岡っち(嶺)は最後の方~に、旗持って出てくるだけです。
しいちゃん(立樹)やれおん君(柚希)も踊らないし、肝心のわたさん(湖月)も輿に乗って出てくるだけなので、スターが出ていなくてつまらない、っていうのも、あるかもしれないなぁ。
凱旋が終わると、ファラオ(箙)登場! 思わぬ所から(^_^;)!!
いやー、これは、初日に観た人から事前に聞いていなかったので・・不意打ちでした。吹き出してしまいましたよ~。
ここのチャルさん(箙)の「黄金の首飾りを与えたい」っていう辺りの、ファラオとしての台詞回しが・・昔話で恐縮ですが、「微笑みの国」のチャルさんとそっくりなんですよ~。ほとんどの方は知らないと思いますが・・(^_^;)。
同じオペラもので、役は中国の威厳のある王族の役でした。
その時はね、「黄金色の上着を与えたい」・・じゃなかったかなぁ。王に即位したスー・ホン王子に。確か(^_^;)。
とにかく声がそっくり! つい懐かしくなってしまいます。
今日はここまで。一幕最後まであと少し!
■ ルナ田 |
Date: 2003-08-06 (Wed) |
5日の11時公演を観てきました。
予想以上の素晴らしい出来映えに感動しました。
なんというか、個人というよりも全員の一生懸命さに感動したような気がします。これは、きっと他の組がやってもいい作品なのでしょうが、今のこの星組のメンバーによく合っていて、さすがです。皆さんの感想を読んで行ったので、1度しか観ていないわりに、筋はわかりました。それにしても舞台装置も衣装も曲もすごいとしか言いようがありませんね。わたるくんは好きな方でも嫌いでもなかったのですが、好きな方になりました・・・かこいいです。檀ちゃん、月組時代と比べると本当に成長しましたね。こんな堂々とした存在感のある人になろうとは・・・地声だとよく出るんですね。驚きです。とうこさん、可愛い~。フィナーレなんて笑顔が可愛い~。アイーダは、思ったよりも弱弱しくて・・もっと強いのかなと思ってました。
最後は予想通り涙が出てしまいました・・・。可哀想の涙と感動の涙でしょうか・・。何度も観たい作品ですね。
■ ひさよ
Date: 2003-08-05 (Tue) やっと見てきました~。
前評判通りよかったーーーー。
細かい点を見ればいろいろあるんでしょうが、銀橋で「アイ~ダ~」とあのワタルくんに手を差し伸べられたらアイーダでなくても腕の中に飛び込んじゃいそう!
私も二階席から飛び込みそうでした(^^ゞ
なんかそれだけでいいと思ってしまいました。
帰りには「そーれはファラオの娘だからっ♪」と何度も口ずさみながら帰りました。
■ JIMMY
Date: 2003-08-02 (Sat) こんばんは~。JIMMYです。
続きいきます。
第5場 石壁 (続き)
「おぉ エチオピア」の後、下手花道にウバルド(汐美)登場。お前は変わった。ラダメスに惚れて、卑しい奴隷に心まで変わってしまった、と「お前は奴隷」を歌います。
このナンバーも公演評に書いた疑問点が沢山あって、見る度に色々感じる所があったのですが、3回目には、自分の中ですっきり決着つきました。
まず、ウバルドって、どういう人なの? っていうのがあって(^_^;)。
さっと、上辺だけを観ている分には、ちょっとキレめの、荒々しいテロリスト。その通りなんですけれどね。
じっと観ていると、それだけとは言えない表情をする事が何度かあるんですよ。それが気になって。
その一つがこの場面の後で、それまでかなりアイーダに対してかなり強く当たっているのに、歌い終わって、アイーダのパートになると、アイーダを思いやるような、切ない表情をするんですね。
ウバルドって、キレた人じゃなかったの? その表情は何? って疑問だったんですよ。
大体、ナイフを舐めたりするのも妖しいですよね。そんなキレたテロリストと、その兄らしい表情が結びつかなくて。
で、3回観て考えた結論なんですが、
ウバルドとしては、まず、エチオピアにもう一度勝利をもたらしたい、っていうのが、考えの大前提としてあるんですね。
同じように思っている家臣達もいる。家臣達の為にも、絶対にエチオピアはもう一度勝たなくてはならない。
・・家臣が2人っていうのが寂しいんですけれどね(^_^;)。どうも一つの国の王子には見えにくくて。後で出てくるみらんちゃん(大真みらん)たちも、この場面に出てきて欲しいです。
きっと、ウバルドはエチオピアでも、家臣達の先頭に立って、狩猟したり喧嘩したり(?)していて、実際腕が立ったので、自分がエジプトを倒す際の先頭に立つ事は当然だと思っているんですね。
アイーダも、カマンテに「強く勇ましい女性だったのに」と歌われている位だから、そんなウバルドの後を追って、狩猟したり喧嘩したりのまねごと位は(^_^;)喜んでしているような、男勝りの女性だったのではないかな。
ウバルド兄ちゃんが、アイーダに、弓の引き方を手ほどきしたりなんかして(*^。^*)。←考えすぎ・・。
そんな兄妹だったから、ウバルドは、アイーダには当然、自分と一緒に戦って欲しいと思っているんですね。
それが、エジプトに捉えられた時に余程悲惨な光景を見てしまったのか、ラダメスに惹かれたせいか、きっとその両方の理由で、アイーダはすっかり戦う意欲を失ってしまった。
ウバルドは、アイーダを見ていて、共に近くで育ってきただけに、その心境の変化を感じていたけれど、そんな戦いを嫌う心は奴隷のようだ。心を入れ替えて、自分と共に戦うべきだと思った。
で、「お前は奴隷」なんです。あのナンバーは、アイーダの奮起を促そうとする、エチオピア人のナンバーなんです。
しかしアイーダは言われるがままに打ちのめされるばかり。そんな姿を見て、兄ちゃんは可哀想になった。草原で狩猟したり喧嘩したりしていた頃のように、同じ気持ちになれないのが、切なくもなった。で、あの「アイーダ!」っていう悲しそうな、切なそうな、表情なんですよ~!
どうよ(^_^;)?
そう思うと、気持ちよく共感して見られるようになりました。
アイーダを攻める件で、「兄妹に見えない。ラダメスに嫉妬しているみたいだ。」という件に関しては・・気のせいです(^_^;)。
アイーダの心境を変えた男の存在を、苦々しくは思っているかもしれないけれど。
それよりも、アイーダの心境の変化を憂う気持ちが強そう。
ウバルドは普通に詰め寄っているつもりですが、持ち前の色気が、観客に誤解を与えてしまうのよっ!!
いや実際、かなりドキドキもののアクションですが・・。
きっと草原で育った、エチオピア人兄妹の会話は、あれくらいスキンシップとりながら交わされるのでしょう。
ナイフを舐めるのも同じ。あのナイフはきっと長年使っている愛用のナイフで、舐めているのも使いやすいからとか、くせとか、そんな日常普通にやっていた事なのではないかと思います。
舐める事によって、ウバルドがあのナイフを普段から扱い慣れている事や、戦いを好む人物であるである事を表す演出効果はあると思うけれど。
それに、多少アブノーマルに見えるのも良いんじゃないかな。
実際戦いたい気持ちがあるのは確かですし。それ自体が、ノーマルではあってはいけない事ですから。
その後、エチオピア囚人の女性たちにも、やりたい放題な(?)アクションをとっていますが、あれは、王子だから(^_^;)。
大体、歌中の「奴隷」の言い方が、すごく見下したような言い方なんですが、きっとその通り、身分が下のものは、見下しているんだと思います。王子だから(しつこい^_^;)。
きっとそんな調子で、エチオピアにいた頃は、女官の一人や二人は軽~く・・・・遊んじゃっているに違いない(おいおい)。
・・というのもあるけれど、ウバルドとしては、エチオピア囚人の女性たちにも、「帰りたい」と嘆くばかりでなく、もっと奮起してもらいたいと思っているのではないかと。
「お前達も心まで奴隷になっているのではないか?」と、けしかけているみたい。
実際女性たちが、アイーダに「王女である事をお忘れなく。」と歌うのは、ウバルドの指摘によって、アイーダの心境が変わっている事に気づいたから、と考えると、つじつまが合います(^_^;)。元から思っていたら、その前に戦争の勝敗を、アイーダに聞く訳ないですから。
それでも信念を曲げなかったアイーダ。
打ちのめされて、可哀想だけれど。・・兄ちゃんもそんな顔しているし。
それでも「アイーダの信念」を歌うアイーダは強いと思うし、この強さも感動するポイントですね。
それにしても、それだけ強い反戦の信念を持つようになったきっかけは何だったんでしょうね?
最初、母親が目の前で殺されたりしたのかな? と思っていたのですが、それだと後の歌詞がつじつま合わなくなってくるんですよね。
一旦ここで切ります。
■ JIMMY
Date: 2003-07-30 (Wed) こんばんは~。JIMMYです。
昨日は新公だったんですね。見に行かれた方、羨ましいです・・。
カレンさん、「JIMMYさんが、心配しておられた」って、何もそこだけに名前を出されなくっても・・(^_^;)。
しかし、新公だけでなく、今後わたさん(湖月わたる)の胸元も蓋をされていたら・・ひょっとして、私が書いたせい??
どうしよう・・私、わたさんファンに、めっちゃ恨まれるかも~。
(考えすぎ・・よね?・・(怖)。)
では、今日もちょっとだけ続きを。
第4場 メンフィス神殿 (続き)
伝令の後(^_^;)、「戦いを始めよう」のファラオの歌。
そして、神官から将軍の名が告げられます。
名を告げるまですっごく場を引っ張るので(^_^;)、「NOW ON」でわたさんが「気が高揚してしまって、目の前が白~くなる」というのも分かるし、やっと告げられると「うぉぉぉぉ~!!」雄叫びを上げるのも、すごく自然な気の流れで、分かるような気がするんですよね。
それにしても、タカラジェンヌにして、あの雄叫びはすごいと思うけれど(^_^;)。
さすがわたさん、本物志向です。
神官のメインはじゅんこさん(英真なおき)なんですが、意外と歌も良く声が出ていて、上手いんですね。
知らなかったので、感心しました。
第5場 石壁
また戦いが始まる・・戦いは新たな戦いを生むだけ。もはや勝敗に興味がなくなっているアイーダですが、周りのエチオピア囚人の女性たちは、「エチオピアは勝つでしょぅか?」「あなたは帰りたくないのですか?」と、故郷の歌「おぉ エチオピア」を歌います。
打楽器の音がアフリカっぽい感じがして、素朴で穏やかな空気が感じられるナンバー。初見の時から、この歌もすごく良いと思いました。
・・と良い所で、今日はここまで(^_^;)。
■ カレン
Date: 2003-07-30 (Wed) みなさんこんにちは。
7月29日午後から雨がふりだして、足下の悪い中 星組新人公演 「王家に捧ぐ歌」を観劇して参りました。今回は、ロビーの辺りから熱気が、感じられました。特に 柚木礼音 サイドのチヶット渡しは、長い列でした。初主役なので、盛り上がっているのでしょうね。
今回は、1本ものなので、内容を一部カットして、続けて16場にしていました。 マイヤ・ブリセッカヤ 振付の凱旋の踊りや、 アモナスロ(アイーダの父)とアイーダの掛け合いの歌の場面もなかったようです。
急に ラメダスとアイーダの銀橋の愛しあうシーンに なったような気がしましたが、全体的にはまとまりのあるものになっていると思いました。
この度組配属になった研1生もエチオピアの戦士として役をもらい なかなかいい芝居をしていました。
回を重ねて見ますと、この芝居は、音楽が、良いですね。
どのナンバーもすてきで、覚えたいと思えます。私は、女官達が、歌う「エジプトは強い~」の歌が、コミカルですきです。これだけの多くの歌を作曲された 甲斐 正人 はすごいです。
さて 初主役の 柚木 礼音 本役(湖月)と同じように大きい真っ直ぐの ラダメス でした。苦手らしい歌もがんばっていました。 最初のつかみの歌は、あまりよくないですが、情熱は、かんじられました。
全体に歌は音が、不安定ですが、セリフのところは良く、演技も安定していて力強さをかんじさせました。
アムネリス(本役 檀 れい)の 陽月 華は、目の化粧をきつく描いていましたが、きつすぎて ときどき こわいおねえさん みたいに見えたりします。綺麗な人なのですが、今回は、王女の威厳や、上品さが、うまく出せていません。又歌も良くないです。最後の見せ場は、もうちょっとがんばってください。でもあの細い 檀 の衣装が、はいったのすからこの人もスタイルは、抜群です。
アイーダの 麻尋 しゅん(本役 安蘭 けい)この人の事は、 「恋天狗」をみていないので全然知りませんでしたが、 まだ研2なのにここまでやれるとは、優秀です。歌の音程も3人のなかでは、正確ですし、なにより声が、かわいいです。背が、高いので男役なのでしょうが、まだ男役の形が出来ていないので女役を演じても違和感がなく それがよいのかどうかわかりませんが、おずおずとした、恋する乙女の感じが、でていました。
今回で1番歌が、良かったのは、フアラオ役の 祐穂 さとる でした。 安定しているし声も良いし、これからどしどしシンガーのポジションも増えていくことでしょう。
JIMMYさんが、心配しておられた ラダメスの胸がはだける囚人服の胸元は、今回あて布をしてあるようで、安心しました。
この歌が多い劇を星組の新人達よくやったねと拍手します。
■ JIMMY
Date: 2003-07-30 (Wed) こんばんは~。JIMMYです。
ベールさん、私もアイーダの解釈、同じように思いました。
キムシン(木村先生)はどう思って演出されていたのか分からないけれど(^_^;)。
26日放送分のスターの小部屋、ケロちゃん(汐美真帆)、しいちゃん(立樹遥)、まとぶん(真飛聖)という・・珍しい組み合わせだったので、楽しみにしていました(^_^;)。
予想通り、可笑しかったですね~。
この「スタ小部」といい、「NOW ON~」といい、どうもケロちゃんが、まとぶんに・・「あの」まとぶんにさえ・・つっこまれ気味なのが気になる今日この頃です(^_^;)。
そして白~い服を着た薄~いお顔のケロちゃんの隣の、くっきりとしたしいちゃんの笑顔が、やけに眩しかったです・・。
星組でもお日様パワーは健在ですね(^_^;)。
さて、自己満足でコツコツいきましょう。
第4場 メンフィス神殿
「ナイルの流れのように」が終わった所で、伝令が駆け込み、「エチオピアがエジプトに攻撃を開始した」という事を伝えに来ます。
まず紫蘭ますみさんが、よろよろと舞台を上手上段から下手袖まで駆け抜け、幕が開いてから、もう一度紫蘭さんが、そしてみきちぐ(美稀千種)が、最後に岡っち(嶺恵斗)が、出てきます。
三人とも、伝令が終わるとパタッと死んでしまいます。紫蘭さんの上にみきちぐが重なり、みきちぐの上に岡っちが重なって死にます。
そしてなぜだか、岡っちだけ・・血まみれなんです。しかも、仰向けで死にます。口からも血が流れてます。
なぜ? ちょっと、面白いじゃないの(^_^;)!!
大体、みきちぐの上に体を乗っけて死んでいるというだけで、ネタ的にかなり面白いのに・・(^_^;)。
いや、敵がだんだん間近に迫っているという緊迫感を表しているんだろうけれど、あれだけ戦って死んでいる人が多い作品なのに、血を流しているのは岡っちだけなんですよね。ほとんどの人は1着の衣装を着たきりなのに、岡っちは衣装が2着あるんですよ!
と笑っていたのですが(おいおい)、その後エジプト人たちが「死んだ~死んだ~」って歌うので、死んだ事がはっきりと分かるように、メンバーの中でも体の大きな岡っちが、大劇場の隅々のお客様まで理解してもらえるように(^_^;)、血まみれになって、体全体で兵士が死んだ事を表現しているんだ。そんな大切な役割を担っているんだ岡っちは!!
・・と三回目の観劇でやっと、思い当たりました(^_^;)。
三人とも台詞が上手くて、短い一発の伝令台詞をかなり緊迫感出して、盛り上げてしゃべっているだけに、すぐに折り重なって3人とも死ぬのが笑えます(不謹慎?)。
メンバーを見た時には、「申し上げます~♪」のソロの一発くらいは、あるんじゃないかと期待していたんですけれどね(^_^;)。
本当に、歌は多いですが、端役のソロはほとんどないんですよね~。歌って欲しい人は沢山いるのに・・。
・・と伝令話だけになってしまいましたが(^_^;)、今日はここで・・。
■ ベール
Date: 2003-07-29 (Tue) 「王家に捧ぐ歌」新人公演を見てきました。連続投稿で申し訳ありませんが、書かせて頂きます。
主要メンバーが皆初の大役(うめちゃん(陽月)は日生ヒロインしてますが)な上に、歌の量がすさまじいこの公演。見終わった感想は、ホント大変だったんだろうな~でした。また、歌が得意と言えない(麻尋はまだ未知数ですが)メンバーだっただけに、余計ですね。同じ歌が中心の昨年の花エリザは、中心メンバーが経験豊富だったから、あれだけのレベルだったんだろうなとも思い返したりしてしみました。まあ、そんなことは置いといて、今回の感想です。
ラダメス:柚希(湖月)は、初の大役梅若(花の業平)からずっと新公を見てますが、良い方向に成長してますね~。あの頃のパワーはそのままで、でも荒削りで勢いのみで押していた昔とは違い、お芝居が段々と丁寧になってるし、感情もこもるようになってる。良い育て方をされたなと思います。
私は、ナイルの歌からしか見れませんでしたが、この曲はかなり音程がふらついてました。でも、もともとすごく素直な声をしてるので、聞き苦しいということはないんですね。また後半になるに従ってどんどん安定していったし、歌に関しては、なかなか良かったんじゃなかと思います。ただ、本公演の歌が結構良かっただけに、実はもうちょっと歌えるんじゃないかと期待していたので、少し残念な気もしました。
お芝居としては、わたるくんほどの力強さは感じれなかった(比べちゃダメですね^^)けれど、多分自分自身の持ち味も手伝って、本当に純粋で真っ直ぐな人に見えました。特に良かったのは、ラストの独白場面。アイーダが生き続けることだけが、ただ1つの希望であるというラダメスの強い願いが、まっすぐに胸に響いてきました。本公演と比べると、新人公演の方が自分を追ってきてくれた嬉しさよりも「アイーダが生き続けること」への希望が強く感じられました。
アムネリス:陽月(檀)は、結構好きな娘役なんですが、今回の役に似合ってないし歌もまずい。もともと前々日に観劇した時から、声を潰してるんじゃないかと思っていたのですが、やっぱりそうかも。特に高音部が全然出ず、かなり声がふらつきます。また、メイクが少しキツいのも気になります。
うめちゃんは、お芝居の質が現代的なんだと思います。更に、もともとのサバサバした持ち味。そのどれもが王女という役には合ってない。更に、アムネリスの見せ場であるラダメスとのシーンが2箇所ともカットされていたので、気持ちの持っていき方も難しかったと思います。ただ、時々、妙にリアルでドキっとするようなセリフまわしがあって、決してお芝居が下手だとは思いたくないんです。
が、どうにも私の中では、今回のうめちゃんは不発です(^^;。そして、歌については、これから先かなり苦労するだろうな~と思いました。
アイーダ:麻尋(安蘭)は、ますはプログラムに写真が載っていてびっくり。今まで3人写りの新公プログラムなんてあったでしょうか?ただ、本公演より更に、カット場面の関係でアムネリスと同等かそれ以上の役に見えたので、まあそう違和感がないのかな。
小天狗を見て以来のお気に入り、今回の新公の一番の目玉だった麻尋しゅんくん。研2で初の大役という立場から考えて、いやそれを考慮しなくても、まずまずの出来だったのではないでしょうか?というか、既に贔屓目入ってる自分がいて、冷静に判断できなくなってます(^^;。
瞳子ちゃんアイーダが「恋に狂った女」なら、しゅんくんアイーダは「恋する乙女」。とにかく幼い・若い。国に対する思い・戦いは戦いを生むだけという信念はあるけど、その信念もまだ確固たるものではなく理想の域であり、幼く一途な恋の前に脆くも崩れ去ってしまったという印象。ラダメスから告白されてうろたえる様は、本当に可愛らしくて初めての恋なんじゃないかという初々しさ。2人の関係が、本公演とは大分違って見えました。
歌は、本当に難しい曲なんだと実感。特に、主題歌である「アイーダの信念」が、裏声と地声をいったりきたりして、声が安定しないのが気になりました。ただ、歌自体は、音ははずしてませんし、裏声のみ・地声のみの部分は、結構聞かせてくれます。私的にツボなラストの銀橋歌、「愛してる」3連続がキレイに歌えて気持ちも伝わってきたのは嬉しかったです。
とりあえず、主要3人のみ。残りは、また後日投稿します(多分^^)。
■ ベール
Date: 2003-07-28 (Mon) では、私も思ったことをダラダラと・・・というか、思いっきりアイーダ中心。きちんとした公演感想は、きっと書かないだろうな~と思っていたので、こういう提案は有り難いかも・・・。かなり物語に触れてるし、勝手な解釈を書きまくってますので(^^;、未見の方は読まない方が良いと思います。
そう、私の今回の観劇はアイーダ中心に回ってます。アホな奴と笑って下さい(^^;。観劇前は、自分がここまでハマる(?)とは思ってもいなかった。
この日曜で4回目の観劇となりました。ここでは周知のことだと勝手に思ってますが、私は瞳子ちゃんファン。初見は筋を追うのに必死、だけど段々見ていくうちに、どうしてもアイーダに共感できない。基本的に私は物語重視、感情移入・共感できなければ、いくらご贔屓が出ていてもなかなかハマれない性格です。
でも、今回の瞳子ちゃんの女役はツボで、もっと歌を聞きたい、もっとセリフを聞きたい、もっと顔を見たい(いやまあ、今回お化粧いまいちだし、顔がキレイとはあまり思えないんだけど・・^^)。でも、見るたびに、アイーダの気持ちが理解できなくて・・・かなりジレンマに陥ってました。
ラダメスに明かされた王族の秘密を父親に漏らし、自らがエチオピア滅亡へのキッカケを作ったのに、父親を「あなたのせいよ」と責めるアイーダ。「私は自分のために生きるの」と言いながら、やはり「戦いは戦いを生むだけ」の信念を熱唱するアイーダ(それは矛盾してないか?)。自分のせいでラダメスが死刑になってしまうのに、罪悪感のカケラもなく地下牢へ来てラダメスに告白するアイーダ。
こういう見方はひねくれてるんでしょうか?(^^;。でも、考えれば考えるほど、どうにもアイーダに共感できなくて、でも瞳子ちゃんは大好きで・・・無茶苦茶複雑な気持ちを抱えながら、ずっと観劇してきました。そして、やっと今週の4回目の観劇で、自分の中で納得のいく答えが見つかったような気がしました(ホントに、勝手な解釈^^)。
アイーダは、「戦いは戦いを生むだけ」その信念を貫き通す、気高く誇り高い王女なんかじゃない。ラダメスに告白されて、最初は抗っていたけど、その熱意に負けて自らラダメスの胸の中に飛び込んでいった時点で、アイーダはただの恋する女になってしまったんだと。
国も家族も捨てて、ただ2人で生きていく、そう歌っている時の恍惚とした表情。一種の狂気と呼んでもいいんじゃないかと思うほど、「目」が怖かった。王族の秘密を聞いた瞬間、彼女の中で父親へ秘密をばらすこと、その見返りとして、国から解放され自分の幸せのために生きていくこと、そういった決意が瞬時に頭の中に浮かんだんじゃないかと思えました。
「私は女になるの。1人の男を愛するただの女になるの」。「私がラダメスと逃げるまでは手を出さないと約束して」。何とも自己中なセリフ(^^;。でも、これが恋いに狂った女なのだと思えば、至極納得がいくんです。そして、3度目の銅鑼の場面。色々な思惑が渦巻く中で、「愛しい人よ。早くこの手の中に」。これが恋いに狂った女でなくて、何なんでしょう?(笑)と考える私は変?
とまあ、アイーダを「恋いに狂った女」と考えると、今まで疑問だったり違和感だったりした部分に少し納得がいって、共感ではないですが理解はできたような気がしました。でもまあ、それも全然正しくはないと思うのですが・・・(^^;。
ただ、恋に一途な女というのは大好きなんです。他の何も顧みないで自己中に生きる女性、何となくジョアン(凱旋門)を思い出すのですが、アイーダを(後半部分のみですが)そういう女性だと考えると、セリフに納得がいく部分も多く(反対に違和感が出る部分もありますが^^)、そういう方向で観劇したら、あまりジレンマに陥らないで観劇できそうだな~と思ったのでした。
さて、この方向で、あと何回観劇するでしょう?(笑)
思いっきり、勝手な解釈を失礼しましたm(__)m。
■ JIMMY
Date: 2003-07-27 (Sun) 「王家に捧ぐ歌」今日(27日)、3回目観てきました(^_^;)。
3時公演を観たのですが、ラストのわたさん(湖月わたる)の白い囚人服(?)の胸のはだけ具合が・・すごくなかったですか(^_^;)?
いつもあんなものなのでしょうか? 客席にファンの方が沢山座っていらしたので、まさかサービスでは・・(それはないだろう)。
一緒に観たハーフムーンとも言っていたのですが、ちょっとハラハラしてしまいました(^_^;)。
それでは、この公演のJIMMY目線を公開しようかと思います(^_^;)。
皆様も、よろしければ、教えて下さいね。
今回は全体的に気に入っているので、場面毎に丁寧に。
第一幕 第一場 石室
・・あ、その前にプログラム見ました?
私は初日に観劇した母が持ち帰ってくれたので、観劇前に見たのですが、ケロちゃん(汐美真帆)の写真写りがかなりキレイ。
疲れて帰宅した私に、「ほぉ~ら!」と母が広げて見せてくれた時には、ちょっと濃くて「うわっ!」と驚いてしまいましたが(^_^;)、よくよく見るとかなりキレイ。初見の日まで、何度も開けて見ていました。
あと、プログラムのツボは、6ページ目にある、わたさん(湖月わたる)仁王立ちと、「公演アンケート」で、「湖月わたるを一言で表すと?」の質問に、「大きい」「Big」系の事を答えている人がめちゃめちゃ多い事(^_^;)。
たしかにBigだよね・・、わたさん。
「座談会」で、ケロちゃんが、一幕も二幕も幕開きの第一声を担当している、と言っていましたし、「星組初の大劇場公演だ」等と思うと、初見の開演直前は、「あ゛ぁ~、緊張する~!!」と叫んだ位、緊張しました(^_^;)。
じゃ、改めて、第一幕 第1場 石室。
(こんな調子で最後までたどりつくのか? 私・・。)
幕が開くと、舞台正面ちょっと下手側の石壁が透けるようになっていて、そこにシルエットが浮かび上がり、壁が開いてケロちゃんが出てきます。髪をざっと束ねているのですが、その姿が「ちょっとむさくるしくないか? プログラムの方が良いじゃないか~(;_;)。」と、初見の時は、かなり思いました(^_^;)。
でも、冒頭の台詞はかなり多いですし、上手いです。
3500年を経た現代に蘇ってきたという設定で、台詞の内容は、自分はアイーダ(安蘭けい)の気持ちを分かっていなかった。もう一度何もかもやり直せるなら! というような感じ。
その「やり直せるなら!」という台詞がきっかけで、コーラスが始まる・・。ラダメス(湖月)とアイーダが登場して・・という流れが、盛り上がって好きです。
台詞も、一週毎に気持ちが入ってきていて、熱演ですよね。
ケロちゃんが歌っているのをじーっと双眼鏡で見ていると、その中に、祐穂さとる君がほふく前進で入ってくるのも秘かにツボです(^_^;)。
第2場 イシスの神殿
その後時が戻り、ウバルドたちがエジプトに捉えられる所から物語が始まります。
ここで束ねていた髪がバサっと解けて、兵士に痛めつけられ、何本もの槍を突きつけられて捉えられます。
センターで、キッと前を睨んで「エチオピアは不滅だ! 新たな戦いの始まりだ!」っていう所は、相当かっこ良くて好き。一番かっこ良いと思う瞬間かも(^_^;)。
ちなみに、その瞬間の写真が、キャトルレーヴに売られていて、めずらしくポイントを押さえている!と思いました(^_^;)。 JIMMY的には売り切れ必至ですので、ファンの方は早めにチェックして下さいね。
今回の公演から、ケロちゃん、写真が4枚売られるようになったんですよ。嬉しいなぁ(*^。^*)。
CS放送の「NOW ON STAGE」で、「誰も気づいていないと思うんですけれど、髪がバサっと解けるしくみにしているんです。」とケロちゃんが言っていましたが、私はもちろん気づいてましたよ、初見の時から(^_^;)。
でも、その髪型が、過去と現在の時の違いを表しているのは知りませんでした。かっこ良いなぁ、とは思っていたけれど。
幕が開いてチャルさん(箙かおる)のソロ。すごく良い声です。
第3場 石壁
新しい将軍に選ばれるのは「私に決まっている!」と言うわたさんの、男らしくてかっこ良い事(^_^;)!
27日には客席から「キャー(*^。^*)」の声が上がっていたのを、私は聞き逃しませんでしたよ。
「エジプトは領地を広げている」も良い歌ですね。
歌い終わった所で、アイーダが下手花道に登場。跪き、控えていますが、台詞も物腰も流石に堂々としています。堂々とし過ぎかな? とも思いましたが、アイーダの美点として、それも良いと思います(^_^;)。
アイーダと共に捉えられてきたと思われるエチオピア囚人の娘達が、辛い恨みを歌っていますが、このメンバーはなかなか実力派の娘役さんが多くて嬉しい。
中ではやはり仙堂花歩ちゃんが上手い。以前にも書いた事がありますが、声がじゅんちゃん(純名里沙)に似ているような気がして仕方ないです。琴まりえちゃんも、すごく上手くなってきていると思いますね。彼女は、とても努力している気がします。さすが、「グラフ」誌でダンベル持ち上げてただけの事はあります(すごいイメージ^_^;)。
個人的に一押しは南海まりちゃんなのですが、初見の時は、いるのも忘れていた位、隅の方にいたので残念でした(^_^;)。若手ですから仕方ないんですけれどね。もう少し、お化粧がキレイになると良いなぁ。
しかし、エチオピア組は、お化粧がかなり黒いんですよね。
ショーの黒塗りものよりも、例えば「サザンクロス・レビュー」や「ノバ・ボサ・ノバ」よりも、まだ黒い気がします。
最初は「そこまでしなくても~」と思ったのですが、これも二週目、そして三週目になると一層、キレイになっていました。
「NOW ON STAGE」でグチっていたまとぶんも、三週目には十分キレイ! と言い切れる位になっていましたよ。フィナーレの方はね。
・・芝居の方は、やっぱり全体的に、男子はむさくるしいです(^_^;)。
アムネリス(檀れい)の登場。豪華な衣装で、とってもキレイ。
今回衣装ひとり締めの感のある檀ちゃんですが、すごい衣装を、どれも着こなしているのがすごいです。
お衣装さんも、がんばって張り込んだ(?)甲斐があるってもんでしょう(^_^;)。
その後の3人の「ナイルの流れのように」もすごく良いナンバーですよね。
3人の気持ちがぐらぐら揺れているのが、これぞ王道ラブロマンス! って感じで、初見の時からかなり私的にお好きなナンバーです(^_^;)。
要するに、素直な恋愛モノが好きなんですよね、私。
とりあえず、今日はここまでで。続きはまた・・いつだろう(^_^;)?
■ JIMMY
Date: 2003-07-25 (Fri) 星組大劇場「王家に捧ぐ歌」、7/13と20の二回、観てきました!
「星組公演どうなると思いますか?」と聞かれた時、前回「鳳凰伝」の公演評や、この掲示板での前評にも書きましたが、木村先生なら最高に成功して「鳳凰伝」。ただ、「鳳凰伝」のような歌中心の作品になるようなので、主演者の歌唱力が宙組には劣る分、ツラいでしょうね~。一本物でショーがないですしね~、と、ずっと答えていました。
ま、私は新生星組のメンバーに魅力を感じていたので、何でも通うつもりだったんですけれど(^_^;)。
それが初見の二幕目のドラマが終わった時点で、「意外とまともに良いじゃないか・・木村先生を褒めるのは悔しいなぁ」と・・。
素晴らしいミュージカルが完成されていました。宝塚オリジナルでここまでできるんだ、という点で、画期的な作品だと思います。
まず甲斐先生のオリジナル音楽のボリュームがすごい。やろうと思えば、一本の作品にこんなに沢山の曲を作ってもらえるものなんですね(^_^;)。
音楽的な事は分かりませんが、メインの曲はどれも口ずさみやすい綺麗な曲で、物語の良さも相まって、何度でも聞きたい! と思います。「エリザベート」のように、全てのナンバーを覚えたいですね。
そう、信じられない事に(失礼な)物語が良かった! 「鳳凰伝」は特に、木村先生の人間の情緒部分に対する解釈の弱さや、垣間見える男尊女卑思想というか(^_^;)、思いやりのなさが感じられる所が好きになれなかったのですが、今回はそれがなかったです。
原作があるとは言え、エジプト側の人間にも、エチオピア側の人間にも、ちゃんとした人格がありました(後述の役者の力もあると思いますが)。
CSで放送されたオペラを観ましたが、物語の点では、絶対にオペラより面白いと思います。
「アイーダ」の物語を通して、反戦を訴える、という宝塚オリジナルの味付けが良い。
実際戦争が起こったばかりの現在だけに、この願いは純粋に胸に迫ります。
しかし舞台はあくまで宝塚。豪華なセットに衣装、出演者の美しさなら、オペラにも四季にも絶対に負けないだろうと誇れます(^_^;)。そんな美しい舞台と、本来王道であるラブロマンスを、直球で歌い上げた作品なのですから、宝塚的には最適でしょう。
「湖月わたる&檀れいトップコンビは歌が苦手~」なんて、知らぬかのような歌の多さです(^_^;)。「何で今の星組メンバーでオペラなの? バレエなの?」という先入観が、長年のファンの私にはあります。
「もうちょっと生徒の持ち味を考えて作品作ってくれよ」と、普段の私なら絶対に言う所ですが、それをねじ伏せるパワーがあり、そんな事は小さな事だ、と思えました。
確かに、めっちゃ上手いか、と言われれば、上手くはないです。
歌もダンスもナンバーが沢山ありますが、演っているのはいつも通りの良く知っているメンバー、という感じ(がんばっているとは思いますが^_^;)。そういう意味で、「エリザベート」のような、「技術的に」目から鱗とさせるような舞台ではないですね。
ただ、記者会見で木村先生もおっしゃっていましたが、専科を経た湖月&檀に合わせた、演じ甲斐のある大人のラブロマンスに、という志向には答えられていると思いました。別に大人の役という訳ではないのですが、実際の舞台を観ていて、なるほど役者が大人だからこその充実感があるな・・と思ったんです。
その場面で何を伝えなくてはならないかを理解している。その上で見せてくれているのが分かる。それぞれ役が良く似合っていたのもありますし、役がちゃんと生きていて、観ていてとても気持ち良かったです。
そういう意味でのレベルの高さはある・・と言っても良いのではないかと思いました(^_^;)。
難点を言えば、初見の時から、私の怒りはその一点に集中していたのですが、フィナーレに品がない事(^_^;)!!
先述のような反戦メッセージを込めた真摯な物語で、それがちゃんと感動として伝わっていただけに、出た涙も引っ込むようなフィナーレナンバーの低俗さにがっかり。
うって変わって明るくなるのは良いと思うんですよ。「ベルばら」でも、アントワネットの処刑の直後に、兵隊さんのロケットになったりしますし。しかし、その後の「ばらのタンゴ」にしても、「ボレロ」にしても、意気込みが高かった(?)ではないですか。
「エリザベート」のフィナーレも、地味だとか、重いとかいう声もありましたが、私は作品世界に合っていて好きなんです。
しかし今回は、最初のイエローの男役、娘役のナンバーや、白&黒エンビはまだ良いとしても、ロケットの妙なセクシーさや、「ヘイ!ヘイ!ヘイ!」のノリの軽さがかなり耐え難かったです(^_^;)。
「さっきまでのメッセージは、本気だったの?」と思いませんでしたか? 私は思いましたね。
後は物語が良い、と書きましたが、細かく観れば疑問点がかなりあって、そこが物語に惚れ込めない所というか、辛い部分です。
今までの木村先生作品を思えば、ある程度は仕方ないな、と思うのですが。
衣装も、有村先生にしては今一歩のものが多くて残念。かなり信頼している好きなデザイナーさんだっただけに。そう大きく、嫌な衣装もないのですが。
VISA冠の割には、豪華な気がしないんですよね。主要メンバー以外は、ほとんど着たきりですし。
パレードの衣装、エチオピアチームにも白い衣装を着せてもらえないものでしょうか・・せめてセンターで歌っているメンバーくらいは・・(;_;)。
トップ披露の湖月。先の全国ツアーも観ているので同じような感想になってしまいますが、気合い十分。堂々としたトップさんでした。
戦士としての強さと頼もしさを持ち、優しさと包容力に溢れるラダメスは、湖月にピッタリ。
オペラを観た時にも思ったのですが、私はラダメスのアイーダ一人を思う純粋さも、かなり感動するポイントだったんです。そんなラダメスを素直で大らかに見せてくれて、魅力がありました。大柄でどの衣装も良く似合っていましたね。
アイーダの安蘭けい。本当にこの役が安蘭で良かったと思います。初見の時は、見慣れないせいもあってか、声や仕草に違和感が少しあり、歌もさすがに歌いにくそう・・と思っていたのですが、二週目になると、見慣れたせいか(^_^;)、すっかり気にならなくなりました。
実際、化粧も歌も、二週目になると随分変わって、良くなっていたと思います。
生命力溢れる生身の女性! って感じで、これは宝塚の娘役には出せないだろうと思います。強い瞳も役柄を表して効果的。
それにしても見事な化けっぷりで・・湖月と寄りそう背丈のバランスも良く、かな~りお似合いの美しいカップルでしたよ(^_^;)。
アムネリスの檀。美しく、しかもそれだけでない強さを持った姫で、これも檀にピッタリでした。
全国ツアーに引き続き、圧倒的な美しさも健在。歌も芝居も臆することなく堂々と見せている所が、月組時代とは明らかに違い、成長したと感じさせてくれます。
脚本的に、ラダメスやアイーダには、人物に深みを持たせすぎて破綻してしまっている所があるのですが(^_^;)、アムネリスの気持ちには素直に共感できるんです。おいしい役だと思いますね。
ファラオの箙かおる。アモナスロの一樹千尋。もともと専科の中でも歌の上手い人の起用で、物語を大きく助けてくれています。箙の存在感と迫力。そして一樹の硬軟自在の歌声は、ちょっと他の人では考えられないですね。
汐美真帆のウバルドは、他の出演者とは一歩違う迫力があり、冒頭から沢山台詞がありましたが、やはり上手く、盛り上げられているのではないかと思います。
濃すぎるムードと、一線キレたような役作りが、魅力と映るのか、異質な感じを持たれてしまうのか、ファンとしては気になる所です(^_^;)。
初見の時は、正直外見がむさくるしい(^_^;)と思いましたし、役的にも王子ですし、もう少し押さえても良いんじゃないかと思ったのですが、きっとエチオピアはエジプトと違い、王国、王子といっても、草原を駆けめぐる部族の酋長さんみたいな(^_^;)、素朴な人たちの国だったんでしょうね。
そう思うと、アイーダもウバルドも、宝塚ではあまり見た事のない人種を観ているようなリアルさがあり、その生身っぽさがとても面白いような気がしてきました。
若手は本当に役が少なくて気の毒なのですが、集団の出演場面が多く、コーラスも多く、一人一人本当に熱演しているのが分かるんです。これが、物語を盛り上げる大きな力になっていると思います。
全国ツアーの時からその徴候はありましたが、お披露目にして、この団結力はちょっとすごいのでは? 私はますます星組良いぞ~! と思っています(^_^;)。
話題のマイヤ・プリセツカヤ女史振付の「凱旋」を見て、きっとタカラジェンヌにはそれなりのダンスの素養があるって事を、ご存じなかったんだろうな~、と思いました。確かにバレエらしい振りなのですが、振りを追うだけなら素人でもできそうな内容なんですよね。
でもまぁ、それでもバランスを崩している子もいたりするので(^_^;)、強くは言えない感じです。
トップコンビのデュエットの方も、バレエにしない方が、アラが見えなくて良かったのになぁ~、と思います。
しかし見た目がキレイで、何よりも本当に嬉しそうに、幸せそうに、踊ってくれるので、何も言えませんね。舞台はハートだとしみじみ思いました(^_^;)。
■ ゆーみ
Date: 2003-07-21 (Mon) 星組公演「王家に捧ぐ歌」を19,20日の4回観劇してきました。通常は事前情報はできるだけ避けているのですが、今度ばかりは安蘭けいの女役が心配で、友人情報はもちろんネット漁りもして、公演も瞳子ちゃんも概ね好評との感触を得ましたが、それでも気を引き締めて観劇に臨みました。
そして1回目の観劇では涙ボロボロ。宝塚で、劇の内容だけでこんなに泣かされたのは久しぶりのような気がします。ラダメス(湖月)とアイーダ(安蘭)は、まるでロミオとジュリエット。悪人は出てこない心地よいストーリー。冠公演らしく装置も衣裳もお金のかかった、目にも鮮やかな公演。それも趣味がとても良く、豪華でいながらすっきりとした印象です。2回目はB席から見て、凱旋の場面のプリセツカヤの振付の人の動かし方の面白さに目を奪われていました(あれは上から見ないと、ちょっと退屈ですが)。旅程が強行軍だったにもかかわらず一本立てを4回、だれることなく見れたことに驚きました。
台詞と歌の比重が1:5くらいという、殆どの会話すら歌=ソロと重唱で進めていくというもの。「木村宝塚オペラ」も「鳳凰伝」「不滅の棘」を追い越してここに極まれりの感を強くしました。主役陣の湖月、檀は歌に不安があったのですが、キーも考慮されていて特に聞き苦しいところもなく、十分に主役をまっとうしていました。また歌は得意のはずの安蘭も今回は女役とのことで懸念されたのですが、アイーダはきっちり「娘役」で、それにふさわしい歌唱であり、かつ感情をたっぷり乗せて歌われたことに改めて彼女の実力を感じました。
と、大満足で帰途についたのですが・・・帰りの機中で、劇中の歌詞ではないけれど「違う・・・ああ違う」という気持ちがムクムクと湧いてきました。それは座付作者であるはずの木村氏の姿勢です。
「宝塚」はあくまで「宝塚」でなければならない。「グランドロマンス」と銘打ったこの公演はそれを満たして余りあるものでした。多分、初見の方、団体で旅行の一環として観劇された方は大満足だったでしょう。甲羅を経た宝塚ファンの私でも4回までは大満足だったように。でもそれは私にとっては半分は、私が安蘭のファンであったことに負っていたことに気付かされたのです。主役と、存分な歌唱をたっぷり聴かせてくれた箙、一樹、英真。素晴らしかったです。そして「その他」の何十人もの生徒たちも十分に持ち場をこなしていました。
でも「その他」(一括りにしてごめんなさい)の生徒さんのファンの方は満足できたでしょうか?リピートすることができるのでしょうか?星組は今年は大劇場公演はこれひとつ。一本物で、フィナーレはあるものの個々の魅力を発揮するには短く、ただ、このことだけがしこりとなって残りました。安蘭にしても東京者は「ガラス/バビロン」と「雨に唄えば」公演があったればこその大満足なのです。公演が成功と言ってはばからない出来だけに、こういったことを言うのは狭量なのかと、書くのをためらいましたが、一作毎に主演者にのみスポットを当てる傾向が強くなっている木村氏だけにあえて苦言を呈します。
それともうひとつ。この舞台には「毒」や「陰影」がほとんどありません。湖月の個性がピュアで真っ直ぐであたたかいことがそういったものと遠いのは仕方ありません。でも、作者ならどこかに密かに「毒」を盛ってこそ、ファンのハートを完全に掴めるという認識をもって、作劇と演出を行わなければならないと思います。
原作がイタリア・オペラなのですから仕方ないのでしょうか。私はオペラも大好きで、好きなオペラは対訳無しでもわかるくらいCDを聴きこんでいるほどですが、イラリア・オペラの大半は登場人物の言動がしばしば???なのに、音楽の力にねじ伏せられるものとでもいいましょうか。
それを下敷きにしながら、現代日本の有り様を批判することすら盛り込んだ木村氏ですから(このあたりのメッセージ性は押し付けがましさが無く本当に凄いです)、もう少し登場人物に陰影がほしかった。全ての人々の心理があまりにも透明で、想像の余地を与えないのです。音楽も決して悪くはなかったのですが、生徒の歌唱力を考慮して伴奏に凝れなかったという感じがしました。オペラはしばしば伴奏が人物の心理を代弁するものですから。
「陰影」が無いということは、日々の演技に変化が乏しくなり、リピートしたい気持ちを抑えます。1回だけ見る方には、これが正解でも、リピートする宝塚ファンにはつらいものがあります。植田理事長が、リピートするようなファンは不要と受け取れる発言をなさいましたが、木村氏がそれを踏襲されないよう、切に願います。
すっかり長くなってしまいましたので、個々の生徒のことについては、他の方の評を読んで、また書けたら書きます。もう大劇場へは行かないのですが。
■ カレン
Date: 2003-07-15 (Tue) jimmyさんそして皆さんこんばんは。
7月の半ばというのにあまり暑くない7月14日 星組公演
「王家に捧ぐ歌」を観劇してまいりました。
客席には、雪組公演の稽古前日の 天勢 いづるさん と山科 愛さんの姿をみかけました。 二人ともおとなしい、上品な感じでした。
王家~~」は、オペラ「アイーダ」からの作品ですから、もじどうり、劇は 歌又歌で進行してゆきます。
最初この企画を見たとき 湖月 わたる にとってよいのかしら、とおもいました。
でもやはり今までの舞台経験が生かされたのか、歌の不安さを、自分の強い個性で消して乗り越えているようでした。
このエジプトの将軍の大きな役を 湖月 は、体の大きさと芝居の大きさでなかなか納得できるものに作り上げています。
それにこの人の持ち味からくるのか、暖かい雰囲気があるのです。今まで敵役が多かったので、それが見えていなかったのですね。トップになった事をこれほどはっきりと嬉しそうに見せてくれる人は、最近なかったですね。
心から「おめでとう」と言いたいです。フアンの方々も応援しがいが、あることでしょう。
とにかくお金が、かかっていると思える作品です。一本物にしないともったいないですよね。
特に 檀 れい(ファラオの娘)の衣装が金ぴかで、どれをとっても豪華です。それを 檀 が、とってもすてきに着こなしているので、綺麗だなと満足します。
又ファラオ(えびら かおる)の顔の廻りを覆っているものや、衣装には、あまりにも金ぴかでびっくりします。
エジプトものは、これぐらい豪華の方が、ピッタリくるのですね。
しかしその他の出演者は、たとえば、 立樹 遙 のエジプト兵等 白い軍服着たきりです。
そこの所の差は、あります。
ところで今回 組の構成上と歌唱力のためか、女役アイーダ役の 安蘭 けい 。いまではあまり良いとは思えません。敵国エジプトの将軍に国を捨てさせるほどの女性なのですから、もう少し化粧や、身のこなしを研究して、綺麗になって納得させてほしいです。
歌は、まずまずですが、地声から裏声に変わる時が、気になります。又ブレスが大きいのも改良してほしいです。
でも長い間 男役のキーで歌っていたのに急に高い声をお出しなさいといわれても大変だとおもいます。ほっそりと姿の良い人ですから、時々でる男役のセリフの言い方に気を付けたら、だんだん良くなるでしようね。
他の出演者は、これといって個性のある役が、ないのが、つらいところですが、最初にセリフを言う 汐美 真帆 は、しっかりと良い声で良かったです。
エチオピアの女達の 仙堂 花歩 は、なかでも優等生らしくきちんとしたダンスとフイナレーのカゲソロが、きれいな声でした。
丁度背が二人同じ位で、立樹 遙 と左右に位置する 柚希礼音がたくましくしっかりしてきたとみえました。
ずっと休演だった 麻園 みきが、所々で目に付きますが、又元気な姿を見れて良かったとおもいます。
この劇のもとの話の訴えたかった物は何だったのかは、知りませんが、木村 信司 のアイーダは、「戦いは戦いを生むだけ」という平和主義思想の色が濃いようです。
歌又歌なので途中私としては、だれると感じるところもありましたが、
ともあれ星組の生徒全員が、よくがんばって大合唱も迫力のあるものにし、良いレベルのものに出来たと思います。
■ JIMMY
Date: 2003-07-12 (Sat) 湖月わたる&檀れいコンビの大劇場トップお披露目公演は、木村先生の一本物大作。
オペラをもとにした作品は、昨年「鳳凰伝」と同様。
冷静には、最高に成功して「鳳凰伝」かな? と思っています(^_^;)。
音楽を多用した豪華な舞台に、満足できるかも。
しかし、歌で満足させるには、今の星組メンバーは、宙組トップコンビにはちょっと劣るでしょうし・・。
しかも、一本立てだから、物語がコケたら・・気を紛らわせることもできない(^_^;)。
だからちょっと、苦しいかもな、って所でしょうか?
しかし、新生星組メンバーはかなり魅力あるので、その点の面白さには期待しています。
皆様の書き込み、お待ちしております!